里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

気ままに咲く庭の小菊

2023年11月25日 | 

当地、初雪になるかもしれないと言う予報でしたが、小雨がわずか降っただけでした。
11月に我が家の庭先や石垣で勝手気ままに咲く小菊。
それなりに種類があり愉しめます。


今年は例年並に咲き始め、長く咲いています。
亡き母が植えたものや助っ人が植えたものもありますが、多分小生が植えたものが一番多い。
この小菊は間違いなく母が植えたもので、玄関のすぐ前にある唯一のポンポン咲き。


小生が植えたのは大分前に知人から貰い受けたものです。結構な種類がありました。
元々は石垣側の庭外れに植えたのですが、それが自然に繁殖しました。




咲き終わった後に切り戻す程度の管理をしているだけです。多少株分けしたものもあるかもしれません。
知人からはあくまで小菊としてもらったものです。しかし、小菊としては花が大きなものもあります。



小生には小菊とスプレー菊の違いがよく分らないので、中にはスプレー菊もあるのかもしれません。
しかし、小菊として頂いたので、全て小菊と言うことにしています。







大昔からあった石垣の隙間には色んな植物が自然に生えています。
その中で多分小菊が一番新しいはず。


特に手を加えたわけではなく、自然に定着しました。








不思議なものです。作ろうとすると難しいのに。


石と組み合わせた小菊の盆栽も見られますが、我が家のは石垣に小菊です。
歳を重ねこれも悪くないと思うようになりました。
ものは言いようですが、如何にも管理された庭より自然な姿の方が好ましい。
小菊は仏壇の生花として利用でき、今の時期長持ちするので重宝します。


ナスは長期収穫して終了

2023年11月24日 | 畑:果菜類

ナスは6月末から穫り始めたので間もなく5ヵ月です。


さすがに気温が下がり、肥大も鈍ってきたため片付けることにしました。
我が家では多分これまでで最長と思うので記録に留め置きます。
品種は中長なすの「くろべえ」。


1ヵ月ほど前、タマネギの畝を作るため1畝を強制終了させました。
これがその時のもの。ナスの畝跡がタマネギ畝になりました。


まだ旺盛な生育だったので少々勿体ない感じではありました。今、残っているのは1畝。
草丈は人の背丈をはるかに超し、一部は通路にまで湾曲して垂れていますが、放任しています。


タマネギの畝が日陰になり、タマネギにとっては迷惑でしょう。
仕立て方はごく普通の3本仕立て。切り戻し剪定も更新剪定もせず伸ばして来ました。
誘引は、中央の1本の支柱と畝の両側に設けた横パイプを上げていく簡易な方法です。
酷暑をものともせず想定以上に草丈が伸び、9月10日には最大限まで支柱を上げました
支柱の高さはこれまでで最も早く限度に達しました。
これまではこの支柱で大きな支障はなかったのですが、今年はこれでは足りませんでした。


やむを得ず、その後は中央の支柱に出来るだけ枝を引っ張りました。
それでも引っ張りきれない枝は湾曲し通路に垂れています。歩くのに支障がある枝だけは切り戻しました。


整枝は簡易な「ふところ枝」の整理ですが、9月いっぱいまでで以後は放任。下枝も復活し伸びています。
追肥は、マルチの裾をたぐり上げ敷きわらの上から速効性肥料をバラまきました。
9月になって十分に雨が降ったので追肥もよく効いたようです。10月以降は追肥していません。
結局成り疲れらしい姿を見せず今日まで来ました。未だ良い実が結構成っています。


11月に入ってからは週2回程度の収穫ペースです。
肥大には時間が掛かかるようになりましたが、小振りながらもそれなりの果実が穫れます。


思うに、今年はまず苗が近年では一番しっかりしていました。やはり出だしが大事と分かります。
天候も今年のような酷暑の年は、寒冷地でしかも里山には有利に働いたようです。
日照が多く夜温が低いため長持ちしやすい環境だったのでしょう。
これまで十分に働いてくれ、一方でタマネギにはマイナスなのでここで打止めとします。
これはピーマン。


こちらはさして支障がないので霜で駄目になるまで続けてみます。


長ネギの収穫は順調でさらに追加の土寄せ

2023年11月23日 | 畑:葉菜類

長ネギの収穫は順調に進んでいます。さらに追加の土寄せをしました。
今年は猛暑で、昨年より伸びも太りも少し遅れました。
しかし、我が家のネギとしては悪くなく、平年並以上の出来と思っています。


