先日の投稿で思い出した異郷の人々。
これまで旅した国々でお世話になった、現地ガイドやドライバーを始め
一緒に写真を撮らせて欲しいと声を掛けてきた
名も知らぬ人々のことが、妙に懐かしく思い出されます。
元々は世界遺産に興味があって海外に出掛けることが多かったのですが
今になって思うと、その国の・街の人々との触れ合いが一番面白かったかも‥。
北アフリカの異郷モロッコ王国を訪れたのは、2005年10月でした。
その前年にスペイン・グラナダを旅してイスラム文化に触れ
次は地中海を挟んで小さく見えた、アフリカ大陸モロッコに行こうと決めたのでした。
初めて訪れたイスラム国は、ちょうどラマダンの季節で
現地ガイドやドライバーは暑い日差しの下でも、飲まず食わずの難行苦行。
此の時期、観光客用のベリーダンスやアトラクションも
やや控え目にすると聞いて
イスラムの教えは、生活の隅々にまで浸透していることに感心しました。
(左)一週間お世話になった、現地ガイド&ドライバーのモロカン男性トリオ。
(右)マラケシュのジャマエルフナの、水売りおじさんから帽子を借りて‥。
(左)店先で精巧な木工品を売っていたメディナのおじさん、
(中央)カサブランカでは一般家庭を訪問し、メンテ(ミントティ)をご馳走になりました。
(右)マラケシュお土産ショップの商売上手なおじさん。
皆さん、笑顔が素適な人々で愛想も良く、なかなか商売熱心。
他にも、娘が砂漠でラクダ使いの青年に求婚されたり
ジャマエルフナのエスカルゴ屋台で、フランス人カップルと仲良くなったり‥
異郷での旅を存分に満喫しました。
モロッコ、面白くて不可思議で興味深いイスラムの旅でした。
モロッコ王国に続いて、2007年9月にはイラン・イスラム共和国へ。
テヘラン空港に着陸する前、機内にてスカーフで頭髪を隠し
長い上着を羽織るよう指示されて、イスラム・ファッションに変身。
イスラムの教えは、モロッコよりも厳しく徹底されているようでした。
それでも街の人々は、日本人を見ると一緒に写真を撮らせてと
親し気に近寄ってきました。
現地ガイドによると、友人知人たちに自慢するんですって‥。
(左)ヤズド風葬(鳥葬)の塔を背にして立つ、ロバ曳きおじさん。
100年ほど前まで、実際に使われていたとのこと。
太陽と鳥により遺体を処理する鳥葬の場は
自然を汚さぬ葬制の凄さを実感し
ゾロアスター教の厳粛な教義に怖れを感じました。
(右)ペルシア絨毯の工房でショッピング。
日本語ペラペラのお兄さんに上手いこと勧められて
小さなタペストリーを買ってしまいました。
イラン芸術の極致は、エスファハンのイマームモスク
その広場の芝生に座っていた女性たちに
「おし~ん」と声を掛けられたり
川釣りをしていた父娘にクッキーをご馳走になったり‥。
楽しい思い出いっぱいのイラン旅行でした。
是非もう一度訪れたい国の一つです。