里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

ダイコンとニンジンの冬囲いをする

2023年12月21日 | 畑:根菜類

ダイコンとニンジンの冬囲いをしました。
今年、ダイコンは最初の種播きが8月20日で、その後ほぼ1週間おきに2度播きました
品種は何れも「耐病総太り」。
しかし、最初のダイコンはシンクイムシ(ハイマダラノメイガ)で壊滅。
9月11日に播き直し、結局それが最後の種播きとなりました。
実質は8月27日が最初の種播きとなり、10月末から穫り始めすでに全て穫り終えました。
今、穫っているのは2回目に播いたダイコンで、これは大半残っており一部は冬囲いに回ります。
播き直しのダイコンも好天で順調に生育、揃いも良い。これは全て冬囲いにします。


根の肥大も極めて良好、大きくなっています。


ダイコンが大きくなると問題になるのはス入りです。
しかし、「耐病総太り」は味や姿の良さもさることながら、ス入りにはダントツに強い。
但し、根が地上部に半分くらい出るので次第に凍害を受け傷んできます。
これは今穫っているダイコンですが、葉が大きく根を覆うように被さっています。


ですから多少の氷点下になっても当分は大丈夫。ですが連日厳しく冷え込むと放置できません。
1月上旬くらいまで穫れる分を残し囲いに回します。
抜いてみました。長く伸びたダイコンを強引に抜こうとして折ってしまいました。


冬囲いするのは30本くらい。
作業を助っ人がやってくれるというので頼みました。何度か一緒にやっているので任せて大丈夫です。
冬囲いは二つの方法があります。
一つはダイコンの葉を付けたまま囲います。


土を掘りあげ、間に稲わらを挟みながらダイコンを斜めにして埋めていきます。


葉が付いているため鮮度が良い状態が長く保たれます。


約2/3はこの方法で囲います。
難点は嵩張ること。さらに稲わらや場所も多く必要です。
もう一つはダイコンの葉をすっかり落とし土中に埋め込みます。
土を掘りあげ、葉を切ったダイコンを埋め稲わらを掛けてから土を戻します。
稲わらは埋めた目印しに外に出したもの。


この方法は一番簡便。但し、水はけの良いところを選ばないといけません
こうして春先まで貯蔵しますが、少々肌は傷んでくるのはやむを得ません。
先に消費するのは葉付きのダイコンの方です。
ニンジンは2回に播いています。
1回目が7月19日播きの秋ニンジン、2回目が8月9日播きの冬ニンジン。


秋ニンジンは10月半ばから穫り始めました。
今年は価格が高いというので小さくとも構わず穫るようにしましたが、まだ残っています。
2回目に播いた冬ニンジンは全く手つかずで、これが冬囲いに回ります。
ただ、ニンジンは根が土中のため凍害の影響は少ない。
とは言え葉は傷み根は割れやすくなります。また、冬囲いした方が天候に左右されず穫りやすいのです。
現在、残っているのはざっと200本くらいでしょうか。
数十本分は畑にそのまま残します。


畑にそのまま残すニンジン以外は引き抜き、良いものを冬囲いします。
2回目に播いたものが丁度5寸ニンジンらしい手頃な大きさになっています。


冬囲いは葉付きのダイコンと同じ要領。


土を掘り上げ、葉を付けたまま稲わらを挟みながら土を戻します。


助っ人によるとほぼ10本ずつ束ね100本くらいと言うことでした。
束ねて埋めると取り出すときに容易です。


形の悪いものや小さいものは葉を取り泥付きのまま袋に入れて作業場の中に取り込みます。


厳寒期はこれで結構長く持ちます。
これでも大小数十本ありそう。良いニンジンもあるので、助っ人は囲うのを100本で止めたようです。
まずはこの袋に入れたものと畑に残したものから消費します。
冬囲いしたニンジンを穫るのは2、3月でしょう。
秋冬のダイコンとニンジンは出だしはイマイチでしたが、春先まで自給するには十分な量です。


ハクサイの冬囲いをする

2023年12月20日 | 畑:葉菜類

ハクサイの冬囲いをしました。
今年のハクサイの冬囲いは少々変則です。
通常なら中晩生種を冬囲いするのですが、今年は早生種が大半残っています。
本来なら10月から収穫しているはずが、シンクイムシ(ハイマダラノメイガ)で壊滅。
9月11日に播き直しを試すこととなり、それが12月になって完全結球。


