時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

天使と悪魔

2009-03-08 | 読書
ハ-ヴァ-ド大の図像学者ラングドンは
スイスにある
世界最大の科学研究所セルンの所長・マクシミリアン・コーラーから
ある紋章についての説明を求められた

それは
男の全裸死体に押された焼印で
秘密結社‘イルミナティ’の紋章だった

‘イルミナティ’
それは
17世紀
ガリレオが創設した
科学者たちの結社のものであり
この世には
もう存在しないはずの伝説の紋章だった

それが
男の全裸死体の胸に
焼印として押されていたのだと言う

殺された男の名は
レオナルド・ヴェトラ
彼は
最近極秘のうちに
世界初の
大量反物質の生成に成功した科学者だった

‘イルミナティ’と犯人を
結びつけることには躊躇するラングドンだったが
レオナルド・ヴェトラ殺害と同時に
地下の研究室から
反物質が奪われた事実を前に
レオナルドの娘・ヴィットリア・ヴェトラと共に
手掛かりを求めローマへと向かう



反物質とは
核燃料の千倍
エネルギー効率は100%
副産物もない
放射線も生み出さず汚染とも縁がない
ほんの数グラムで
大都市に1週間分の動力を供給できる
無尽蔵のエネルギー
しかし…

一方
ヴァチカンは
新しい教皇を選出する
コンクラーベの真っ最中であったが
新教皇の有力候補の4人が
揃って失踪していることに
コンクラーベ進行役の枢機卿である
モルターティは苛立ちを覚える

さらに
離れた場所では
ヴァチカンの警護を任された
スイス衛兵隊隊長・オリヴェッティのもとに
盗まれた監視カメラに
奇妙な映像が
映し出されているとの連絡が入った

そんな中
前教皇の侍従・カルロ・ヴェントレスカのもとに
‘イルミナティ’を名乗る人物から
電話が入る

かつて
科学者を迫害した協会への復讐のため
教皇候補を1時間にひとりずつ殺していくと…



総ての鍵が
17世紀に書かれた
詩に隠されていることに気付いたラングドンは
知力と体力を尽くして
姿なき敵が仕掛けた殺人ゲ-ムに挑が

ラングドン達の
懸命の努力も虚しく
殺害されていく教皇候補達
反物質の行方も依然として不明
さらに
魔の手はヴィットリア・ヴェトラにも
迫ろうとしていた

反物質の爆破時刻は午前0時
容赦なく迫って来るタイムリミット

そして
ついに明らかになる
‘イルミナティ’の真の目的と
その首謀者

宗教と科学の対立という
深遠なテ-マをモチーフに
途方もなく壮大なラストが…


                

映画公開に先立ち
原作を読んでみました
「ダ・ヴィンチ・コード」も
読み応えがあって
映画同様
面白かったのですが
こちらも
かなり面白かったです
一気に読んでしまいました

今度の舞台は
ヴァチカンです
観光客
確実に増えそうです(笑)

スケールも壮大ですし
アメリカ映画なので
豪華絢爛
ド派手なアクションを織り込みながら
ヴァチカンを余すところなく
堪能させてくれることでしょう

5月15日の公開が待たれます

そうそう
「天使と悪魔 」の上巻で
スタートレックの話が出て参りますが
こちらも最新作が
5月8日から公開されるようですね

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