ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

すっかり忘れていた囲碁大会

2023-11-15 10:34:32 | 文化
陽気も良くなってきたという事もあり、いつもの囲碁大会を開催しました。

当日1時過ぎに幹事のIさんから電話があり、この日が囲碁大会であることを告げられました。私は完全に失念しており驚いたのですが、急げば1時間程度で行けますのですぐに行くという返事をしました。

急いで身支度をして出かけましたが、最寄り駅のエスカレータ‐が点検中であったり、電車の時間が悪かったりしましたが何とか1時間遅れで碁会所に到着しました。

この碁会所はかなり広く50面ぐらい碁盤があるのですが、そのほとんどが埋まっているぐらい人が多く驚きました。もちろん平日の2時過ぎですのでじいさんばかりですが、また囲碁人気が出てきたのかもしれません。

仲間はIさんとKさんが序盤でしたので、すぐSさんと打ち始めました。この時布石の段階で、星の石にはケイマなどでかかるのが定石ですが、毎週見ているNHK杯囲碁では3,3に入ることが多くなっています。

そこでそのまねをしたところ、Sさんはプロと違う打ち方をしてきたのです。そこでそれを突いたところ、かなり私に有利な形になりました。やはりプロが打っている形が、新しい定石となるのかもしれません。

この碁は黒のSさんが私の石を直接攻めてきましたが、そのため黒が薄くなりそこをついで逆に黒の大石を取ってしまいました。ここでSさんが投了かと思いましたが、そのまま続けるので付き合いましたが、その後は安全優先でやや弱気な碁になってしまいました。

それでも30目近く勝ちましたので、やはり途中投了の碁だったようです。次はIさんと打ちましたが、やはりIさんもNHK杯を見ており、そのまねが時々出ましたがやはり定石化しているのかもしれません。

この碁は中盤激しい攻め合いになってしまい、残念ながら私が負けになりここで投了しました。結局一番強いKさんとは打てませんでしたが、いつものように居酒屋で打ち上げをしました。

ところがIさんが薬を飲んでいるので酒が飲めないとのことでした。何の病気か聞いてみると皮膚掻痒症という全身がかゆくなるとのことでした。抗炎症剤と塗り薬で治まるのですが、やめると再発を繰り返しているようです。

原因は不明で医師には加齢と言われているようで、やはり歳をとると色々な症状が出るものです。串揚げ屋でしたが、Iさんは烏龍茶ですので少し早めに切り上げましたが、忙しかったのですがまあ楽しい時間でした。

帰ってからIさんのメールを確認しましたが、10月初旬に案内が来ており、すっかり忘れてしまったのは少しボケが出てきたのかもしれません。

最近増え続けてきた高齢者の「腎不全」

2023-11-14 10:34:38 | 健康・医療
ネコは年を取ってくると多くが腎臓病になってしまいます。主な症状は食欲がなくなるのですが、血液検査をすると腎臓の数値が悪くなっています。

何とか食べさせようといろいろ与え、20歳で亡くなったホーキというネコは、ホタテと甘えびで何とか生きていました。

さて人間も最近は高齢者の「腎不全」が増加しているようです。腎臓の主な働きは、体に中に溜まった老廃物や水分などを尿として身体の外へ出すことです。

これを助けるものとして日本では、1967年に血液透析、1984年には腹膜透析が健康保険の適用になったことで、普及が進み腎不全になっても生きられるようになりました。

透析する患者も増え、2021年には1980年に比べると9.6倍の35万人となり、65歳以上が70%を占め、75〜79歳は14%、80歳以上は23%となっています。透析開始年齢も高齢化し、最も多い年齢層は男性70〜74歳、女性は80〜84歳になっています。

腎不全の治療には、1.腎移植、2.血液透析、3.腹膜透析、4.保存的腎臓療法(透析非導入緩和ケア)があります。日本は血液透析90%以上、腎移植5%、腹膜透析3%で腹膜透析が著しく少ないのが特徴ですが、先進国では腹膜透析が20%にもなります。

