韓国雑記帳~韓国草の根塾&日韓環境情報センター&ジャパンフィルムプロジェクトブログ

韓国に暮らして30年。なぜか韓国、いまだに韓国、明日も韓国。2022年もよろしくお願いします。

スンチョン湾に行ってきました(2)

2010-11-27 23:53:34 | 環境保護&エコツアー(2011まで)
 お昼ごはんにビビンバップで腹ごしらえの後、楽安邑城で観光をしました。ここは15世紀ごろに作られた城壁都市です。いまでも伝統的な藁葺きの家が100軒以上あります。毎年、新しい藁を屋根に葺きますが、この費用は全てスンチョン市が出しているそうです。僕たちが訪れた日も、おじさんたちが作業をしていました。彼らの話では7名が1チームになってようやく1日で仕事が終わるそうです。

 

  

 外から見ると朝鮮時代そのものですが、家の中は現代です。電信柱もありませんが、電線は地下に埋められていますし、トイレも水洗式になっているそうです。

 さて、僕らはガイドさんの案内で、まず城壁の上に登って村の全体を見ることにしました。

 

 左から堀弁護士、甲木弁護士、長崎支援の会の坂田さん

 

 長崎支援の会の高村さん、支援する全国の会事務局長の岩井さん

 

 長崎支援の会の池田さん、元ケースワーカーの方です。

 

 今回のツアーの呼びかけ人の後藤弁護士、末っ子のこころちゃん、長男の光くん

 

 最期、後藤弁護士の奥さんの真由美さん、長女の麗ちゃん

 という11名(子供を入れて)がツアーのメンバーです。まあ、気心の知れた人たちで、環境や干潟については物凄い情熱と愛情を持っている方々。僕のほうが色々勉強になりました。

 

 韓国の伝統村は安東のハフェ(河回)村が有名ですが、ハフェ村に劣らないぐらい、この楽安邑城(ナグァン・ウップソン)も有名ですね。この村ではかつて「チャングムの誓い」のロケも行われ、何人かの方が「覚えているぞ、この場所」といっていました。この写真の建物も、ロケに使われたそうです。

 

 ちょうど、紅葉が盛りの時期でした。韓国の紅葉もきれいですよ。

 

 楽安邑城の真ん中にメインストリートがあり、北側(東側だったかもしれません)はこの写真のような官庁の建物(瓦葺の屋根で建物も大きいです)、南側(西側?)が藁葺きの民家という配置です。この建物はかつての地方官吏が仕事をしたところ。当時は裁判も担当したわけで、当時はもちろん弁護士はいません。というわけで、弁護士の先生方、興味深そうに見学していました。

 

 メインストリートにはいろいろなお店もあります。ここでは餅をついていて、その場で売っていました。韓国の餅も日本のと似ていますが、ここでは黄な粉をまぶせて安倍川餅のようなものを売っていました。(韓国語でインジョルミと言います)

 

 ちょっとした市場もありました。豆や雑穀などがおいてありましたが、買う人いるのだろうか?

 このあと、僕たちはスンチョン市内のホテルへ移動。ホテルというより、健康ランドにホテルがついたような施設に行き、まずサウナ(韓国式伝統サウナ)へみんなで行きました。韓国に何度も来たことがある堀先生もこのような韓国式サウナ(ハンジュンマクといいますね)は、初めての体験。熱いカマのなかでじっくり汗を流しました。

 そのあと、ホテルの目の前の焼き肉屋で豚の三枚肉で夕食。やっぱり、韓国の豚肉っておいしいですね、というのが後藤先生の感想。ここには、スンチョン市役所のキム・インチョルさんと、環境団体のメンバーと漁民のメンバーも参加。スンチョン湾の保存活動の歴史や、最近の問題点など、いろいろ話をしてくれました。(通訳なので、写真がありません!)

 翌日の午前中は、スンチョンのアレジャン(上市場)に行って五日市を楽しみました。韓国では、伝統的な市場で周期的に大きな市場が行われます。大体、どこも5日ごとに回ってくる五日市が一般的。

 

 

 ちょうど、僕たちが覗いたところは魚などの海鮮物の市場でした。皆さん、エイや太刀魚が多いのに驚いていました。あと、生きているドジョウや貝殻つきの牡蠣などもありましたね。

 

 で、朝ごはんは市場の横の食堂で。テジクッパッが5000ウォン、カルビクッパッが6000ウォンでした。この구억식당、一番目立ったので入ったのですが、20年以上クッパッを出している老舗だそうです。スンデという韓国式の腸詰も入っていましたが、それほど臭いもきつくなく、美味しかったです。(続く)

 
 

スンチョン湾に行ってきました(1)

2010-11-27 02:46:30 | 環境保護&エコツアー(2011まで)
 

