たまごのなかみ

千葉県北西部在住。映画・観劇、近隣のこと。毎日 元気に機嫌良く♪

2018年 コクーン歌舞伎

2018年05月12日 23時54分30秒 | 観る
木ノ下裕一、コクーン歌舞伎 初参加。
木ノ下歌舞伎を主宰する木ノ下裕一が、上演台本(補綴)を手掛ける。


渋谷・コクーン歌舞伎 第十六弾
切られの与三(5/12 ソワレー)

演出:串田和美
補綴:木ノ下裕一
出演:中村七之助(与三郎)
   中村梅枝(お富)
   中村萬太郎(伊豆屋与五郎)
   笹野高史(下男忠助)
   片岡亀蔵(海松杭の松五郎)
   中村扇雀(観音久次)
   中村歌女之丞(小笹)
   中村鶴松(おつる)
   真那胡敬二(赤間源左衛門)


あの... あれです、お富さんです。

 ♪粋な黒塀 見越しの松に
  仇な姿の 洗い髪
  死んだ筈だよ お富さん
  生きていたとは お釈迦さまでも
  知らぬ仏の お富さん
  エーサオー 玄治店♪ って、あれです。

:::江戸の大店の息子、与三郎は木更津の浜で美しいお富と出会い、互いに一目で恋に落ちる。しかし、お富は囲われ者、逢瀬の現場を押さえられ、与三郎は顔も身体もめった斬りにされ、お富は海へ飛び込んでしまう……。3年後、お富は溺れた自分を助けてくれた男の世話になっている。そこへ蝙蝠安と強請に来たのは、刀傷を売りにする小悪党に変貌した与三郎だった。一度は夫婦になるものの、またまた引き裂かれてしまう二人。ふとした恋が運命を狂わせていく、その先は……。:::

与三郎ってのは、そもそも大店のぼっちゃんで色男で、でもまぁ いわゆる〝ダメンズ〟です。顔も体もめった刺しになり、運が良かったか悪かったか 命を取り留めたのちは、そんな逆境から這い上がろうという創意工夫や努力があるわけでもなく、手を差し延べられれば その手を取り、なるがまま 流されるまま 堕落の一途辿ります。

軽演劇などでは、極めて男臭く描かれる事も多い与三郎ですが、今回 木ノ下裕一版では その氏素性に由来するダメ男っぷりに一本筋が通っているというか、生き方としては全く筋が通っていないんですが... (^_^;) 女方を演じることの多い七之助ならではの与三郎であり、三つ子の魂百まで と思ってしまう与三郎の人生なのでありました。








コメント
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