横綱稀勢の里が初日から3連敗した。衝撃が走った。もう後がない。
一人横綱の九州場所。圧倒的な存在感を示す必要がある。強い力士がいない。白鵬、鶴竜、が欠場中だ。
横綱・大関陣で無敗は同部屋の高安だけ。過去の例では横綱の3連敗は6度あるが、4日目以降も出場を続けたのは88年の大乃国だけで、それも8勝7敗と勝ち越すことがやっとだった。一人横綱の責任は重い。出場を続けて負け越しでは横綱の責任を果たしたことにはならない。進むも止まるも苦難が続く。
北勝富士に昨年に続き金星を与えたぶざまな相撲。相変わらずの腰高。左一辺倒で右が全く使えていない。思い切りの悪さは相変わらず。スピード感や威圧感が消え失せている。4連敗となったら過去に例がない。引退の2文字が現実化する。
相撲人気に影を落とす日本人横綱の弱さを感じてしまう。国技が泣く。八百長がなくなった(そのように見える)反面、日本人力士の層の薄さ、数々のゴシップ騒動。相撲界の育成制度、理事会のありかた、部屋の問題、伝統と改革の間での方向性の問題。問題の根が深いことだけは庶民の目にもよくわかる。
それが問題解決の策の一つ。
日本人の優勝となる。そこで日本の伝統は守られる。