序章 フライトスタイル
私は「フライトスタイル」という言葉をよく使います。これは、もっと一般的なライフスタイルなどの語の流用で、「飛び方」というほどの意味ですが、PPGの飛行技能をさまざまな分野で応用していく上できわめて大きな意味を持っています。基本的な飛行技能を身につけたら、あとは個々人の個性や技量に従いながら、さらに奥の深い大空との付き合いが始まりますが、あらゆる場面でこのフライトスタイルの問題が顔を出すことになります。なぜなら、同じような飛行環境で同じようなことをしようとしても、必ずそれぞれのフライヤーの個性や生き方の違いが大きく影響してくるからです。
およそ飛行の魅力の本質は自由にあり、あらゆる自由には責任が伴う。さらに自由の責任を自覚するには確かな自律が必須である・・・というのが基本的な私の考え方です。一人ひとりのフライヤーがどこまでも自分を大切にしながら、その個性や能力に合った方法でこの世界の楽しみを探求していくことができれば、どれだけ世界は多様になり、幸福の総量が増加するだろうか・・・とも思います。
PPGの用途は実に広く、例えばクロスカントリーなのど長距離飛行はもちろん、世界各地で行われているフライインや競技会への参加、航空撮影やイベントやタンデム(二人乗り)による遊覧飛行、さらには災害時の救援活動など・・・さまざまな可能性を持っています。そして、その内容はそれぞれのフライヤーの個性や好みや飛行環境によって全て異なっていると言っても過言ではありません。自分自身のフライトスタイルを徐々に確立していく過程そのものが、つまりは終着点のない飛行技能の練磨向上そのものであるとも言えるでしょう。
私の経験では、飛行の前段階である地上教習(グランドハンドリング)がある程度形になるのにおよそ100時間(50回)。限られたエリア内を無線誘導で飛べるようになるのに5時間(10回)。さらに誘導なしで5時間(10回)程度の飛行時間を経ると、ある程度安全に離発着ができるようになります。しかし、10時間の飛行経歴というのは、鳥にたとえるとやっと卵がかえって雛になったようなもので、まだまだ危なっかしくて仕方がない段階です。ある程度無理なく、どんなエリアでも全て自己の判断でフライトすることができるようになるには、これに加えて100時間(100回)程度の飛行経験が必要になります。だから、自分自身のフライトスタイルの追求を本格的に始めるのは、最低この程度の飛行経歴を積んでからの話になります。
意外と時間がかかるな、と思われるかもしれませんが、これはいわば当たり前ことで、赤ちゃんがハイハイから立って歩くまでどれくらい練習するか、自転車や単車などでも、まともに乗れるようになるまでどれくらい練習しければならないか、などを考えると当然のことだと理解できるでしょう。空を飛ぶことを宿命にしている鳥たちもちゃんと練習をしていて、彼らにとっての100時間なんてのは、お話にならないくらいの練習量です。
どちらかというと私は好奇心が強い方なので、通販で購入した初期のパラグライダーを使ってスキー場で1分足らず飛んでからこの20年間、ずいぶん危険な試行錯誤も重ねながら色々なことを試みてきました。今でも、このシンプルきわまりない飛行手段を使って、自分に何ができるか想像するのを趣味の一つにしています。これからのお話は、その私自身のフライトスタイルの一部です。
私は「フライトスタイル」という言葉をよく使います。これは、もっと一般的なライフスタイルなどの語の流用で、「飛び方」というほどの意味ですが、PPGの飛行技能をさまざまな分野で応用していく上できわめて大きな意味を持っています。基本的な飛行技能を身につけたら、あとは個々人の個性や技量に従いながら、さらに奥の深い大空との付き合いが始まりますが、あらゆる場面でこのフライトスタイルの問題が顔を出すことになります。なぜなら、同じような飛行環境で同じようなことをしようとしても、必ずそれぞれのフライヤーの個性や生き方の違いが大きく影響してくるからです。
およそ飛行の魅力の本質は自由にあり、あらゆる自由には責任が伴う。さらに自由の責任を自覚するには確かな自律が必須である・・・というのが基本的な私の考え方です。一人ひとりのフライヤーがどこまでも自分を大切にしながら、その個性や能力に合った方法でこの世界の楽しみを探求していくことができれば、どれだけ世界は多様になり、幸福の総量が増加するだろうか・・・とも思います。
PPGの用途は実に広く、例えばクロスカントリーなのど長距離飛行はもちろん、世界各地で行われているフライインや競技会への参加、航空撮影やイベントやタンデム(二人乗り)による遊覧飛行、さらには災害時の救援活動など・・・さまざまな可能性を持っています。そして、その内容はそれぞれのフライヤーの個性や好みや飛行環境によって全て異なっていると言っても過言ではありません。自分自身のフライトスタイルを徐々に確立していく過程そのものが、つまりは終着点のない飛行技能の練磨向上そのものであるとも言えるでしょう。
私の経験では、飛行の前段階である地上教習(グランドハンドリング)がある程度形になるのにおよそ100時間(50回)。限られたエリア内を無線誘導で飛べるようになるのに5時間(10回)。さらに誘導なしで5時間(10回)程度の飛行時間を経ると、ある程度安全に離発着ができるようになります。しかし、10時間の飛行経歴というのは、鳥にたとえるとやっと卵がかえって雛になったようなもので、まだまだ危なっかしくて仕方がない段階です。ある程度無理なく、どんなエリアでも全て自己の判断でフライトすることができるようになるには、これに加えて100時間(100回)程度の飛行経験が必要になります。だから、自分自身のフライトスタイルの追求を本格的に始めるのは、最低この程度の飛行経歴を積んでからの話になります。
意外と時間がかかるな、と思われるかもしれませんが、これはいわば当たり前ことで、赤ちゃんがハイハイから立って歩くまでどれくらい練習するか、自転車や単車などでも、まともに乗れるようになるまでどれくらい練習しければならないか、などを考えると当然のことだと理解できるでしょう。空を飛ぶことを宿命にしている鳥たちもちゃんと練習をしていて、彼らにとっての100時間なんてのは、お話にならないくらいの練習量です。
どちらかというと私は好奇心が強い方なので、通販で購入した初期のパラグライダーを使ってスキー場で1分足らず飛んでからこの20年間、ずいぶん危険な試行錯誤も重ねながら色々なことを試みてきました。今でも、このシンプルきわまりない飛行手段を使って、自分に何ができるか想像するのを趣味の一つにしています。これからのお話は、その私自身のフライトスタイルの一部です。
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