韓国雑記帳~韓国草の根塾&日韓環境情報センター&ジャパンフィルムプロジェクトブログ

韓国に暮らして30年。なぜか韓国、いまだに韓国、明日も韓国。2022年もよろしくお願いします。

ノ・ムヒョン前大統領の自殺~その2

2009-05-25 02:33:36 | 韓国あれこれ
 一昨日から、韓国のテレビはノ・ムヒョン前大統領の自殺に関連した特別番組一色です。

 今更ながら、大統領経験者の自殺というショッキングな事件に、なんとも言えない複雑な気持ちでいっぱいです。日本の一部マスコミやブログを見ると、親北朝鮮ということでノ・ムヒョン前大統領のことを批判している文章もありますが、そんな文章を見ると実際のこちらでの皮膚感覚とかなり距離があるなと感じてしまいます。良くも悪くもノ・ムヒョンはキム・デジュン元大統領のあとを受け、韓国の民主主義をもう一歩進めた人物です。それは、韓国各地にある市民運動や住民運動の活発さや市民の自主的な行動で表れています。日本なんかより、ずっとしっかりしてる感じがします。もちろん、行き過ぎや弊害があったのも事実ですが。

 以前ブログで<脇の甘さ>を指摘しましたが、どうも今回の事件(検察の調査~自殺にいたるまで)は誰かがシナリオを書いて演出したような気がしてなりません。ノ・ムヒョン前大統領とその周囲の人たち(一番のポイントは家族と親戚でしょう)の弱点を利用され、今回の事態になったのではないでしょうか。つまり、進歩的な民主党(開かれたウリ党)から保守的なハンナラ党への政権交代を背景にして、今までの時計を逆戻りされるというシナリオの1シーンのような気がするのです。

 どんな弱点があったか、まだ全貌は明らかになっていません。検察やマスコミだけの説明ではどうも納得できない部分があります。法律上の有罪、無罪はさておいて、清潔で庶民的なイメージがはじめから選挙用の看板に過ぎなかったのか、あるいは何かをきっかけにして、ノ・ムヒョン前大統領やその周囲の人たちが巻き込まれたのか、もしかすると積極的に政治的腐敗の道に進んだのか? いつの日か真実が明らかになることを期待します。それこそノ・ムヒョン前大統領とノサモ(支持者グループ)が目標としたことなのではないでしょうか?