品種はホワイトスター。
我が家の畑は強粘土質土壌。植付け時にたっぷりと入れた敷き藁は十分な効果を発揮したようです。
9月20日頃から密になっているところの抜き取り収穫を開始。
10月12日に4回目の追肥と土寄せ。ほどなく本格的に穫り始めました。
今年はネギが高いと言うので、助っ人にも早めに穫るよう促しました。
現在、4畝のうち1畝と1/2畝くらいまで収穫が進んでいます。


今年は畝間を広くしたので4回目の土寄せも管理機で行いました。それから1ヵ月余り。


少し穫ってみます。太さも長さも一回り成長したようです。


問題はやはり軟白。
昔は白根(軟白部分)40㎝の長ネギを穫ることを目標に深い溝に植付けていました。
しかし、今は湿害防止を最優先に植え溝は浅くしています。そのため長い軟白は難しくなります。
今年は畝間が広いので、さらに追加の土寄せをしてみることにしました。


さすがに機械では無理でクワだけで行います。


少し水分が多めのところを見計らって、土を盛りました。


ネギの一番の消費は厳寒期。後は成り行きに任せます。


調製してみました。


丈も太りも我が家としては上々、軟白もかなり充実してきました。これからもっと良くなるでしょう。
根元の曲がりがあり、出荷用ならB級落ちかもしれません。
しかし、自家用ならこの程度で満足。欲を出して深い溝を作る昔のやり方への誘惑に駆られるのはまずい。
これから冷え込んでくれば一層美味しいネギが味わえます。


恒例のわら集め、そして秋起こし

2023年11月22日 | 田んぼ

稲刈り終了後、我が家では恒例になっているわら集め。
年中行事の大事な作業です。大分日が経ちましたが、記録に留め置きます。
過日2日に亘り行いました。終日やるのはなかなか大変です。
今年は稲刈り後もしばしば雨が降り、すぐに出来ずヒコバエがかなり伸びてしまいました。


集めたわらは堆肥にするほか畑へのすき込み、敷きわら、植え溝などに用います。
今年は田んぼが乾いたので例年ほど大型コンバインのキャタピラ跡が酷くありません。
今や近隣でも手作業でわら集めをするような人は殆ど見かけなくなりました。
わら集めをするならヘイベーラーで一気に行うのが当たり前の時代になってきました。
この運搬機は40年ほどにもなる文化財的代物。


昨年、エンジンが不調で馴染みの農機具店に修理を依頼したところすでに部品がなく修理不能。
中古のエンジンを紹介され交換。しかし、今年またエンジン不調で修理して貰いました。
またキャタピラには多数の亀裂がありハラハラです。無理には扱えません。
大型コンバインの刈り取り跡にはわらがまとまって落とされる所が多数出ます。
主にそのような所をホークを使って集め積み込みます。
今年は、稲刈り間もなく助っ人が所々に纏めてくれたので大助かり。
そのままだとこのように嵩張るので、何度も荷台に上がってわらを踏み固めます。


これを繰り返すので、なかなかの重労働です。


しかしこれは不可欠、これでがっちり積み込むことができます。


近くの畑の端に運びます。
思ったよりわらの量が多く、昨年より多い4台になりました。


手作業の上、運搬機のスピードが遅く、時間が掛かります。1日目はここまで。
2日目は別の田んぼ。


こちらも見た目よりわらの量が多い。


がっちりと積み込み別の畑にも4台。今年は昨年よりかなり多いわらの量になりました。


この外に、助っ人が大きな袋にも集めてくれるので、それは種播きの時などに使っています。
地味でかなりくたびれますが、我が家では重要な作業なのです。
わら集めが終われば、次は秋起こし。秋耕と言うべきでしょうか。
コンバインで刈り取られた田んぼでは、刻まれたわらをすき込むのは不可欠の作業です。
今年は気温が高く、ヒコバエがあっという間に伸びました。
刈り取った後のわらのすき込みは早いのに越したことはないはずです。
しかし、結構雨が降ったため予定より遅れてしまいました。
それでも今年はもともと田んぼが乾き大型コンバインのキャタピラ跡が酷くなかったので助かりました。