品種は「郷秋60日」。今年はこれの冬囲いが必要になりました。


中晩生種のハクサイの生育は順調で揃いも良い。


品種は「郷秋80日」。すでに殆どが完全結球しています。


11月半ばから収穫し、収穫の進度は1/3と言ったところ。まだ相当数残っています。
したがって、今年の冬囲いは昨年より株数が多く50株余り。
助っ人二人がやってくれると言うので頼みました。これまでも経験があるので任せて大丈夫です。
やり方は当地でごく一般的に行われている2通りの方法です。
一つは外葉を縛って畑に置いたままにする簡易な方法。


外葉が大きい中晩生種の半分くらいをするつもりでしたが、考えを変えて早生種をすることにしました。


この方法は酷寒の年だとやはり凍害のリスクがあります。
その点では早生種は外葉が小さいので凍害を受けやすく少々不利。
逆に暖冬だと結球内では花芽が生長しやすく、遅くまで放置すると割れてきます。
2月には中に取り込まないといけません。
中晩生種は4㎏級の巨大な株もあり縛るのもなかなか大変です。
播き直しの早生種は2~2.5㎏と言ったところなので縛るのは容易。


外葉が小さい分凍害を受けやすいのは不織布のべた掛けで多少の緩和を図ります。


こちらから先に穫ることにするので、それほど実害はなくて済むのではないでしょうか。
もう一つの方法は新聞紙に包み中に取り込んで貯蔵する方法。
この方法は天候の影響を受けないため最も確実な方法で、昔から行われています。
気温が高いうちはよくありません。最高気温が10℃を確実に割り込むようになってから。
取り込む室内も気温の上がりにくいところ。
少し乾かした後、外葉を数枚付けて新聞紙で包みます。
外葉を全部剥かず数枚付けて包むことが大事です。


大球は2枚の新聞紙をずらして重ね、全体を完全に包みます。


使うときに外葉を外せば鮮度は穫ったときと殆ど変わらない状態が保たれます。
我が家では作業場の空きスペースに取り込んで貯蔵します。
逆さにして立てます。こうすると中の芯が生長しにくいと言われます。


きっちりと寄せて並べます。


周りは少々雑然としているものの気温が上がる心配はありません。
これで完了です。


少々手間が掛かりスペースが必要ですが、一旦取り込めば後顧の憂いがありません。
当面使うものは何もせずそのままにしています。


気温の高い傾向が続いていましたが、ここに来て本格的な冷え込み。
積雪0カウントながら降雪もありました。冬囲いのタイミングのようです。


干し柿づくり'23~あんぽ柿が出来上がる

2023年12月19日 | 干し柿づくり

あんぽ柿が出来上がりました。
干し柿は、干し始めてから4週間。
今年は順調に干し上がりました。
気温は総じて高かったものの風が吹き比較的湿度が低く経過したためです。
柿自体も大玉が少なく乾きやすかった。
数は29連で490個余りとほぼ例年並です。今年は昨年のような特大玉はありません。
すでに1週間ほど前から食べており、甘味は十分です。
想定より乾きが進んだため、吊したまま空気に晒し続けると硬くなってしまう恐れがあります。
そこで、3日ほど前から直接空気に晒さないよう紙袋で覆いをしました。
こちらが横吊りにした干し柿。


比較的大きい方で主に贈答用にします。
紙袋は30キロ入りの米袋を利用しています。3層になっている内側の1枚を外すと綺麗な状態で使えます。
片方の紙袋を外してみます。


プロ生産者の大半は横吊りで、縄の跡が付かないので玉回しの必要がありません。
風の通りが良いため乾きも安定しています。


色上がりもまずまずですが、大きさは昨年からみるとかなり小さい。


表面はよく乾き、しわも出てきました。白粉はまだ見られません。


こちらは従来からの縦吊り。


こちらは縄を少し寄せて、同じように紙袋で覆いをしています。
片方の紙袋を外してみます。


今年は乾燥の進み具合は横吊りと全く変わりませんでした。


こちらは玉回しを数回行っています。
当地では「芯切り」と言っている柿の腹を揉む作業はどちらの吊し方でも行っています。
小振りなものを縦吊りにしていますが、あまりに小さいものもありません。