保存的腎臓療法は、腎移植や透析を選ばない治療法で、腎不全に由来する諸症状への対応と苦痛の緩和を行います。2021年の報告では、世界124か国で行われ、欧州、北米を中心として確立されつつあり、透析患者の高齢化が背景にあります。

血液透析は血液を血管から身体の外に取り出し、透析器を介して老廃物や余分な水分を取り除いた後、再び体内に戻します。高齢者は透析中に血圧が下がってショック状態になり、心停止することがあるようです。

老化が進行した高齢者では、治療による利益よりも負担が上回ることが多く、「80歳以上で日常生活障害度が高度の場合、透析導入後3か月以内に37%の人が死亡している」と2016年に報告されています。

腎移植も透析も選択しない保存的腎臓療法は、透析の恩恵を受ける可能性が低い患者や透析を選択しない患者にとり、適切な選択肢とされつつあります。患者中心の医療で、腎不全症状の軽減だけでなく、心理的、社会的支援などを行います。

保存的腎臓療法を選択した場合の生存期間は、患者の状態次第ですが、数日から数カ月です。高齢で全身の臓器が衰弱している場合は、透析を行わずに穏やかに亡くなることができるようです。

この治療法は具体的に何をするのかよく分かりませんが、私も腎臓が悪くなったらこの保存的腎臓療法を選択したい気がします。

誰もがなり得る「認知症」早期発見と対処法

2023-11-13 10:33:45 | 健康・医療
私の周りには認知症が多く、私の母や女房の両親も認知症を発症して亡くなっています。その経験からタイトルのような早期発見や対処法は非常に難しいと感じています。

認知症は個人差もありますが、一般的に波がありしっかりする時と本当にボケた感じになるときがあるようです。私の母も何か刺激があるとしっかりし、誰か来たときや電話の対応は本当にしっかりしていました。

母は介護を受けていましたので、定期的にケアマネージャーが介護度の認定をしていました。ある時ケアマネージャーが来て母にいろいろ質問をし、私もそれを聴いていたのですが、この時母は非常に明晰な回答をしていました。

この時認知症が改善したという事で、介護度が下げられましたが、ケアマネージャーという仕事をしていても、認知症の波には気が付かないようでした。帰った後母はいつもの状態に戻っていました。これは認知症の評価がいかに難しいかを表わしているような気がします。

2018年に東京大学と香川大学が共同で「ABC認知症スケール」という評価法が開発されました。詳細は分かりませんが、認知症の日常生活に関する13項目の質問を家族に行い点数化するようです。

これは認知症の進行度を10分ほどで評価でき、どんな機能が衰えているのか、行動心理状況が出ているのかといったことが分かるとしています。ここでのポイントは質問を本人ではなく「家族」にするところでしょう。この方が状況によらず正確な評価ができる気がします。

さて治療薬としては、脳内の神経伝達物質であるアセチルコリンを増やす3種類のコリンエステラーゼ阻害薬と、NMDA受容体の作用を調整する受容体基拮抗薬があります。そして今年、厚生労働省は新しい治療薬のレカネマブを承認しました。

これはアミロイドベータを制御することによって、認知症をコントロールするという新しいタイプの薬です。レカネマブの投与によって、認知症の進行を30%程度遅らせることができるようです。具体的には、3年間治療をすれば1年間進行を遅らせることができるという事です。

期待の新薬を使っても症状を改善することはできず、進行を若干遅らせるだけというのがこの病気の難しいところかもしれません。私の母は認知症の治療はしませんでしたが、それほどひどくなる前に亡くなりました。

女房の母は治療はしたのですが、最後は家族の認識すらできなくなってしまいました。私も76歳ですのでそろそろ発症してもおかしくない歳となりましたが、どう対処すべきかは本当に難しい問題といえそうです。

健康診断が「病人を生む」カラクリとは

2023-11-12 10:36:29 | 健康・医療
私は現役のころは会社の健康診断を受けており、引退後は自治体補助の健診を受けています。

実は私は「75歳、医療からの卒業」という本を出しており、75歳を過ぎたら受けないつもりでいましたが(現在76歳)、医師に説明するのも面倒ですので何となく受診を続けています。

