庭戸を出でずして(Nature seldom hurries)

日々の出来事や思いつきを書き連ねています。訳文は基本的に管理人の拙訳。好みの選択は記事カテゴリーからどうぞ。

織田が浜

2019-05-20 11:21:00 | 海と風
一昨日は東風に多少の期待をして今治の織田が浜に行ってみた。久方ぶり。この浜と頓田川河口を挟んで南に伸びる唐子浜は合わせて2kmほどある。昔はもっと広々していたように思うが、長い間、地元の有志や自然を愛する方々の愛情で守られてきたのだろう、日本各地の海岸の景観を台無しにしている無粋なテトラャbト(消波ブロック)が全くない、この辺りでも珍しい海岸の一つだ。

東方沖には幾つかの島々が展望でき、「しまなみ海道」の最も今治寄りの大島の南沿岸にある小さな漁村が私の故郷である。今でも定期的に帰っていて、南向きの二階からは、たいがいは静かで明るい燧灘(ひうちなだ)や長く連なる四国の山々、西方にはこの浜や今治市の街並みの一部まで見ることができる。

幼い頃から馴染み深い今治だが、殊に高校時代の三年間には濃密な思い出がギッシリと詰まっている。古い付き合いのK君に、最近カイトを始めたI君を紹介しながら色々話をしていたら、彼が今治西高の五年後輩だということを初めて知って驚き、共に知る恩師の話をしているうちに、彩り豊かな絵本をパラパラとめくるように、半世紀近く前の記憶の断片が鮮明に蘇ってきた。

この織田が浜での出来事も、その時代の後、風の魅力に目覚めてから今日至るまで様々に積層している。また折に触れて書きたい。

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パンク修理

2019-05-14 21:06:00 | 海と風


こないだはメインストラット(リーディングエッジ)のジッパー閉め忘れという情けないミス(実は二回目)で爆発したカイトを一枚修理した。多くのカイトボーダーの例に漏れず、長年カイトをやっていると多くのパンクに遭遇する。これなどは修理箇所がハッキリしているので実に簡単な話しだ。チューブを抜き取る必要もなく10分で完了した。

ただ注意すべきは、爆発箇所の周囲はチューブが伸びてシワになっているので、その部分をくり抜く必要があり、ティアエイドを張るときに穴からティッシュペーパーでも入れて、対面のチューブとくっつかないようにする必要はある。

一番やっかいなのは、何らかの原因でチューブに極めて小さな穴(ピンホール)があき、気がつかないほどユックリとエア漏れしていくタイプで、今回のはそれだ。

昔は狭い風呂場のバスタブで悪戦苦闘したり、洗剤をチューブ全面に塗りながら泡立つところを探したりしていたのだが、前回のたちの悪いエア漏れはそれまでの方法ではどうしても見つけることができなかった。

そうだ「風読みは五感の全てを使うべし」・・・というのは、空のイントラ時代の私の口癖だったではないか。心を静め、チューブの表面に鼻の先を当てるようにしながら端から探っていくと、泡にもならなかったような微弱な空気の流れを鼻の頭に感じた。これにて一件落着。ちなみに、今は人間は常識的な五感以上の感覚能力を備えていると考えている。

今日も堀江の広場でチューブ抜きをした。僅かでも風があればこの技は使えない。家に持ち帰り、完全に無風の作業部屋にて同様の手順であっさりと作業完了。チューブを元の鞘に戻すのが結構めんどくさいけれど、また今度、風待ちの時にでもやることにしよう。


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SUPにエンジン

2017-07-13 22:47:00 | 海と風
手近な材料で、フォイル+エンジンものは出来ないかと思いついて、今回はこんなものを作ってみた。ボード長は250cmほどしかない。速度は10km/hほどか。船外機は2馬力・空冷。1Lの燃料で1時間ほどは走る。

結果・・・立って走り続けることは難しい。つまり、フォイリングするには人並み外れたバランス感覚が必要であることが分かった。風がない時などのお供にはなるだろう。


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リハビリボード その4

2016-04-13 08:47:00 | 海と風
大まかなところは一往完成した。ちょっとしたアイデアはフィンを外板にボルト止めして、好みの位置に容易に移動することができるようにしたこと。重量は予想を下回ってちょうど7kgに収まった。


