時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

ブラッケン・ムーア ~荒れ地の亡霊~

2019-08-25 | 舞台/役者
舞台は1937年のヨークシャー
ハロルド・プリチャード(益岡徹)は
代々
裕福な炭鉱主で
非常に権威的で頑なな男
ある炭鉱の閉鎖により
職を失った炭鉱夫から
家族の窮状について訴えられ
炭鉱の復旧を求められるが
一向に聞く耳を持たない

ある日
プリチャード家に
10年ぶりにエイブリー一家が訪ねてくる
かつては家族同士
仲良くしていたのだが
ロンドンに引っ越し
更に
ある事件をきっかけに
疎遠になってしまっていた

その事件というのは
10年前
1870年代に炭鉱が閉鎖された
ブラッケン・ムーアという場所で
プリチャード家の一人息子
エドガー(当時12才)が
炭鉱跡に落ちて出られなくなり
死んだという事故であった
エドガーが発見された時には
3日が経過しており
すでに手遅れだった



その事故以来
母親である
エリザベス・プリチャード(木村多江)は
家の中に閉じこもり
ふさぎ込むようになり
幸福感が全くない家になってしまっていた

ジェフリー・エイブリー(相島一之)の一人息子
テレンス・エイブリー(岡田将生)は
死んだエドガーの親友だった
事故の直前に
一家は
この地を離れており
それ以来
訪れることはなかったのだが
10年が経ち
傷も癒えた頃と察しやってきた



しかし
テレンスと再会したエリザベスは
息子のことばかり
憑りつかれたように話し出した
ジェフリーと
ヴァネッサ・エイブリー(峯村リエ)夫妻は
気の毒に思い
気晴らしに
ロンドンに遊びに来るように勧め
一家は
プリチャード家に数日
滞在することになった

すると
その夜から
毎晩深夜になると
うなされたテレンスの
恐ろしい叫び声が
屋敷中にこだまするようになる
テレンスは
エドガーの霊が憑依し
囁いてくると言う
やがて
エドガーの霊が憑依したテレンスは
事故現場であるブラッケン・ムーアに向かう
そして
事故当時の知られざる事実が
少しずつ
明らかになっていく
果たして
その先にある真実とは・・・?



ブラッケン(Bracken)とは
植物のワラビ
ムーア(Moor)は原野や荒地を
意味するそうです
劇中では
何十年も前に閉鎖され
今はワラビに覆い尽くされている炭鉱を
‘ブラッケン・ムーア(ワラビの荒れ地)’
と呼んでいて
近代以降
物理的・合理的という名のもとに
人間が封鎖してきた精神性
神秘性を同時に表している
んだそうです

エドガー・プリチャードは
事故で死んだのか
はたまた
殺されたのか!?
殺されたとしたら
その犯人は誰!?

エドガーを
異様なまでに溺愛していた
母エリザベス?
自分の理想を押し付ける
厳しい父ハロルド
エドガーが
行方不明になった
直後に
ロンドンへ越していった
エイブリー夫妻?
それとも
エドガーと仲が良かった
テレンス!?
誰もが
怪しく感じてしまう
皆一様に
不審人物

テレンスに憑依した
エドガーが
死の真相を
明らかにすべく
‘ブラッケン・ムーア’へと
一同を誘う



真相としては
テレンスは
エドガーの霊に
憑依されていたんではなく
彼の演技でした
ですが
演技をさせた切っ掛けは
エドガーの部屋に
隠されたいた日記を
テレンスが
発見したことに
端を発しています
カーペットの下に
隠されていた日記を
エドガーが
見つけさせた!
と言えなくもない感じです

その日記を読んだ
テレンスは
エドガーに代わり
彼の両親を
プリチャード一家の
心の救済と再生を試みます




残念ながら
その真意に気づいたのは
母のエリザベスだけでした
エドガーが
自らの意思で
ブラッケン・ムーアに向かったように
自らの意思で
一歩踏み出そうと
ロンド行きを決意
しかし
父ハロルドは
エドガーに対する
愛情を認識はしたものの
経営者としての立場を
頑なに誇示
結果
最愛の妻
エリザベスまでも
失ってしまいます

プリチャード邸を離れる朝
テレンスは
エドガーの日記を見つけたこと
憑依は演技だったと
ハロルドに
告白します
エドガーが
自らの意思で
ブラッケン・ムーアに
ひとりの
人間として
あなたは変わるべきだ
と言い残し
エドガーの日記を
ハロルドに手渡し
去ります



息子を失い
妻も去り
独り屋敷に残された
ハロルド
かと思いきや
階段に何かの気配
振り返ると
四つん這いになった何かが
貞子バリに登場
お と う さ ん

ここで
エドガー少年登場!?

エドガー自ら
父ハロルドの前に現れて

まさかの 

え"ぇ"~~


         

この作品で
テレンスと
エドガーの霊
そして
エドガーに憑依された
テレンス
3役を演じた
岡田将生さん
5月の舞台で演じた
ハムレット役の経験が
活かされている気がしました

NHK「あおぞら」の撮影と
並行しての舞台出演
大変だったと思います

エリザベス・プリチャード役の
木村多江さんも
日テレ「あなたの番です」の
収録と並行して出演でした

大変だったろうなぁ~

サスペンス?
ホラー??

         画像はエンタメ特化型情報メディア スパイスより引用しています

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