時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

劇団☆新感線 髑髏城の七人 ~Season極~

2018-05-24 | 舞台/役者
関東荒野に現れた一人の美女
渡り遊女の極楽太夫
だが彼女こそ
かつて
織田信長に
最も信用され愛された
凄腕の狙撃手だった

折しも関東では
髑髏の仮面で
素顔を隠した天魔王が率いる
関東髑髏党を名乗る軍団が
難攻不落の髑髏城を築城
豊臣秀吉の天下統一を阻まんと
関東に覇を唱えその勢力を広げていた

その髑髏党に追われる
熊木衆の少女・沙霧を
行きがかりで助けた極楽は
関八州荒武者隊の頭目である
兵庫の口利きで
無界の里に身を寄せる
宿場も兼ねているため
旅人やボロボロの着物を着た
貧相な百姓風の男・ぜん三など
街道を旅する
様々な諸事情を抱えた人々が出入りする
色里・無界では
一番人気の若衆太夫
夢三郎がこの里を盛り立てていた

そこで
極楽を待つ狸穴二郎衛門と名乗る牢人
彼は
極楽に天魔王暗殺を依頼する
二郎衛門の正体は徳川家康
信長を通じ
極楽とも親しい仲だったのだ
秀吉は
天魔王討伐のため
20万余の大軍を率い進軍していた
関東で
大戦が起きる前に
天魔王を倒そうという策に乗る極楽
沙霧をとある山奥にこもる鉄砲鍛治
贋鉄斎とその弟子であるカンテツの元に向かわせる
無敵の鎧を貫く
鉄砲を作るよう頼んでいたのだった

だが
彼女に狙われていることを知った天魔王は
自ら
極楽の前に現れその仮面を取る
その顔は
織田信長と瓜二つだった
貴様こそ信長公の仇
極楽が銃口を向けたとき
天魔王は
意外な真実を告げた
修羅の道を行く女と
天魔の世を作らんとする男
二人の奇しき縁の歯車が
再び回り出す…



season花では
小栗旬さんが
王道と言うべき
捨之介を演じてくれました
season鳥では
阿部サダヲさんが
新たな捨之介を
魅せてくれました
season風では
松山ケンイチさんが
捨之介と天魔王の
ひとり二役に挑戦
season月では
上弦の月と下弦の月
完全Wキャストの構成と言う
試みに挑戦
そして
最後を飾る
season極では
捨之介がいない
(最終的には意外な形で登場しますけど)
しかも
森蘭丸もいない!

雑賀のお蘭の別名が
極楽太夫なんですけど
‘無界の里’にいた
これまで極楽太夫とは別設定
無界屋蘭兵衛も
‘無界の里’にはいない!
竜星涼さん演じる
夢三郎が無界屋蘭兵衛的
ポジションかと思いきや
女物の着物きて登場~
ええ~
男遊…
そっち系の設定なの?
夢三郎が
単身
髑髏城に乗り込むの?

織田信長が
唯一愛した女が
雑賀のお蘭(極楽太夫)
しかも
凄腕スナイパー
刀持たないと
最後の対決どうするの?



これまでの
織田信長を頂点に
捨之介 天魔王 森蘭丸らが
天地人の三角関係?を
構成していましたが
地人がいない!
信長に愛された蘭丸もいない

森蘭丸的な
雰囲気を竜星さんに期待していたのに
女装だし台詞まわしも女言葉だし
極楽太夫に惚れてた兵庫は
なに?
夢三郎が好きなの
兵庫もそっち系???
狸穴二郎衛門(徳川家康)が
極楽太夫に
天魔王暗殺を依頼?

これまでの
髑髏城の七人のイメージを
かなり崩した
ニュー髑髏でございましたよ
その結果
小生の脳内に記憶してあった
登場人物のバックボーン
相関関係が
邪魔してパニック
1幕は
混乱気味で終わりました

夢三郎が作ったと思われた
‘無界の里’
実は
天魔王の息子
情報収集のために作った里
そうなんです
夢三郎って
天魔王の息子だったんです!
夢三郎って
どんな立ち位置なのかと思ったら
息子だったとは…
竜星さん
悪い人側なのですね


後半
蘭兵衛と極楽太夫が
対決するシーンは
夢三郎と兵庫の
対決シーンに
なってました
竜星さんの甲冑姿
素敵!
様になっててね~
ちょっとちょっと
良いんでないかい?

竜星涼vs福士誠治
ずっと見ていたかった



でもって
福士誠治さんの
兵庫ですけど
七人のまとめ役
とでも言えばいいのか
リーダー的なキャラクターに
昇格していました
兵庫に
捨之介のカリスマ性が
プラスされたキャラクター
とでも言えばいいのかな?
好演してました
‘花鳥風月極’の中で
一番カッコいい
キャラ設定となった
福士兵庫
元々
好きな役者さんでしたが
改めて
良い役者だなぁ~
思いました

天海祐希は
言わずもがなです
殺陣なしで
場が持つと言う
驚くべき演出!
違和感なく
舞台を駆け回る
天海さん…
素敵!

そうそう
これまでなら
それぞれが
新たな未来に向かって
旅立っていくシーンで
終わりますが
今回は
違います!



極楽太夫(雑賀のお蘭) 兵庫 沙霧 カンテツ ぜん蔵 嘘つき三五 
そして
徳川家康からお蘭を守れと
護衛として側にいた
隠密の清十郎が家康の元を離れ
七人目の最後のひとりとして加わり
総勢七人で
関東平野に
新たな‘無界の里’を作るべく
決意するシーンで終わりました

その決意のお蘭の台詞が

浮き世の義理も昔の縁も三途の川に捨之介

雑賀のお蘭は
極楽太夫から捨之介になって
終わりました

支離滅裂な文章ですね
スイマセン
一年近く
観続けてきた
髑髏城の七人全5シリーズ
まもなく
大千穐楽を向かえます
360度回転する
壮大な舞台
観客を笑いと涙と感動の渦に
引きずり込む
エンターテイメントが
あっと言う間に
終わってしまう…


まだまだ終わらない!
メタルの後は
どうか
阿修羅城の瞳か
阿弖流為
あたりの再演を
お願いしたい!