江戸時代の暮らしに興味が湧き、いろいろ調べて書いてみました。今日は「日々の庶民の暮らし」です。
長屋の一日。女房が5時起床。朝食の支度。大工の源さんは6時に起床して湯屋へ。朝7時に帰宅して朝食。8時に仕事開始。
女房は井戸端会議(洗濯)を始める。11時に女房は昼食の支度。12時に昼食。13時に繕いもの、15時に洗濯・針仕事・内職をする。5時に夕食の支度。6時に大工は終業。湯屋へ。7時に夕食。8時に就寝。女房は8時に湯屋へ。9時に就寝。こうゆう一日の様だ。
吉原の一日も興味深い。朝4時に客を送る。5時に就寝。9時に起床。10時に入浴・化粧・掃除。12時に昼見世始まる。
4時に昼見世終了。6時に夜見世始まる。9時に客の相手をする。深夜の零時。遊女が張見世を引く。
1657年に起きた「明暦の大火」の復興作業で大工等の労働者に昼食を出したのがきっかけで江戸時代以降1日3回の食事となったが、それ以前は1日2回の食事だった由。「柳庵雑筆」という庶民が書き残した資料に依ると、大工は年間294日程度働いていた。現代人は大体230日位なので、江戸時代は現代より17%程度余計に働いていた。庶民は灯代を節約する為、早寝早起きであった。
大工は天候によって仕事をしていた。雨が降れば仕事に行かず、日が暮れればそこで仕事は終わり。賃金は日払いが一般的だった。真面目に仕事をしておれば食うに困ることもなく、長屋の住人同士生活用品の貸し借りが融通できた。庶民文化が栄えた文政年間の30年は江戸はロンドンより大きな大都会だった。
長屋の家賃(月1万2千円程度)も安く、大工の平均月収は27万円位あった。(月20日働いて)、銭湯に1日2回行っても
1回10文(250円)×2=500円程度の出費だった。蕎麦屋で一杯ひっかけて帰宅しても、蕎麦400円、酒1合500円計900円で気分良く一日を終えられた。
武士の生活も勤務は一勤一休だったので、昼過ぎに仕事が終われば風呂に行ったり、寄席にいったり、歌舞伎をみたりと結構楽しい暮らしだったようだ。ただ、現代人が江戸時代にタイムスリップして暮らせるかと言えば疑問です。
「不衛生」「冷暖房が効かない」「トイレ・洗濯場の共同」「狭い長屋の暮らし」「名主を中心とした地域社会の暮らし。」
多分、現代人には耐えられない。TV・映画に出てくる庶民の着ている着物。綺麗な衣装ばかりだが、当時はもっと汚れていた。共同トイレも男女別ではない。ボッチャントイレで悪臭充満。
風呂も混浴。道路も泥だらけ、雨が続けば歩けない程。現代のギャルがタイムスリップしたら1日も持たず根を上げるだろう。