作業開始。


但し、ヒコバエが伸び土の反転はやや不十分。我が家の機械の能力ではこの程度でした。

最後に田んぼ周囲の枕地を耕耘します。


例年、コンバインの刈り跡のわだちでは苦労させられます。ロータリーへの泥やわらの絡みつきも多い。
今年は作業が楽で、後の掃除も簡単でした。


周囲を見ると我が家が一番早いくらい。気温が高いので未だヒコバエが伸び放題のところが目立ちます。
西日本に行くと当たり前の光景ですが、田んぼの地力維持にとって良いこととは思えません。
他の用事もしながらだったので2日に亘ってしまいましたが、無事終了。二つの大事な作業が終わりました。



干し柿づくり'23~新方法で硫黄燻蒸し吊す

2023年11月21日 | 干し柿づくり

前日皮剥きした柿をひもに通して硫黄燻蒸し、吊しました。
本来は1日で終わらせるべき一連の作業ですが、2日がかりで行っています。
今年は助っ人が二人。昨年より大分数が多いので有り難い。
今年は硫黄燻蒸のやり方を変えます。
これまでは、パイプ枠をブルーシートで覆って密閉していました。
新たな方法は木箱の中で行います。木箱と言っても古い洋服ダンスの再利用。
たまたま洋服ダンスを処分することになったので、硫黄燻蒸に利用することを思い立ちました。


その昔、我が家で干し柿を生産出荷していた当時は、横型の専用の大きな木箱を用いていました。
一度に100連以上も処理できるものです。その小型版と言ったところでしょうか。
但し、柿を吊すためには仕掛けをする必要があります。
これまで使っていた塩ビパイプの枠を洋服ダンスの中に入るよう切断加工しました。


洋服ダンスの中の高さも両側に角材を置いて調整。


箱の中や塩ビパイプを拭いて綺麗にします。
ちょうど上手く入るようセット出来ました。


吊し終わった後、硫黄粉に点火し素早く扉を閉めます。このあたりはやってみないことには分りません。
これが前日剥いた柿。


作業場の2階に運びます。


柿を簡単な道具に並べてひもに通します。
これは竹を割って手作りしたもの。柿の大きさに合せて3種類あります。


昔は1本のひもに20個が標準でした。今、プロの生産者は10個が多い。
我が家は大きさに応じ12~20個。多くすると重すぎて扱いが大変。昨年の特大玉は12個でした。
今年は特大玉はなく、大玉は14、16個です。
ひもに通した後は硫黄燻蒸用の箱のパイプに吊します。


思いのほかスムーズに吊すことが出来ました。


全部で29連。昨年は16連でした。1連の個数では今年がずっと多いので数では倍以上。
吊し終えればいよいよ硫黄燻蒸です。
硫黄燻蒸することでカビを防ぎ酸化を抑制して綺麗に仕上げることができます。
我が家では贈答用にもするので硫黄燻蒸は必須。しないとカビないまでも黒い干し柿になってしまいます。
硫黄はすぐに空中に拡散し無害となるので心配は無用です。
少量ならコンテナに入れてやることも可能。要は密閉して硫黄粉を燻す環境を作れば良いわけです。
使用する硫黄粉の目安は容積1㎥当たり15~30g。
我が家では、小さな鍋に炭火をおこし、硫黄粉を燻します。
硫黄粉を投入できるよう扉を少しだけ開けておき、炭火に硫黄粉を投入したら素早く密閉します。
この方法でやるのは初めてですが、問題なく楽に出来ました。
密閉時間は30分程度で十分とされます。今回は昼食休憩を含め1時間余り放置。
密閉していた扉を解放し、硫黄燻蒸は終了です。


炭火に投入した硫黄粉は完全に燃え切っていました。確実に効果が期待できます。


剥いたあと一晩置いたので柿の表面は酸化し僅かに黒ずんでいましたが、漂白効果で綺麗になりました。


次に吊します。


大玉中心に12連は横吊りにしました。横吊りはひもが少し長い。


今、プロの生産者は殆どが横吊りです。
主に贈答用にはこちらを用います。そのためにはまずもって上手に干すことが肝要。


大玉は上手く出来ると見栄えがしますが、乾燥に時間が掛かり失敗するリスクもあります。
中玉、小玉の17連は縦吊りにしました。


縦吊りはひもの跡が付くので、後に玉回しの一手間が掛かります。


全部で29連。1連に14、20個は少しだけで大半は16、18個。合計490個余りとなりました。


結局、数ではほぼ例年並で、昨年の倍以上あります。
気温が高いとカビの発生するリスクが高まります。何年か前、地域全体にカビが発生したことがありました。
気温が下がり乾いた寒風が吹いてくれれば理想。