五虎湯は頑固なセキに特化された漢方薬です。
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麻黄、杏仁、石膏、桑白皮、甘草の成分が肺や気管支にこもった熱を取り去って、呼吸器の炎症を治療し、痰も除去する効能があります。
もちろん、他の漢方薬と同じく、化学成分は入っておりませんの眠くなることはありませんので、ご安心ください。
五虎湯は漢方医学の明の時代1587年編纂の古典書籍のひとつ「万病回春」からの出典です。
五は上記の5種類の材料でできているということ。虎は「白虎」の意味合いがあります。
漢方医学の漢方薬名やツボは、東洋哲学に出てくる五行論を参考に命名されたものが多く、五虎湯もご多分に漏れず五行論との関連が深い名前です。
五行である木火土金水（もっかどこんすい）の特性は、を五臓である肝心脾肺腎（かんしんひはいじん）の順番にあてはめられています。
同じく五行による色の分類でを五色として、青赤黄白黒があてはめられて、それに呼応して五獣が青龍、朱雀、麒麟、白虎、玄武の神獣があてはめられています。
五行の金は肺であり、白虎と呼応しています。肺熱を取る医療用石膏は白色でもあるところから、「五種類の薬剤で作られていて、肺熱を取りセキを治める作用のある、ありがたい漢方方剤（複数の漢方薬で構成されている薬の事。）ということで、五虎湯と名付けられました。
また、東洋医学的な意味合いでは、肺と大腸は夫婦のような陰陽関係にあり、互いに影響をしあっております。
その作用から、セキの薬である五虎湯は痔の痛みにも効果が期待できます。
痔の痛みは、体質や病態によって、桂枝加芍薬湯（けいしかしゃくやくとう）か五虎湯かを判断いたします。
病名列挙：
セキ、気管支ぜんそく、気管支炎、小児ぜんそく、感冒、痔の痛み
セキの漢方薬としては、麦門冬湯（ばくもんどうとう）も頻用されます。
これは、どちらかと言うとカラセキがコンコンと続いていて、夜寝るときに布団の中で体が温まると悪化するタイプのセキに使います。
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