KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

2021.05.19 お散歩で高越山

2021年05月20日 | 香川の里山




天気が良ければ雲早山のシャクナゲを見に行こうと思っていたが、

例年に比べて半月以上早く梅雨入りしてしまい、やはり天気予報は雨。

仕方がないので家の用事を朝9時過ぎと夕方に予定を入れたら、

予報は曇りから夕方には晴れの予想に変わった。ただ今更奥様との約束を

反故にしようものなら・・・・・と言う事で、雲早山は諦めていると、

FBでヤモッチさんがアップしていた船窪のオンツツジが目に入った。

写真には見頃と書いてあり、ついでに高越寺へもお参りした様子が書かれてあった。

さっそく予定変更で、10時には朝の用事を済ませて車を走らせた。


自宅から脇町へ走り、山川町から県道248号線を奥野井谷川に沿った道を走る。

道が川から逸れ山の中の道になるとくねくねと曲がった道に、忙しなくハンドルを切る。

次第にガスが濃くなりはじめたが、こんな天候にも関わらず、山から下りて来る何台もの

対向車とすれ違う。車によってはライトを付けずに走っていて、いきなり目の前に現れヒヤッとする場面も。


ツツジ公園の駐車場には2・3台の車が停まっていたが、更に上の公園入口まで登って行くと

何台か停められる道の脇は既に満車。予定ではここに車を停めて高越山まで歩こうと

思っていたが、仕方がないので更に先の立石峠まで進んで行く。

峠の道の脇に車を停め登山靴に履き替えスタートする。周りは相変わらず小雨とガスの中。




峠から下って行くと高越寺の駐車場には車が一台停まっていた。

更に進んで行くと『これより霊域』と書かれた結界門があり、その奥で三面大黒天と高越大権現が

迎えてくれた。その高越大権現から右手に参道が続いている。

ガスで一面真っ白な世界の中、新緑の緑が浮かんで幻想的な景色だ。










しばらくすると岩壁の下に薬師如来が祀られ、その横に『やくしだけ』と書かれた説明文。

説明文を読むと行場と書かれていて、よく見ると岩には鎖が垂れていた。







やくしだけの先には弘法大師像。近くの数本見えたシャクナゲはかなり落花していたが

何とか残る大きな花が、雨の雫をつけて生き生きとしている。










高越寺の鐘楼横の裏手から回り込み、石段を登って山門をくぐる。







本堂をお参りしていると奥から数人の参拝者が現れた。駐車場には一台車が停まっていたが、

この人数では車が小さすぎた。登山の服装でもないし、いったいこの人たちはどこから歩いて来たのだろう。







鐘楼横から高越神社への石段が続いている。

参道の脇にはかなりの幹回りの巨木が薄暗い空に向かってそびえ立っていた。










石段を登ると高越神社本殿があったが、その前は一面下草が生え、本殿横の建物は倒壊し

かなり荒れている様子だった。







神社の裏手に回り込み尾根を少し登ると一等三角点『高越山』。さらに進んだ山頂には

弘法大師像が建っていた。かってここには石積塚があり、空海の経塚と呼ばれていたそうだ。

伝説によると、大師は八峰七滝を探し高越山に籠り、真言宗の総本山を作るつもりであったが、

水が十分ではなかったために、高野山に総本山を創始したとあり、この高越山がいかに重要視

されていたかが伺える。










弘法大師像から一旦下って行く。時より木々の間から視界が開けた場所があるが

残念ながら今日は何も見えない。













鞍部からはもうひとつの峰にある奥の院への道が続いている。

濃霧の中に浮かんだ鳥居のシルエットは、まるで迷宮への入り口のような雰囲気がする。

その小さな鳥居を三つ潜ると奥の院に着いた。













奥の院の後ろには奥の院 蔵王大権現、さらに奥には高越大権現の多くの祠が並んでいた。







奥の院からはそのまま尾根の急坂を下って行くと、結界門の脇に出た。

杉林の林床に生える緑の低木を眺めながら立石峠まで戻る。

峠からは晴れていれば船窪のオンツツジの全体が見渡せるはずだが、一瞬見えただけで

また厚い霧に隠れてしまった。







車に乗り込みツツジ公園まで戻り辛うじて停められそうな道の脇に車を停めて公園を散策。

恐らく登山を始めた30年近く前に一度だけ訪れた事があるのだが、

その時は誰と来たのかが全く記憶にない。先ほどまでの濃い霧が流れて巨大なオンツツジが見渡せる。




昭和60年に『船窪のオンツツジ群落』として国の天然記念物と指定されたオンツツジは

葉芽が花と同時に開くため、緑の若葉と赤い花とのコントラストが素晴らしい。







近くまで寄ってみると視界はその朱赤に一面染まり、白い霧を背景にまるでその朱赤の海深く

潜っているような錯覚に陥る。














山の天気は変わりやすいはまさしく。一通りオンツツジを見物した後、公園の入り口まで戻ると

さっきまで見えていたオンツツジの群生は、また深い霧の中に戻って行った。

本来ならもう少し距離を歩きたかったが、言い訳程度の山歩きに終わった半日だったが

何十年ぶりに見たオンツツジに圧倒され、奥様の用事に間に合うように急いで帰路についた。




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