2008年6月 ロンドンで
参加するつもりで家を出たのだけど、少し遅くなって遭遇できなかった。解散するところで待ってたけど、これまた影も形もない。
何と言う間の悪さ。
きょうのデモは、若いお母さんたちが、我が子を戦争に行かせたくないという趣旨で、ネットで呼びかけて集まったらしい。若くないけど、ちょっと覗いてみたかったのに。
公安委員会への申請とか、いろいろメンドーな手続きもクリアしたとは思うけど、それにしても全然出会わなかった。
連休中日の広島中心部はたいそうな人出で、夏物バーゲンもいよいよ終盤らしく、買い物袋下げた人もたくさん歩いていた。
戦争なんて影も形もない平和な街、でも先の戦争だって、空襲があるまでは多少不自由でも、普通の市民生活を送っていたらしいから、平和な毎日の中にも戦争の影は射しているのかも知れない。
ふと、21歳で戦死したという、会ったこともない叔父のことを思っていてた。その人は遠い南の島で餓死したんだそうで。
それからまた街を歩く人の顔を見ると、目の前の眺めが急に現実感を失くして遠景になってしまう妙な感覚。
パルコの一階でアクセサリーやバッグ見たけど、欲しいわけもなく、もうどうでもよくなっていた。
このアクセサリーと、あのバッグと、持っているのと持たざるに何の違いがあるだろうか。
それよりも大切なのは、この何も起こらない、牛の涎のような暮らし。
今度は遅れずに参加したいものだと思った。