5月 15日

2023-05-15 05:34:34 | Weblog
                          夏椿・沙羅の花・さらの花



          ツバキ科の落葉高木。十メートルほどの丈になる。白い花びらに黄色の蕊をもつ。咲いてもその日のうちに
          落ちてしまう一日花。花の形が椿に似ていることから「夏椿」ともいう。
          沙羅双樹とは、夏椿のことではありません。 沙羅双樹は、寒さに弱く、日本で育てることはできないのです。
          では、平家物語の一節に読まれている沙羅双樹とは何の木のことなのでしょう。 実は、沙羅双樹の代用として、
          日本では「夏椿」が植えられていました



          あはあはと沙羅の花びら空にあり         沢木欣一


          磨崖仏の裂け目に咲きし夏椿           山崎文江


          夏椿縁切り状の墨薄れ              日野圭子


          本堂に遠き潮騒沙羅の花             武藤光晴


          夏椿散りしく池の水澄めり            枡谷正子




                    



          沙羅咲いて花のまはりの夕かげり         林 翔 


          湯上りの子と夏椿健気なり            飯田龍太


          惜みなく咲くは落るは夏椿            飯島晴子


          たっぷりと朝の気含む夏椿            稲辺美津


          落ちてより目立つことなき夏椿          桂 信子




                    

                       ( 沙羅双樹 )


          別れ来し人に文遣る沙羅の雨           西村和子 


          和紙よりも縮れ微妙に沙羅の花          山下美典


          沙羅の花捨身の落花惜しみなし          石田波郷




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