長い間、拉致被害者家族会の代表をされていた横田滋さんが亡くなられた。
当時13歳だった愛娘めぐみさんを探し求めて42年余、再び会うこと叶わず無念の死でした。
日本人の一人として、また子供を持つ一人の親として、こんなに悲しいことはありません。
ただただご冥福を祈るばかりです。
日本には古くから優れた『挽歌』がありました。
万葉の時代にも平安の世にも、亡き人を想う哀歌が数多く残っています。
≪万葉集より≫
世の中し 常かくのみと かつ知れど 痛き心は 忍びかねつも -大伴家持ー
≪古今和歌集より≫
明日しらぬ 我が身と思えど 暮れぬまの けふは人こそ 悲しかりけり ー紀貫之ー
≪新古今和歌集より≫
あるはなく なきは数そう 世の中に あはれいづれの 日まで嘆かん -小野小町ー