韓国雑記帳~韓国草の根塾&日韓環境情報センター&ジャパンフィルムプロジェクトブログ

韓国に暮らして30年。なぜか韓国、いまだに韓国、明日も韓国。2022年もよろしくお願いします。

スローフードの街、南楊州(ナムヤンジュ)

2009-05-15 23:12:10 | 梧南里(オナムリ)便り~韓国ニュースあれこれ
 南楊州市の住民になって20日ほどが過ぎました。どんな街なのか、市役所のHPを検索していたところ、南楊州市役所にスローフードの担当部署があり、積極的にスローフード運動にかかわっているのを知りました。
 また、スローフードとの関連で、2011年には世界有機農業大会を開催し、2012年にはスローフード世界大会の誘致を行っているそうです。

 じつは昨年、観光公社の視察ツアーで<スローシティ>に指定されている全羅南道の青山島(チョンサンド)、潭陽(タミャン)、新安郡の曾島(チュンド)、長興(チャンフン)の4箇所を回ってきたことがありますが、このスローシティはスローフード運動から派生したもの。まさか、引越し先の南楊州でスローフードやスローシティに出会うとは思ってもいませんでした。

 昨年のラムサールCOP10での日本と韓国のNGOや行政、研究者などの交流に係ったものとして、ぜひ韓国のスローフードや2011年に行われる世界有機農業大会に積極的に参加しようと思っています。世界有機農業大会は、1972年に作られた国際有機農業運動連盟(IFOAM)の世界大会で、2011年に開かれる大会は17回目の大会になるそうです。とくにアジア地域では始めて行われる大会なので、日本を始めアジア各地からの有機農業に関連する人々や機関、団体の参加が期待されます。

 南楊州の作ったスローフードのパンフレットがありますが、<Good, Clean and Fair>というスローフードのスローガンがきちんと表紙に書かれています。スローフードというと、ハンバーガーなどのファーストフードの反対の概念だと思い込みやすいですが、それだけではないようです。パンフレットの説明を引用してみます。

 

 …スローフードは、いまやファーストフード反対運動から一歩先に進み、
・地域農産物を利用すること(消費者と生産者との連結、日曜菜園の推進)
・安全な食べ物と味の喜びを再発見する
・地域の伝統のもの(生物多様性、土壌、生産方法、料理法、食べ物など)の保存
・農業従事者、漁業従事者など食料生産者の保護と支援
・消費者の味覚教育を通した味覚の回復と味の研究
・環境保全型の食糧生産を通した地球生態系の保護
・スローライフ運動

 など範囲を広げ、スローフード運動は新しい生活文化、実践哲学を示しています…

 と、お役所がつくったパンフレットにしては、かなりラジカルですね。こんな内容が役所のパンフに載る事が、韓国らしいところかもしれませんね(笑)

 僕もラジカルなことが好きな人間ですので、南楊州でスローフード運動にかかわることになりそうでう。(続く)