早速、堀江海岸で試乗するが、4m程度の風では走るどころか、ほとんど乗ることもできなかった。大いに改良の余地あり。


次作は、サイドの板を取っ払って、ボードのセンター部分に一枚立て、ヒザで挟むようなものにしようか・・・と考えている。ともかく、座った姿勢で楽に走れる板・・・というコンセプトで・・・まだまだ改良は続く。
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リハビリボード その3

2016-04-07 08:58:00 | 海と風
船底のFRPが浮き上がってエアが入っていたので、念のためにざっとサンディングし、ガラス繊維でもう一枚積層。

あと何カ所か、なるべく軽く仕上げたいので、必要最小限の補強を施すことにした。






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リハビリボードの作成 その2

2016-03-19 19:03:00 | 海と風
アウトラインがだいたい出来上がった。


この状態でフィンを付け、海で一度試し乗りしてから重心位置を探り、太腿と足先を固定する横板の位置を決める。

フィンは以前、硬質木材(ベッドの枠)で作った、ハイドロフォイルのステー部分を適当な長さに切って、ボトムテールの適当な位置にガッチリ固定する。


船底は裏表とももう1枚FRP積層する必要があるだろう。
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リハビリボードの作成 その1

2016-03-16 14:34:00 | 海と風
最近の体重増加が、かなり際どいところに来ている。この一年間で10kgも太ってしまった。

原因は、長年、強い方ではなかった胃腸が別人のモノのように良くなって、食べるものが獅ュて仕方なくなったことが一つ。昨年は何やかやと忙しくて海に行く回数が減り、つまり運動不足の結果が出たということが一つ。

私のベスト体重は大体72~73kgで、70kgを切ると体重不足で疲れやすくなり、75kgを超すと過多で動きが鈍くなる。それが今や82kgだ。

少々動きが鈍くなっても、生活にも趣味にも支障がなければ何も問題はない。ところが、その支障がヒザに出てきた。左ヒザが時々歩くのも大変なくらい痛む。特にカイトサーフィンで「水中側面抵抗」を作り出すために踏ん張ったり、ジャンプで海面を蹴ったりの動作を繰り返した後は一層大変だ。

それでも、何日かおとなしく休んでいると徐々に良くなるから、これは明らかに膝の過負荷、使い過ぎ、ということになるだろう。

静かにしているとヒザには良いがますます体重が増える。しかし下手に運動すると、体重は減ってもヒザが悪化する・・・見事なジレンマだ。それでも風が吹いたら、心は自ずと海に向かい風に吹かれたくなる。・・・さてどうするか・・・そうだ!ヒザに負担をかけないように、座ったまま走れる板を作ればいいのだ!

ということで、早速、作り始めた。名付けて「リハビリ・ボード

 
まずは、昔、海上から飛び立とうと思いついて作ったまま寝かせていた「水上艇用フロート」を真っ二つに切る。非力なエンジンに合わせて、翼面加重を下げ離陸(水)速度を下げるためにかなり軽量に作ってある。表面はFRPで積層しておいたので手間が省ける。

後はデッキを適当に切り取って、足先と太ももを挟む横板か横棒を適当な場所に配置し、これも昔、ハイドロフォイルを作った際のステーをフィンに加工してボトムテールの2カ所に取り付ければ、それなりの形になるはずだ。

ほとんど廃品利用にて製作費はゼロに近い。たぶん一週間もあったら出来上がる。

しばらくは、この製作過程をUPする。


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ドライスーツ今昔

2016-02-27 21:07:00 | 海と風
長い間、ドライスーツは信用していなかった。30年ほど前、ウィンドサーフィンで年中風に吹かれていた頃、ヨットやディンギーの方たちが、冬場に愛用していたのがモビー・ディック製のドライスーツだった。
 
これがナイロン製でペラペラ。雨合羽に毛が生えたような代物。首や手首・足首にはちゃんと伸縮するゴムが付いていて、ファスナー部分からも簡単には水が入ることはなかったが、下半身にも上半身にもそうとう厚手のアンダーを身に付けてないと、ほとんど保温効果はない。ただ水浸しにならないというだけのものだった。
 
ルームウェアやセーターなどを着込んでダルマのような状態では、おとなしく走る場合はともかく、飛んだり跳ねたりが当たり前のショートボード(当時はファンボードと呼んでいた)に乗ると、ジャイブの際にダルマの一部がマストやブームに当たったりする。鬱陶しいことこの上ない。しかも撃沈して海上に放り出されると、水面に浮かぶブイのような、あるいは風船のような状態になる。まともに泳ぐことさえ困難である。
 
