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ワクチンから半年でコロナ発症リスク大の謎

2021-12-05 10:25:23 | 時事
コロナワクチンの3回目接種の準備が進んでいるようですが、それと共に時間が経つと感染リスクが増大するという報告が相次いでいます。

私はこのブログでも何回か書いていますように、ワクチンの目的は抗体価を上げるためではなく、ウイルスが入ってきたときにすぐに抗体を作るというシステムを構築し、その記憶を免疫細胞に植え付けるためと思っています。

確かに抗体価が高ければウイルスとすぐに結合し、発症を抑えることができますが、抗体はタンパク質の一種ですので敵が入ってこなければ不要なものとしてすぐに分解されてしまいます。

この抗体価の減少について兵庫県の病院が詳細な調査を行いました。2回目の接種から約6か月が経過した職員383人の血液を調査した結果、抗体価がその約4か月前の時点に比べ、平均7分の1に低下してしていました。

この病院の職員は5月中旬から6月にかけて、ファイザー製のワクチンを2回接種しました。この1〜2か月後に396人を調べたところ、年齢が高くなるにつれて抗体価は低くなるものの、全年代で効果がうかがえる一定以上の数値が出ました。

2回の接種から5〜6カ月が経過した時点で調査を再び実施しました。前回と同じ職員が対象で平均42.4歳でした。前回の全年代での抗体価の中央値を1とすると、今回は60代で0.1未満まで低下し一番高い20代でも0.2に留まり、全体で抗体価は85〜89%減少しました。

厚生労働省は接種の2回目完了から原則8か月以上を3回目接種の対象としつつ、クラスターが発生した施設などは6カ月に短縮できる方針も示しています。

これ以外にも半年以内に効果が薄れ始めるという研究結果がある一方、抗体が減っても重症化予防の効果が弱まるわけではないという見解もあったとしています。この調査は十分に信頼がおけるものの、当然の結果と言えます。

この辺りを整理しますと、ウイルスを免疫細胞が検知するとすぐに記憶に残っている抗体を作るシステムが動き出しますが、当然若干時間がかかります。この間にウイルスが増えると、軽い症状が出ることがあり、PCR検査をすれば陽性となります。

つまりブレークスルー感染となるわけです。しかし抗体ができればすぐにウイルスを不活化し、排除できますのでほとんど重症化することはなく、これがワクチンの目的と言えます。

確かに抗体価が高いすなわち抗体が多数血中に存在していれば、ウイルスが入って来ると同時に不活化しますので、時間差が無く発症することはなさそうです。しかしこれを目的としてワクチンを接種するわけではなく、副次的な効果にすぎません。

日本人1億人に3回目の接種をして抗体価を上げるなどと言う、膨大な手間とコストがかかることが軽い風邪症状を防ぐことと見合うのでしょうか。

また免疫の機能が弱っている人には、何回接種しても効果は期待できませんので、少数の感染者は必ず出てしまうはずです。この辺りを医療の専門家が何も発信しないのは、不思議というほかありません。


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