函館の 青柳町こそ かなしけれ 友の恋歌 矢ぐるまの花
・・石川啄木「一握の砂」より・・
ボランティアで関わっている『地域交流ハウス』で
この度「花壇だより」を発行するので何か短文を書いて欲しい‥と
お題は「私の好きな花」‥ねぇ。
どういう訳か、小さい頃から草花などの植物に興味が無く
専ら本を読んでいる子供だったような気がします。
此の和歌は、中学2年の夏休みに岩手県出身のJ先生に教えて頂き
今でも時おり想い出す懐かしい短歌です。
先生は、若くして亡くなった同郷の歌人を偲んで
ご自分が好きな詩歌を教えてくれたのでしょう。
矢ぐるま草の花言葉は、確か「優美」とか「繊細」とか‥
時は過ぎて‥優美とも繊細とも無縁なシニアに成った我が身に
些か忸怩たる感慨はありながらも、優しい啄木の和歌を口ずさむ時
あの頃の「もの想う乙女」に立ち返って、甘い感傷に耽ってしまいます。
・・矢ぐるまの 啄木の詩に 甦る 青春の日々 懐かしき人・・