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なぜ非正規社員で働くのか

2017-03-06 10:39:00 | 時事
総務省統計局が2016年度の労働力調査(詳細集計)の速報を発表しました。

この中で非正規社員が、いかなる理由で非正規として就労しているかの調査結果をもとにした記事が出ていました。この結果は私の感覚とはかなり異なっていたので、紹介します。

この労働力調査によると、2016年の非正規社員は2016万人と雇用者全体(5372万人)の37.5%を占めています。これだけ多いと正規との賃金格差などいろいろ問題がありそうですが、ここではなぜ現職(非正規の立場)についているのかの、その主な理由につてグラフ化しています。

これによると男女とも最も多いのが「自分の都合のよい時間に働ける」で男性25%、女性28.1%となっていました。また「家計の補助・学費などを得るのに都合が良い」も男性13%、女性25.1%とかなり多く、男性は「専門的な技能が活かせる」も11.8%となっており、ほぼ半数以上が自分から好んで非正規という働き方を選んでいることになります。

ですから「正規の仕事ない」ためにという消極的な人は男性で24.8%、女性で11.5%と私の予想よりかなり低くなっていました。この男性で4人に1人というのはそれほど少ないというわけではありませんが、私はもっと多いものと漠然と思っていました。

色々と目につく情報では、先に触れた賃金格差の問題など非正規社員の問題点ばかりですので、大部分の人が正規雇用を望んでおり、やむを得ず非正規で働いているのが実状と考えていたわけです。

女性の場合は夫の扶養家族の範囲内で働きたいという人がかなり多いはずですので、今回の90%近い人が望んで非正規になっているというは納得できるところもあります。

この中でも触れていますが、正社員としての受け皿が少ないわけではなく、働こうとする人と雇用する側とのミスマッチが原因とされています。自分に合った職種を選ぶということがなければ、正社員としての雇用はもっと増えると言われています。

また転職などを望む人は全体では21.7%に対して、非正規社員では男女ともに45%程度となっています。こういった転職希望者の中では、正規の社員の職がないという意見は多いようですが、これも職種の問題がからんでいるようです。

どうも最近はメディアで非正規で非常に苦労しているという人を取り上げることが多いのですが、必ずしも全体の傾向を表しているわけではないようです。

こういった労働問題は、いわゆるITが発展していく中でどこまで自動化が進むかなど、労働環境は年々変化しています。私にはもう無関係とはいえ、どんな社会になっていくのか気になるところです。

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