12月 3日

2024-12-03 05:06:37 | Weblog

                          枯菊・冬菊・寒菊

 

 

 

 

                

 

 

 

          思ひしみ易し枯菊色残る          細見綾子

 

          くくられて冬菊の香の衰ふる        栗田やすし

 

          冬菊の日を溜めゐたる白さかな       梅田 葵

 

          冬菊や納屋に鵜籠と薪積まる        坂本操子

 

          枯菊のつよき香放ち折られけり       近藤文子

 

          冬菊のひかりを供花に束ねけり       櫻井節子

 

 

 

                

 

 

 

 

          冬菊のまとふはおのがひかりのみ      水原秋櫻子

 

          ぼろぼろの身を枯菊の見ゆる辺に      福永耕二

 

          君病めば机上の菊に冬の影         林 翔

 

          いつしかに悔も残らず菊枯れし       中村汀女

 

          冬菊のさび朱のよけれ童女ゐて       森 澄雄

 

          枯菊になほ大輪の誇あり          下村梅子

 

 

 

                

 

 

                サイトから一部資料・写真お借りしています  

 

          

 

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12月 2日

2024-12-02 05:17:27 | Weblog

                           千両(仙蓼・草珊瑚

 

 

 

 

                     

 

 

 

 

          石棺に鎌の研ぎ跡黄千両          国枝隆生

 

          梁に吊る嫁入り駕籠や実千両        松本恵子

 

          実千両横木の太き冠木門          丸山節子

 

          神鶏の長き尾を曳く実千両         小田二三枝

 

          草珊瑚島の土俵の潮じめり         角田勝代

 

          実千両ほめて一鉢もらひ受く        田中さくら

 

 

 

 

                    

 

 

 

 

          いくたび病みいくたび癒えき実千両     石田波郷

 

          活け終えし松の根締は実千両        山崎道子

 

          一休の住ぜし寺の黄千両          森 澄雄

 

          千両や馬頭観音紅ほのか          市江律子

 

          黄千両藁の節ほど日がのびて        藤村克明

 

          婚の荷の届きし部屋の実千両        木村ヤスエ

 

 

 

 

                     

 

 

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12月 1日

2024-12-01 05:24:41 | Weblog

                               十二月

 

 

 

 

                     

 

 

 

          武蔵野は青空がよし十二月          細見綾子

 

          竹割つて鵜籠つくろふ十二月         栗田やすし

 

          白目剥く達磨の列や十二月          河原地英武

 

          本棚の奥まで日差し十二月          下里美恵子

 

          先生ともんじや焼食ぶ十二月         国枝洋子

 

          靖國の大樹見てゐる十二月          伊藤範子

 

 

 

                     

 

 

 

          十二月医者に持薬のあることも        飯田龍太

 

          凌渫船杭つかみ出す十二月          秋元不死男

 

          削るほど紅さす板や十二月          能村登四郎

 

          十二月小筆の増えし硯箱           伊東一升

 

          十二月こちらの本をあちらへ積み       桂 信子

 

          花舗に花の赤きを満たす十二月        松崎鉄之介

 

 

 

                     

 

 

 

                     

 

 

 

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