言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

ある学習塾の変身<第1部>(その3)

2011-08-31 10:43:09 | 繁盛店物語(創作)
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。

このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)


「ある学習塾の変身<第1部>(その3)」


本田が最初にアドバイスしたのは次のようなことだった。

「遠藤さんはせっかちなタイプなんですが、ここはひとつ長い目で見てほしいんですが、できますか。途中で成果が出ないからと言って投げ出してしまえば、出発点にもどってしまいます。いや出発点よりさらに前にもどってしまうでしょう。それまでやってきたことが無になってしまい、さらにはそれに費やした時間さえまったくの無為のものになってしまうのです」

「自分自身でも困ってるんですよ。家内にもよく言われますから。この性分をとにかく少しずつでもいいから直していきたいですね。そのために本田さんからの提案を真摯に受け止めて、何とか実行していきたいんです」

「分りました。それを一度確認しておきたかったんです」

「よろしくお願いします」

「じゃあ、最初にお聞きしますね。遠藤さんはいったい今回の目標はどういうことなんでしょうか。まずそれをはっきりさせましょう」

「ですから、生徒を増やしたいんです」

「あれ、先ほどは個別学習で、じっくりと生徒を育てていきたいとおっしゃってたじゃないです」

「ええ、そのために生徒を増やさなければならないでしょ?」

「どうしてですか?」

「どうしてって、増えなければ、個別指導できないじゃないですか」

「おかしいなあ。じゃあ今いる生徒さんたちへの個別学習は?」

「それはやっていますよ」

「きちんと?」

「ええ、きちんと」

「じゃあそれでいいじゃないですか」

「え、だって本田さん、学習塾は生徒を増やさないとやっていけないんですよ。まず増やさなければダメですよ」

「ちょっと違うような気がしますよ。目標は個別学習じゃないですか。逆なんじゃないでしょうか」

「逆?」

「ええ、今の個別学習ですか、このシステムでは生徒数が少ないからできるんであって、たくさんいれば、先生の手が回らないんじゃないですか。生徒全員を前にしての授業形式なら、たとえ10人一度に増えても全然困らないでしょうが、個別学習だと、一人ひとりにアドバイスしなければならないわけですよね」

「………そう、ですね」

「だから生徒を増やしたら、逆に個別学習では先生の手抜きになると思いませんか。それともまだ先生に余裕はありますか。ちょっと拝見した限りでは、一杯いっぱいのような気もしますが」

「でも、生徒を増やさないとすると、経営的にむずかしくなります」

「なぜ、キチンとそういうシステムだからこれぐらいいただくんです。その代わりに生徒一人ひとりに対応した学習が可能ですので、他の学習塾よりも生徒一人ひとりの成績アップには責任を持ちます、だからその分月謝は高くなっています。それを承知していただいて入塾していただくのが筋だと思いますが」

「それじゃ他の塾に、安くされて、みんな生徒を持っていかれますよ!」

「なんだ、スーパーの安売りと同じですね、それじゃ」

「スーパーの安売りと一緒にしないでください!」

「だってあそこがここまで下げたからうちも下げなきゃ、みんな持っていかれてしまう。なんて、まったく一緒の発想ですよ」

「………!」

「頭に来ました?」

「いや、ええ、すこし」

「少しどころじゃないでしょ。結構顔、赤くなってますよ」

「怒ってますよ、いったい何のためのコンサルなんだ、って」

「やっと本音を出してきましたね。これからですよ、本当の話し合いは」

さて塾長の遠藤氏を本気で怒らせてしまった本田は、いったいこれから何をしようとしているのか。



                              (第1部 おわり)


<第2部>へつづく。
(このストーリーはフィクションです)

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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気配り、目配り

2011-08-31 10:25:36 | 繁盛店・繁盛会社をめざそう
こんにちは。
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もよろしくお願いします。


夜中少し雨が降りました。
ちょうどトイレに起きたときで、窓もあけていたので、その雨音が聞こえました。
もう降ってきたのかな、と思いました。
昨日の天気予報では午後ぐらいから降ってくるというような感じでしたので、雨も少し早まったのかななんて感じたのです。
でも朝起きてみると、結構晴れていました。
何だ、にわか雨だったのか。

台風が関東地方に近づいています。2日か3日にはもしかしたら上陸しそうな天気図ですね。

明日は9月1日防災の日。
今年の防災は台風や水難対策よりも、地震対策一色になりそうですね。
もちろんそれは、今年は東日本大震災があったからですが、俺を忘れるなとばかりに台風が近づいてきています。

元々この防災の日というのは、台風の上陸が多くなる9月に、特にこの9月1日というのは立春から数えて二百十日目にあたるところから「二百十日」といわれ、農家では稲の開花する時期に当たるのに、台風などの災害で稲がだめになることが多い厄日だと言われていたところから、「二百十日」に気をつけようとされてきたものです。

そしてこの日を「防災の日」にしたのは、もちろん関東大震災があった日だからです。
ですから元々は地震に対して注意を促すとともに、起きた後のサバイバルをどうするかということを、年に1回シミュレーションをする日になったわけですね。
そう考えると、基本に戻ったということでしょうか。

台風は現在ではだいたい進行方向も把握でき、その風速や雨の状況さえ把握できるようになり、昭和初期よりも格段にその被害は少なくなりましたが、地震は違います。いつ起こるか判らないのです。今このときに突然起こるかもしれないし、ずっと起こらないかも判らない。それでも対策をしっかりして立てておかないととんでもないことになります。

一言で言ってしまえば危機管理ですか。
地震が起こった後はどのようにするか、それが大切です。
しかしそれが企業の危機管理となると、もちろん起こってしまった後の危機管理も大切ですが、それよりも危険を察知して起こさないようにするのも大切な危機管理のひとつです。

お店であれば、接客時のちょっとしたトラブルから大きなトラブルを未然に防ぐ対策が立てられます。
要は、気配り、目配りですね。それも相手側に立った客観的な気配り、目配りが重要です。

お客様に対する気配り、従業員に対する目配り、それさえきちんと要諦を押さえておけば、大きなトラブル=危機から逃れることができます。

企業ぐるみの偽装問題も後を絶ちませんが、それはやはりトップがその気配り、目配りをするという意識が欠如していたから起こるべくして起きた事件です。
事件になる前にちょっとした事故から、それが放置されるとどのように大きくなっていくかというシミュレーションを想像することができるように、日頃から気配り、目配りを欠かさないようにしたいものです。


それでは今日はこれで。


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あなたの一日が今日も普段通りの良い一日でありますように。
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