ごっとさんのブログ

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大動脈解離になると最初の3時間で生死が決まる

2025-01-15 10:34:21 | 健康・医療
タイトルの大動脈解離はあまり良く聞く病気ではありませんが、友人のK君がずいぶん前からこの病気を発症しています。

彼は自分の病気をあまり話す方ではありませんので、詳しくは分かりませんが、いろいろ気を付けながら暮らしているようです。

つい先ほどまで何も問題なかったのに、突然これまでに経験したことがないほど強く腰や背中、腹部が痛くなる。でも原因には心当たりがないといった自覚症状が現れた場合には、大動脈解離を疑った方がいいかもしれません。

専門家によると、大動脈が解離したり膨らんだ血管が破裂したりすると、立っていられないほど強い痛みが生じることがあります。特に痛みを感じる部分が体内で移動するのは典型的な症状で、大動脈解離の可能性が非常に高いと解説しています。

何かしらの原因で血管の壁が傷つき、その内側に血液が流れ込んで血流によって大動脈が裂けてしまうのが大動脈解離です。血管が裂けただけでも危険ですが、放置していると大動脈が膨らんで破裂しやすくなったり、血液がうまく流れず臓器への血流が悪くなったりします。

治療が少し遅れただけでも命取りになりかねないようです。動脈硬化が進んでいる人や高齢者は大動脈解離を起こしやすいものの、中には生まれつき血管が弱くて裂けやすく、若いうちから解離する患者もいます。

こういった点に心当たりがあって気になる人は、心エコー検査や造影CTスキャンなどを受けた方が良いかもしれません。血管の壁は高血圧や脂質異常症、喫煙などによって少しずつ傷つき、解離しやすくなっていきます。

いつものフレーズですが、生活習慣病と同じく暴飲暴食と過度なストレスを避けて、適度な運動を心掛けるのが最良の予防策です。大動脈解離は解離している場所に応じてスタンフォードA型/B型に分類できます。

心臓近くの上行大動脈以外が解離するB型は、すぐに血管が破裂する可能性が低いケースが多いため、内服薬を用いて治療することも珍しくありません。対してA型は血管が破裂する危険性が非常に高くなります。

一般に大動脈が破裂した場合、病院に搬送するまでに6割、24時間以内に9割が死亡するといわれており、適切な治療を受けられなければ助かる見込みは限りなく低いようです。とりわけ激痛を感じてから最初の3時間が生死を左右するため、初動対応が非常に重要です。

A型を治療する際は、開胸手術によって解離した上行大動脈を摘出し、人工血管に置き換えるのが一般的です。しかし実際問題としてはこういった手術がすぐできる病院に運んでもらうことができるかという運次第なのかもしれません。