時は春
日は朝(あした)
朝(あした)は七時
片岡に露満ちて
揚雲雀(あげひばり)名乗りいで
蝸牛(かたつむり)枝に這い
神、そらにしろしめす
すべて世は事もなし
ロバート・ブラウニング:作
上田 敏:訳
春になると思い出すロバート・ブラウニングの詩『春の朝』
遥かなる昔、たぶん高校の英語の授業で習った此の詩が
未だに暗唱できるほど、深く心に残っています。
此の詩は1905年(明治38年)に刊行された上田 敏の訳詞集『海潮音』に収められており
此の「春の歌」の他に、カール・ブッセの「山のあなた」や
ポール・ヴェルレーヌの「落葉」などが載っています。
その後、読んだルーシー・モンゴメリの『赤毛のアン』にも
此の詩の最後の部分が引用されており
「神は天に在り 此の世はすべて良し」と訳されていました。
現在、世界中が例えようもない不透明感や不安感に覆われていますが
明けない夜は無いことを信じて、明るい朝を待ちましょう~っと。