中国湖北省で発生した新型コロナウイルスの感染が急速に拡大し、連日感染者数や死亡者数が発表されています。
日本でも感染者が続々見つかりどこまで増加するのか心配ですが、現在流行中のインフルエンザと比較してそれほど死亡率が高くはないようです。
実際に日本でもマスクの在庫がなくなったとか、消毒用エタノールが不足したという報道がありますが、こういったもので予防できるとは思えません。まあ気休め程度と考えていいような気がします。
こういったウイルス感染について、ウイルスの基本的な性質について触れてみます。コロナウイルスのコロナとは「王冠」の意味で、電子顕微鏡で観察すると球形の殻にトゲトゲのタンパク質が突きだしています。
王冠というより「金平糖」といった方が良いかもしれません。その金平糖の内部にはウイルス遺伝子が格納されています。
普通の生物の遺伝子はDNA(デオキシリボ核酸)の二重らせん構造をしていますが、コロナウイルスの遺伝子はRNA(リボ核酸)でできており、二本鎖ではなく一本鎖でできています。
コロナウイルスは金平糖の表面のトゲを利用して宿主の細胞に取り付き、細胞内に侵入することでウイルス感染を引き起こします。ウイルスは細胞内に侵入すると、小胞体という膜構造の内部に入り込み、そこで宿主のタンパク合成システムをいわばハイジャックして自己増殖を開始します。
まずウイルスのRNAからRNA合成酵素をというタンパク質が作られます。この酵素は元のウイルスRNA(これを+鎖と呼びます)を鋳型にして、その鋳型と相補的なRNA(これを-鎖と呼びます)を合成します。
ついでこの-鎖RNAを鋳型にして+鎖(ウイルス本来の遺伝子)を量産するのです。またウイルスRNAには、金平糖の殻やトゲにあたるタンパク質の情報も書き込まれていて、それを基にウイルスの各部品が合成されます。
+鎖RNAを取り囲むようにこれらの部品が自己集合して新しいウイルスが次々と合成されることになります。これが宿主の細胞から飛び出してくると、痰や鼻水に含まれその飛沫を浴びることでによってウイルスは次の宿主へと乗り移っていき、これが感染の拡大になります。
ただし細胞も一方的にやられるだけではなく、細胞内に普通の状態ではありえない+鎖と-鎖のRNAの二本鎖構造が形成されるので、これを異常とみなす自己免疫システムが作動し、ウイルスRNAを分解除去しようとします。
またウイルスのタンパク質も宿主にとっては異物ですので、これも免疫システムの警戒網に引っかかり、抗体による攻撃やリンパ細胞による捕食によって退治されます。
つまり免疫システムが正常であれば、ウイルスに感染しても症状が出なかったり、出ても軽く治るわけです。糖尿病や高齢者といった免疫が弱っている人以外は、ウイルス感染はそれほど心配することはないといえるわけです。
日本でも感染者が続々見つかりどこまで増加するのか心配ですが、現在流行中のインフルエンザと比較してそれほど死亡率が高くはないようです。
実際に日本でもマスクの在庫がなくなったとか、消毒用エタノールが不足したという報道がありますが、こういったもので予防できるとは思えません。まあ気休め程度と考えていいような気がします。
こういったウイルス感染について、ウイルスの基本的な性質について触れてみます。コロナウイルスのコロナとは「王冠」の意味で、電子顕微鏡で観察すると球形の殻にトゲトゲのタンパク質が突きだしています。
王冠というより「金平糖」といった方が良いかもしれません。その金平糖の内部にはウイルス遺伝子が格納されています。
普通の生物の遺伝子はDNA(デオキシリボ核酸)の二重らせん構造をしていますが、コロナウイルスの遺伝子はRNA(リボ核酸)でできており、二本鎖ではなく一本鎖でできています。
コロナウイルスは金平糖の表面のトゲを利用して宿主の細胞に取り付き、細胞内に侵入することでウイルス感染を引き起こします。ウイルスは細胞内に侵入すると、小胞体という膜構造の内部に入り込み、そこで宿主のタンパク合成システムをいわばハイジャックして自己増殖を開始します。
まずウイルスのRNAからRNA合成酵素をというタンパク質が作られます。この酵素は元のウイルスRNA(これを+鎖と呼びます)を鋳型にして、その鋳型と相補的なRNA(これを-鎖と呼びます)を合成します。
ついでこの-鎖RNAを鋳型にして+鎖(ウイルス本来の遺伝子)を量産するのです。またウイルスRNAには、金平糖の殻やトゲにあたるタンパク質の情報も書き込まれていて、それを基にウイルスの各部品が合成されます。
+鎖RNAを取り囲むようにこれらの部品が自己集合して新しいウイルスが次々と合成されることになります。これが宿主の細胞から飛び出してくると、痰や鼻水に含まれその飛沫を浴びることでによってウイルスは次の宿主へと乗り移っていき、これが感染の拡大になります。
ただし細胞も一方的にやられるだけではなく、細胞内に普通の状態ではありえない+鎖と-鎖のRNAの二本鎖構造が形成されるので、これを異常とみなす自己免疫システムが作動し、ウイルスRNAを分解除去しようとします。
またウイルスのタンパク質も宿主にとっては異物ですので、これも免疫システムの警戒網に引っかかり、抗体による攻撃やリンパ細胞による捕食によって退治されます。
つまり免疫システムが正常であれば、ウイルスに感染しても症状が出なかったり、出ても軽く治るわけです。糖尿病や高齢者といった免疫が弱っている人以外は、ウイルス感染はそれほど心配することはないといえるわけです。
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