KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

里山に遊ぶ2020.04.22 花折道~矢筈山・女体山~来栖渓谷

2020年04月23日 | 香川の里山


WOC登山も当面自粛となり早や二週間。県外への移動も控えるようにという事なので

先週から里山歩きを再開しました。例年だとこの時期には県外の山にどんどん出かけている頃。

雨天の日以外には目もくれない県内の里山ですが、良い機会なので色々調べて

何かテーマを決めて歩いていこうと思います。


先週は大川山古道を歩きました。今週はどうしようかと考え思いついたのが

古道シリーズ第二弾の花折古道(へんろ道)。義経が屋島に向かった路、

また平氏が祖谷へ落ちて行ったとの伝承の残る路です。前山ダムの道の駅からスタートし、

花折古道を歩き額峠から多和額北の集落を抜け矢筈山に登ります。

その後女体山まで歩き、四国のみちを辿って来栖渓谷を廻る周回コース。

10年前に初めて歩いて4年前にも歩きました。その時は15.3kmを6時間弱かかったので

今回どれくらいの時間がかかるか、体力測定の意味もかねて歩いてみることにしました。


前山ダムの道の駅に車を停めてスタート。今日は気温も上がらず風も強いので、下着も長袖を着て歩きます。

駐車場の南側の階段を登り民家の横を通り土木会社の作業場に出ます。その中を通って山側に歩くと

花折へんろ道の標識があります。ここから山の中へと入ります。







身体が温まらないままにいきなりの急登に直ぐに息が上がってきます。

しばらくすると巨石が点在する道になります。







2月に歩いた庵治の遠見山の尾根道も同じような巨石の残る道でした。







途中にある立派な石祠。ちょっとしたピークの見えますがまだまだ登坂は続いていきます。







今日初めて目にするオンツツジ。先週よく見かけたミツバツツジとまた違った色合いが

新緑の若緑の中に浮かんでいます。







小刻みにアップダウンを繰り返しますが登りの方が圧倒的に多く、掻いた汗が風に当たって冷えてきます。

独り歩きの自撮りはカメラをセットしては前に進んでまた戻るの繰り返しで時間がかかります。(笑)

(やはり人物の写っていない途中の道の写真は味気ないので・・・・。)








この辺りから尾根は複雑になり、この案内標識が無ければ間違えそうになります。

西側に集落が見え始めました。







竹林が現れるとこの道も終わり近づいています。風に吹かれて揺れた竹が擦り合う音が響いています。

足元には猪が掘り返した跡と食い散らかしたタケノコ。

母親に『ちゃんと散らかさずに食べなさい!』と言われそう・・・。







へんろ道が終わると前山ダムからのアスファルト道に出ました。

藤の花と見間違える桐の花の薄紫と新緑。奥に見えるのは高仙山かな?







途中にあるお遍路さんの休憩所でザックを降ろして一息入れます。

この道には大窪寺までの丁石が道の脇に続いています。




花折へんろ道の出口から2km弱歩くと県道3号線の額峠

峠からしばらく歩いてこの橋を左に曲がり山側へと入って行きます。







民家の脇を抜け太いコンクリート管が立つ場所から道に沿って左へと進みます。

途中からは強風で倒れた竹が道を塞ぎだんだんと不安になってGPSを度々覗き込みます。







道は上の林道と合流しますが、ここで安易にそのまま左に進んでしまい、途中で気づいて引き返します。




林道を南に歩いて行くと額北の集落に入ります。

道の脇には三色の牡丹桜が見頃を迎えていました。

牡丹桜を右手に見ながら歩くと山に向かって真っすぐに続く道。この道を辿ります。

道の奥には仲良く並んだ三本のメタセコイヤの木が見えます。







のどかな里の道を登って行くと大きな鶏舎?の跡らしき建物があります。

ここでまた道を間違え鶏舎に沿った道を進んでしまいます。前回歩いたのはその道の左側にある林道。

4年経つと記憶も曖昧です。GPSで確認して修正をします。

鶏舎の奥からは西側の景色が開けていて、遠くに見えるのは大相山かな?







林道は入り口こそ少し籔いていますが、その奥には幅の広い道が続いています。

道は明瞭ですが落ち葉の積もる道は柔らかく歩きづらい道です。

道の奥にある小さな溜池を右に回り込みさらに進んで行きます。







前回はさらに奥まで進んで尾根に取り付いたのですが、3mほどの崖が登れず苦労をしたので

今回は手前で尾根に取り付いてみます




ここから今日一番の急登が始まりました。ストックを短くして登って行きますが

油断をすると後ろにひっくり返りそうになります。杉の根元まで歩き足を置き

また次の杉の根元まで歩くの繰り返し。(写真では全く伝わりませんが)







杉林を過ぎると足元に根っこや岩があり少しは歩きやすくなりますが急登は続きます。







647mの標高点から右に尾根道が続いていますが、ここで左に杉林の中へと下って行きます。

よく見ると下に林道が見えます。







林道へ降りる最後はロープがかかっていました。林道に下り右に進んで行くと道の脇に

前回も見た捨てられたバスが。







林道を進むと大窪寺へと続くアスファルトの林道を合流します。そのままは進まず切り通しを

コンクリートで崩壊保護をした法面に沿って登って行きます。これがまた急登!

