昨日は接着剤についていろいろ書きましたが、なぜ接着という現象が起きるかはなかなか難しいようです。私が昨年まで勤務していた会社は、この接着についての専門家が大勢いたのですが、誰に聞いてもすっきり納得できるような答えが返ってきませんでした。どうも接着という現象のメカニズムはいろいろあって、場合によって異なっているようです。つまり2枚のガラスに水をたらし、くっつけると簡単には取れなくなりますが、この場合と接着剤によって金属をつけるというのは、全く異なるメカニズムのようです。
そのうちの一つが、化合物間の弱い結合力を利用したもののようです。接着する物質の表面は、木や紙、金属などであっても、高分子化合物がきれいに並んでいる構造を持っています。この化合物と接着剤という化合物の間に、弱い結合力が働くと考えられているようです。この力は、イオン結合や疎水結合といった名前があり、これだけでも何種類のものが複合して働くようです。これを細かく説明するのは難しいし、あまり意味がないと思いますので、この程度でやめておきます。
主な接着メカニズムは、アンカー効果といわれている、いかり(錨)を下したようなイメージのようです。つまり金属やガラスのように表面がつるつるの物でも、分子レベルで考えると、分子と分子の間には隙間や穴が開いているものです。この隙間に接着剤分子が入り込み、そこで硬化することによって錨が形成され、強固な接着が起きるというものです。この分子間の隙間の大きさは、材質によって決まっていますので、入り込む接着剤分子の大きさを調整してやると、接着できる材質を選択できるわけです。
こういう工夫により、ガムテープなどの粘着テープも、何にでもくっつくが裏の材質には付かず、まいた状態で使うことができるわけです。
接着剤の硬化もいろいろな工夫がされており、2液タイプのものは混ぜることによって反応が起こり硬化したり、空気中の微量な水分が触媒になったり、空気中の酸素が引き金になったりと様々なようです。
私も高分子樹脂設計においては、このアンカー効果による接着を念頭にいろいろ試しましたが、なかなか理論どおり進みませんでした。やはり接着という現象は、単純な現象ではなくいろいろな要素の複合的なもののようです。
接着剤やのりを使って何かをくっつけるというのは、日常的にやっていることですが、そのメカニズムは予想外に複雑であるというような、身近な現象を調べると面白いというものはいろいろあるような気がします。
そのうちの一つが、化合物間の弱い結合力を利用したもののようです。接着する物質の表面は、木や紙、金属などであっても、高分子化合物がきれいに並んでいる構造を持っています。この化合物と接着剤という化合物の間に、弱い結合力が働くと考えられているようです。この力は、イオン結合や疎水結合といった名前があり、これだけでも何種類のものが複合して働くようです。これを細かく説明するのは難しいし、あまり意味がないと思いますので、この程度でやめておきます。
主な接着メカニズムは、アンカー効果といわれている、いかり(錨)を下したようなイメージのようです。つまり金属やガラスのように表面がつるつるの物でも、分子レベルで考えると、分子と分子の間には隙間や穴が開いているものです。この隙間に接着剤分子が入り込み、そこで硬化することによって錨が形成され、強固な接着が起きるというものです。この分子間の隙間の大きさは、材質によって決まっていますので、入り込む接着剤分子の大きさを調整してやると、接着できる材質を選択できるわけです。
こういう工夫により、ガムテープなどの粘着テープも、何にでもくっつくが裏の材質には付かず、まいた状態で使うことができるわけです。
接着剤の硬化もいろいろな工夫がされており、2液タイプのものは混ぜることによって反応が起こり硬化したり、空気中の微量な水分が触媒になったり、空気中の酸素が引き金になったりと様々なようです。
私も高分子樹脂設計においては、このアンカー効果による接着を念頭にいろいろ試しましたが、なかなか理論どおり進みませんでした。やはり接着という現象は、単純な現象ではなくいろいろな要素の複合的なもののようです。
接着剤やのりを使って何かをくっつけるというのは、日常的にやっていることですが、そのメカニズムは予想外に複雑であるというような、身近な現象を調べると面白いというものはいろいろあるような気がします。