時々、乳飲み子をお持ちのお母様たちが診療所にいらっしゃいます。
こちらの日本人学校には子だくさんのお母様たちがたくさんいらっしゃって、年の近いお子様たちを抱えて大奮闘されているママさんをよく見かけます。
子育てはたいていの場合、旦那さんは役に立ちません。。。この私もそうでした。。
だから、このようなママさんを見ると本当に頭が下がります。
乳飲み子がいらっしゃると起りやすい疾患に「乳腺炎や乳頭炎」があります。
そのような時は牛蒡子(ごぼうし)がたいへんよく効きます。
牛蒡子は乳腺炎や乳頭炎だけでなく、女性の乳房関連の疾患全般に効きます。
要は気や血や津液(しんえき:体液)などの詰りを除き流れをスムーズにする作用があるので、病が存在しにくい環境を作る事になるのです。
牛蒡子が乳腺炎などに効くというのは、日本の漢方医が発見した方法といわれています。日本では多くのママさんたちに使われている漢方薬です。
私が教えている東洋医学校の教員会議でこのことを話すと、中国系の先生たちはこれを全く知りませんでした。当然、いわゆる中医学がその基本であるアメリカで免許を取った米人の先生たちの中で、このことを知っている人に会ったことがありません。
漢方医学の古典書籍を読めばわかることが多いのですが、残念ながら米国にはこれを読み込む漢方医がたいへん少ないのが現状です。
だから、私の授業では私が師匠たちに言われてきたことを実践してみるように強く勧めています。
「東洋医学の古典書籍を読むこと。」
「西洋医学の書籍も読んで医師や医学知識に明るい患者さんが納得できる説明ができるようになること。」「楽器や茶道や華道でも武術でも、東洋の文化や作法を体感すること。」