一口に健康診断といっても、「対策型」と「任意型」という2つのタイプが存在します。対策型は主に自治体などが実施しているもので、住民健診ともいわれます。住民健診の検査は、受けた人の死亡率が減ったりQOL(生活の質)が改善すると証明されたものに絞られています。

従って医療費削減などに繋がり税金を使って検査するメリットがあると認められています。任意型はいわゆる「人間ドック」のことで、受ける本人の希望でオプション検査を選べるようになっていて、ガンのマーカー検査やCT検査などさまざまな検査が行われます。

会社員が毎年受けている健康診断も任意型となっています。健康診断を受ける際気にするのは基準値でしょう。血圧や血糖値など項目別に正常範囲が示され、そこから外れると「要注意」「要精密検査」などとされます。

この基準値は最新研究の結果や医学会の意向、各国の政策など多くの影響を受けて決まるので、固定されたものではありません。例えば日本の高血圧の基準は、1980年代には180/100だったのが、今では140/80に引き下がっています。

最近も中性脂肪が空腹時とそうではない時で分けて基準値を設けるように変更が提案されており、今後「空腹時中性脂肪」という言葉も浸透していくことになりそうです。基準値が厳しくなれば、新たに「病人」と認定される人が増えていきます。

厳格化された基準値によって、「過剰診断」や「過剰治療」が生み出されていく問題があります。過剰な検査が行われてしまうのかについては理由が2つあります。ひとつは医療機関の収入につながるからです。

病気が見つかるほど病院は儲かるので、病気を見つけたいと必要以上に行動する可能性があるようです。もうひとつは医療機関のリスク回避です。見逃すと後で訴えられるかもしれないので「念のため」と検査をすることを薦めるのです。

受ける側も「念のため受けておこう」と思いますが、それは無駄な検査に自ら足を突っ込んでいる可能性があります。この健康診断の基本を踏まえ、次回は「本当に必要か」と疑ってみることが必要なようです。

以上が健康診断が病人を生む仕組みですが、色々なところに出てくる「念のため」という考えが過剰医療の根本にあるような気がします。

大腸ガンの転移促進するタンパク質を解明

2023-11-11 10:39:27 | 健康・医療
私の友人にも大腸の内視鏡検査をしたところ、いくつかポリープが見つかり切除したという話しを聞きます。

やはりこういった内視鏡検査が、大腸ガンの早期発見には有効なようです。私は会社の健康診断の時便の潜血検査位しかやっていませんが、今のところ異常は見つかっていません。

かみさんは2年に1回くらい大腸の内視鏡検査を受けていますが、前日から大量の下剤を飲んだり、かなり準備が大変です。現在は簡単に検査が受けられるようになっていますが、やはり患者の負担はそれなりに大変そうです。

治療が難しく、転移しやすい高悪性度の大腸ガンでは、ガン細胞の周辺に多く含まれる特定のタンパク質が転移を促進していることを京都大学などの研究グループが突き止めました。このタンパク質の発生を抑えられれば、がんの転移を効果的に抑制する可能性があるようです。

このタンパク質は、悪性度の高い大腸ガンのうち、ガン細胞以外の「腫瘍間質」に多く含まれる「トロンボスポンジル1」(THBS1)と呼ばれています。

遺伝子操作でTHBS1を分泌しないようにしたマウスの大腸に、研究グループがガン細胞を移植したところ、免疫細胞が活性化して転移が抑制され生存期間が延びることが確認されました。

このマウスに正常なマウスの骨髄細胞を移植したところ、THBS1が分泌されるようになり、再び転移がみられるようになりました。またTHBS1は骨髄で作られる免疫細胞で多く分泌されることや、この細胞が腫瘍に集まる仕組みも解明しました。

このTHBS1はコラーゲンおよびリジルオキシダーゼの前駆体やコラーゲン架橋結合部位と相互作用することによって、マトリックスの恒常性維持を促進することが知られています。

研究グループは、「大腸ガンは転移すると生存率が低下します。THBS1を標的にした大腸ガン治療法の開発だけでなく、他のガンの転移抑制にもつなげたい」と述べています。

ガンが何故転移するのかはいろいろな説がありますが、今回の研究はガン転移抑制の第1歩となるのかもしれません。