 まず、この写真から紹介しましょう。何気なく撮った写真でしたが、良く考えると色々な意味のある写真になりました。この写真を撮ったのが、先週の土曜日(20日)、夕方の5時ごろです。場所は全羅南道のスンチョン湾のビジターセンターです。写真に写っているところは、ビジターセンターの裏側で、駐車場の隣に湿地が見えますが、後で聞いたらここは田んぼを湿地に復元した所だそうです。有名なスンチョン湾は反対の方向にあります。土曜日の5時ごろ、車がまだたくさん残っているのに驚きました。20日から23日まで、九州の有明訴訟の弁護団と支援の市民団体の人たちとスンチョン湾に行ってきました。今回も通訳しながらの写真撮影なので、抜けている部分もたくさんありますが、写真を紹介しながら感じたことをメモしてみます。

 

 ビジターセンター(正しくは湿地生態館ですが)の横には天文台があって、そこも湿地を眺めるのにいい場所でした。金海空港から車を飛ばして4時半ごろにスンチョンに到着。そのままビジターセンターに直行です。目の前に広がる田んぼにはナベツルやガン・カモがあちらこちらで休んでいます。この田んぼは無農薬で稲作が行われていて、収穫の3分の1はスンチョン市が買い入れて鳥たちのエサになります。今年はナベツルが約450羽、やってきたそうです。

 

 天文台の建物の中には色々な展示がしてあります。まず、鳥の生写真。今年やってきた渡り鳥たちです。

 

 隅っこにあった展示です。一番左の模型は見たことがある人もいるでしょう。慶州にある有名な史跡、チョンソンデ(瞻星台)です。その横は良く分りません。(すみません、時間がなく説明まで読めませんでした)

 

 さあ、今回のツアーの参加者を紹介しましょう。右が弁護士の堀先生。ラムネットの共同代表の1人。やはり、鳥好き、自然好き、遠くの鳥の説明をはじめると止まりませんでした。左が同じく弁護士の甲木(かつき)先生、この前の選挙で民主党から立候補したとか。堀先生の説明を楽しそうに聞いています。

 

 

 出口に記念品のショップがあります。(建物もカッコいいのですが、写真を撮るのを忘れました。写真のある方、送ってください。)グッズもオリジナルで、なかなかしゃれています。旅行のお土産とか観光地の記念品て、だいたいどこ行っても同じようなものが並んでいるのですが、ここはちょっと違いますね。オリジナルのグッズや、<作品>が並び、一味違うなと感じました。

 

 日が沈む直前のビジターセンターの前庭。写っている建物、実はトイレでした。

 夕食はムツゴロウ鍋です。以前、ムツゴロウがそのまま入っているものを食べましたが(こんな感じです)

 

 今回はムツゴロウはすりおろされていて影も形も見えませんでした。食事の後にペンションに移動、ここの中庭で焚き火を囲みながらマッコリでおしゃべり。

 

 

 写真は「よみがえれ!有明」訴訟を支援する長崎の会の坂田さんと高村さん。お二人とも以前は高校の先生で締め切られた前の諫早湾の様子を知っている方々です。

 

 

 止まったペンションは韓国伝統家屋。でも、まだ建てたばかりなので新しくきれいでした。結局、ここ一軒を貸しきりました。春や夏なら中庭で焼肉も出来ますよ。ペンションの名前は「갈대밭 사랑채」。HPはこちらです。
 http://www.한옥팬션.kr/index.php  
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 翌日、21日の日曜日は午前中にスンチョン湾、午後は楽安邑城(ナガム・ウプソン)。スンチョン観光の基本コースです。

 

 まず、葦が一面に広がる湿地を歩きます。木造の遊歩道があるので、子供でも大丈夫。

 

 3キロ弱(約1時間20分ぐらい)歩くとスンチョン湾を一望できる龍山展望台に着きます。この日は満潮で、湿地の部分は見れませんでしたが、まんまる(ミッキーマウスの耳ですね)の葦原がとても印象的です。

 

 ということで、記念撮影(2名ほど欠けていますが)です。この展望台、まだ完成して2年ぐらい。2階建てになっていて、年間200万人を予想して建設したのですが、今年はすでに270万人がスンチョン湾を訪れているので、ピーク時は人であふれてしまうそうです。

 

 

 そのあと、遊覧船に乗って湾を一周。これも30人ぐらいしか乗れませんので、この日のチケットは朝の段階で売り切れになったそうです。来年にはもう1隻ふえるそうです。船から眺めるスンチョン湾の景色もなかなかでした。

 

 遊覧船の乗り場。今日はチケット売り切れですという看板が入り口にありました。

 

 防潮堤の上を走るバス型電車。これには乗ることが出来ませんでした。この次、乗りましょう。

 

 ビジターセンターの中での記念撮影。前列の左にいるのが、今回案内をしてくれたキム・インチョルさん。もともと地元の環境団体のメンバーで、2年ほど前から市役所の専門職(鳥が専門です)として働いているそうです。彼のおかげで、今回のツアー、本当に充実したものになりました。(続く)