急登続きで足首とふくらはぎが悲鳴をあげ始めました。腰にも負担がかかっているのか少し重くなってきました。










何とか乗り切り矢筈山山頂に着きました。時間は11時30分、少し早いですがお湯を沸かしてお昼にします。

周りは木々に囲まれ見晴らしはありませんが逆に風を遮ってくれて、温かいラーメンを美味しく頂けます。




お腹を満たした後は女体山へと向かいます。痩せ尾根を下り岩場を登ると今日一番の眺望。







南側には阿讃山脈の奥に徳島の峰々が見渡せます。小さな三角に見えるのは八面山?

麓には多和兼割の集落が見えます。






北を見ると高松市の市街地とその奥に飯野山まで見渡せます。

新緑の若緑と常緑樹の濃い緑のコントラストにしばし見惚れてしまいます。







峰山五色台そしてクレーター五座




志度湾の奥には小豆島が浮かんでいます。




屋島もこの高さから見るといつもと違う雰囲気がします。その横には五剣山




ずっと見ていたい景色ですがとにかく吹き付ける風が冷たく、惜しみながら進みます。

展望岩から急な階段を降りるとまたアスファルトの林道にでました。

そこから向かい側の女体山へと進みます。鳥居をくぐるとまた階段の急登です。

段差があり一歩一歩登って行きます。ふ~う!(;´Д`)










今日最後の急登を登りきると女体山山頂。雨乞いの青木女体宮が祀られています。







石祠の先の岩場からの眺望もいつも通りの変わらぬ景色。








さぁ~それでは山を降りましょう。最初は足元の悪い岩場を下ります。

へんろ道にもなっているこの道。お遍路さんにとっては結願への最後のへんろ転がしの道です。










しばらくの間、階段の下りが続いていきます。そろそろ疲れが出始めました。

トントンと段差を降りる度に重い腰に響いてきます。




へんろ道は四国のみちにもなっています。所々で林道に出る箇所があり案内板があります。










小さな沢の小さな水の流れの音を聞きながら静かな静かな道。




二回目に林道に出た後下って行くと古大窪の案内板。その昔この場所で大窪寺は創建されたといいます。

ここで今日初めて人と遭遇。その案内板を見入っているお遍路さんです。

軽く挨拶を交わした後、『大変ですね、納経所が閉まっているんじゃないですか?』と聞くと、

『明日からなのでぎりぎりセーフです。』と。ここでもコロナに影響されている人がいました。

『あと少し、頑張ってください!』と言って別れ、案内板の横からまた山道へと入って行きます。







ここから今日最後の登坂、また階段が始まります。少し暑くなってきたのでウィンドブレーカーと二ット帽も脱いで

もうひと踏ん張りです。最後の坂を登り下りに差し掛かるところで今日二人目に遭遇。

なんと階段の横を自転車を押して登って来るではありませんか!

『自転車で大窪寺までですか?』と聞くと、『こんな道だとは知らずに来ました』と。











小さな沢を渡りさらに下って行くと朽ち果てた建物。10年前にはたしかコテージのような建物が残っていたのに

前回と比べてもどんどんと崩れていっています。










最終民家では狭い棚田に水が張られれています。こんな場所でもまだ米作りを続けているようです。







来栖公民館の横を過ぎると道に沿って水の流れ、来栖渓谷の上流部です。

また鴨部川の最上流部にもなります。

川に沿って石垣が残りその上は平らになっています。

今は杉林となっていますがここでも昔は営みがあったということでしょう。







川の流れが道の左側になると来栖渓谷です。林道から下に降り渓谷沿いの道を歩きます。

渓谷には小さな滝が数百メートルの間に続いています。




iphoneのカメラをLIVEにして編集で多重露光を選択すると、簡単にそれらしい写真に編集できます。

デジカメのマニュアルモードだとシャッタースピードを落とすと

どうしても三脚を使わなければ手ブレを起こしますが、手に持ったままで手軽に撮れて便利な機能です。













来栖神社まで来ると今回の周回コースもいよいよ最後です。大規模に伐採された竹林の斜面に

こんもりと頭を出したタケノコが見えます。川の向こうでなければ採りに行くんだけどな~。







うっそうとした林道を抜けると一気に視界が開け青空が広がり来栖の集落。

里の景色の奥に先ほど登った矢筈山が随分と遠くに見えます。






集落から県道に出てダム湖に沿って道の駅まで戻って行きます。




道の脇にはダム湖の沈む場所にあった女体宮の第一の鳥居が移設されています。







今回はGPSをGeographicaとカシミール3Dのスマホ版のアプリのスーパー地形図を使ってみました。

同じスマホで記録しているはずなのに記録された左のGeographicaでは矢筈山から女体山までと

来栖渓谷当たりのトラックが飛んでいました。原因は判りませんが、その差は歴然。

スーパー地形図では地形図の上に史跡や神社の名前なども詳しく表示されていて使いやすそうです。




4年前に記録したGeographicaでは歩行距離が15.3kmでしたがスーパー地形図では今回14.5kmとなっていました。

前回は昼食も菓子パンで済ませ休憩時間も短く行動時間は6時間弱。今回は矢筈山でゆっくりめの休憩を取り、

デジカメでの度々の撮影時間も含めて6時間強でした。

体力測定としてはほぼほぼ同じ結果となった里山歩きとなりました。


【スーパー地形図でのトラック】




【Reliveの3Dトラック】

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