それでも一冬はこれを使ったろうか。じきに少々寒くても、これも今ほど暖かくはないウェットスーツに戻って、雪の降るような日は、歯を食いしばりながら一レグか二レグ往復したら、車に隠れてコンロで沸かした熱い缶コーヒーなどで暖を採る・・・というような冬場の過ごし方をしていた。
 
その後20年いた空の世界の寒さは、気温こそ段違いに低かったけれども、雲中飛行以外、まず水に濡れるということもなく、良くできた(つなぎの)フライトスーツの中にカイロでも仕込んで、不都合を感じることはまずなかった。
 
やがてカイトサーフィンを縁として海の世界に戻ってから、ウェットスーツの着心地や保温効果が格段に良くなったことに驚き、セミドライ(スーツ)に至っては、かつてのフルスーツより数倍暖かいことを知るわけだが、それでも尚、厳冬期の海で強風に吹かれて油断すると風邪を引いたりする。
 
そこで、毎年、爽やかな秋風が冷たい北風に変わる季節に口にする習いは、「今年こそ最高気温が10℃を下る冬場(1月~3月)の海はオフにしよう。他にも自転車とか、健康に良いスメ[ツは幾らでもあるではないか・・・」ということだったのだが・・・最近、ドライスーツの具合がずいぶん良いらしいということが分かってきた。
 
さて、どうすべきか。ここで最新のドライを手にしたら、私のカイト修行にオフシーズンというものがなくなるかもしれない。まあしかし、趣味に使う時間の配分は自分で決めれば良いことではある。試しに一つ注文してみよう・・・ということで、今回新着のドライスーツを着込み、地上で大汗をかいた話は、昨日のフェイスブックに書いた。そして、本日、順風の塩屋では海に出て1時間半ほど走り込んだ。
 
これがまことに快適だった。暖かいのは既に分かっている。手袋なんかいらない。キツキツのセミドライよりも動きやすい。時に10m近い風で激しい動きをしても、どこからも水が入ってこない。やっぱり暑い。30分ほどで喉がカラカラになって水分補給が必要だった。心配していた尿意が全く起こらないのが不思議な感じがしたが、かなりの汗をかいているに違いない。F君の言ってた通りだ。板をつかむ足裏の感覚は、妙にフカフカして宜しくなかった。ブーツ一体型で靴下を履いていたからだろう。
 
私は、新しいモノなら何でも善しとする種類ではないが、ドライスーツは確実に進化していた。これをもっと早めに使っていれば、今年のような質の悪い風邪を引くことも無かったかもしれない。




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スプリング・ブリーズ

2015-05-20 16:29:00 | 海と風
最近、とみに忙しい。4月末からの小旅行もまったく充実していた。仕事やあれこれで大阪・東京方面に出かける旅は今後ますます多くなりそうである。

さて、今回のカイト日誌は、先日からアップする暇がなかったR少年の画像と、本日の別府の模様(よくビデオを撮って下さるウィンドのA嬢とやはりウィンドの大ベテランM氏である。風の具合はスプリング・ブリーズそのもの。なかなか気持ちの良いコンディションであった。

私にとって海や風とのお付き合いはほとんど生来のものと言っても過言ではないくらいだが、カイトサーフィンに限ってもすでに7年になる・・・やっぱり自然は素晴らしい。海に出て風に吹かれていると、なんだか生き返ったような気分になる。「大宇宙の力用は慈悲の行業」とは、ある先哲の言・・・まことに有難いことです。

(R少年:ずいぶん成長しました^^)

(笑顔が良いね^^AちゃんとM氏)

(いつもの17㎡で、久々に跳んだり跳ねたりできました)


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別府 西風8m

2015-04-24 20:52:00 | 海と風
午後2時ごろ到着、若干南西寄りの西風。潮は満潮過ぎで徐々に引きにかかっている。セットアップが終わり、カイトランチ直前にS君来る。彼がセットアップしている間、少し走り、その後30分ほど。

徐々にまともなバックループが出来るようになってきた。まだまだ不完全だ。もっともジャンプにしてもループにしても実に様々なスタイルがあるので、完成ということはあり得ない。しかし、この数年、これを一つの大きな目標としてきた自分にとっては、嬉しい進歩だ。一体、何歳まで成長できるか・・・常に前を向いた挑戦の姿勢は生涯忘れまい。


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