特大玉がない代わり大小あまり違いがないのが今年の特徴です。
今は甘味だけでなく干し柿らしい旨味も出てきました。
中身は予想以上に固まってきました。これであんぽ柿の出来上がりとします。
1週間後くらいにはうっすらと白粉が見えるものも出てくるのではないでしょうか。
我が家ではあんぽ柿からさらにころ柿へと進めていきます。
あんぽ柿、ころ柿と言っても連続している訳で甚だ主観的なものです。
ただ「あんぽ柿」は白粉が吹かないもの、「ころ柿」は白粉が吹いたものと区別するのは分りやすい。
現在、当地方の干し柿は殆どが白粉を出さないあんぽ柿として出荷されます。
大産地の福島県伊達地方も同様です。
蜂屋柿が大不作だった昨年は別として、我が家では例年春先までころ柿を食します。
表面に真っ白に白粉が吹き、中身がヨウカン状に硬くなるまでです。
この後、干し柿の状態を観察しながら、室内に取り込み白粉を吹かせます。
比較的大きな1個を取ってみました。
白粉が吹いていない典型的なあんぽ柿。


中身はゼリー状ですが、トロトロと流れるようなことは全くなく見かけより固まっています。


甘味だけでなく干し柿らしい旨味も乗ってきました。
これから白粉で真っ白になるまでその時々の味が楽しめます。
人によって軟らかいあんぽ柿から硬めのころ柿まで好みは様々。
好みの時にタッパーに入れて冷蔵するなり冷凍して長期保存すれば、その時々の状態が保たれます。


今年はアスパラ菜の孫茎の伸びが良い

2023年12月18日 | 畑:花菜類

今年のアスパラ菜は9月14日と少し遅めの直播き。
11月早々から主枝(親茎)を穫り始め、11月半ばからはわき芽(子茎)が盛んに穫れるようになりました。
わき芽(子茎)が穫れるようになれば最盛期入りです。
そして、今は子茎から出る孫茎が穫れるようになっています。


なお、一般用語としては子茎は1次側枝、孫茎は2次側枝と呼ぶようです。
小生は子茎、孫茎が分りやすいので、そう呼んでいます。
まだ若干子茎もありますが、伸びているトウの殆どは孫茎です。
気温が高かったため想定したよりは進んでいます。


孫茎になると伸びは悪くなり丈は次第に短くなってきます。
気温が下がってくるのと、株の力が落ちてくるためです。
しかし、今年の孫茎は伸びが良い。


この花が咲いて長く伸びたのも孫茎。


気温が高く株の勢いを保っているからでしょう。
この株は10本くらいの孫茎が出ています。


子茎は2、3芽で切るようにしていますが、孫茎も同じく2、3芽で切ります。


切り跡です。孫茎は3本切りました。


少し変色した切り跡が子茎で、新しい切り跡が孫茎。
これから切り跡がどんどん増えていきます。
孫茎の葉の付け根には、ひ孫の芽が見えています。
この株はまだ蕾ばかりで、これから次々と伸びてきます。


アスパラ菜は蕾から花の咲き始めが穫り頃ですが、多少花が咲いても大丈夫。
数株穫ってみました。


長さや太さは子茎ほどではないものの、孫茎でこのくらいなら上々。
これから厳寒期に向かうので、心配なのは凍害です。
アスパラ菜も徐々に気温が下がると耐寒性が増してきます。
しかし、今年は気温が高く経過しているので、急に強い霜に見舞われるのが一番困ります。
こちらは寒咲花菜。


アスパラ菜に比べると穫れ始めからの進度が意外に遅く、まだ主枝のトウの収穫が続いています。


墨彩画「柚子」

2023年12月17日 | 水墨画:菜果
画仙紙 半切1/3   

ユズを頂いたので墨彩画で描いてみました。
実にはごく小さなくぼみがありお尻にも特徴があります。葉は長めで肉厚、光沢があります。
そして、鋭いとげ。収穫するには邪魔な存在かもしれません
少々単調な画になってしまいました。一工夫足りなかったようです。
ユズは本当に香り豊かで、この季節の料理には脇役としての存在感が際立ちます。
特に小生はユズ香る漬物に目がありません。
残念ながら我が家にユズの木はないので、この時期に頂くのは大変有り難い。
冬至には柚子湯に入る風習もあり、柚子湯に入ると風邪をひかずに冬を越せると言われます。
もったいない気がするので、少量だけ使って柚子湯に入るつもりです。