ごっとさんのブログ

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緊急事態宣言とオリンピック

2021-06-02 10:32:00 | 時事
緊急事態宣言とまん延防止措置が再延長されていますが、新規感染者数は若干減少傾向が出ているものの、重症者数などは変わらず医療のひっ迫は続いているようです。

このような状態で7月開催のオリンピックを実施できるのかが大きな話題となっています。世論調査では国民の8割程度が延期または中止という結果も出ており、私も中止すべきと考えていました。

ところがあるテレビのコメンテーターの発言に驚いています。日本のワクチン接種は、国内での臨床試験が必要ということで、いわば形式的な治験を行ったため欧米に比べ3か月程度出遅れてしまいました。

このころ世界中でワクチンの争奪戦が繰り広げられていましたが、日本の外交力はお世辞にも高いとは言えません。ところが必要なワクチン量が比較的早い段階で確保できたのです。この最大の理由が日本がオリンピック開催国であるためのようです。

ワクチンを開発したファイザー社にしても、オリンピックの開催国にワクチンを出さず、そのため開催ができないというのは国際的に非難されるということで、優先的に販売したとしています。

また当初ワクチンの輸出にはEUの承認が必要とされていましたが、これもヨーロッパ各国に先駆けて承認されたのは、やはり日本が開催国であったためのようです。

これによって日本は、ワクチン量の確保には問題がなく、接種を急ぐためにはワクチンの打ち手を集めるといった現在の状況になったとしています。

確かに欧米に比べて圧倒的に感染者数が少ない日本が、良く必要量の確保ができたものだと思っていましたが、単なる外交力ではなく開催国であるという状況があるから達成できたというのは説得力があるような気がします。

感染者数はもともと少なく、これを「さざ波程度」と発言して辞任した人がいましたが、国際的観点からすれば正しかったのかもしれません。

例えばアメリカはワクチン接種も進み、マスクの着用義務がなくなるなど日常が戻っているようですが、1日の新規感染者数は2万人程度も出ているようです。こういう点からも日本の感染者数の数千人というのは、世界的に見ればまん延しているとは言えないのかもしれません。

こういったことを背景にこのコメンテーターは、コロナを理由に開催を中止すれば、国際的に強く非難され日本の外交は危機に瀕するとしています。この辺りがIOCの無礼ともいえる強気の発言になっているのかもしれません。

私は宣言の再延長のタイミングで小池都知事辺りからオリンピック中止の方向が出て来るのではないかと思っていましたが、国内の世論と国際的な国としての威信をどう考えるか、難しい判断になりそうな気がします。

それでも学校で運動会ができないのに、なぜオリンピックをやるのかというのは、まっとうな意見だと思います。


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