( 桃・七月尽 )
中年や遠くみのれる夜の桃 西東三鬼
白桃に奈良の闇より藪蚊来る 沢木欣一
白桃をすするや時も豊満に 能村登四郎
もぎたての白桃全面にて息す 細見綾子
白桃や遠き燈下に濤あがり 岡本眸
☆ 昨晩からの熱も下がりました,人並みに夏風邪でした。
まだだるさが残って、明日の吟行句会を諦めました。残念です。
( 桃・七月尽 )
中年や遠くみのれる夜の桃 西東三鬼
白桃に奈良の闇より藪蚊来る 沢木欣一
白桃をすするや時も豊満に 能村登四郎
もぎたての白桃全面にて息す 細見綾子
白桃や遠き燈下に濤あがり 岡本眸
☆ 昨晩からの熱も下がりました,人並みに夏風邪でした。
まだだるさが残って、明日の吟行句会を諦めました。残念です。
( 蚊遣り豚 )
もやすでも消すでもなふて蚊遣り哉 横井也有
兄妹に蚊遣は一夜渦巻けり 石田波郷
蚊遣豚蚊遣豚にぞ乗り売らる 辻桃子
☆ 今日30日は幸田露伴忌(蝸牛忌)伊藤左千夫忌、谷崎潤一郎忌
です。
蝸牛忌や驟雨が浪をわたりくる 中拓夫
谷崎忌カットグラスの稜を撫で 小澤實
左千夫忌の泥鰌の汁の尊さよ 斎藤茂吉
( 丸葉縷紅草・まるばるこうそう )
縷紅草のくれなゐともる昼の闇 小金井欽二
縷紅草垣にはづれて吹かれ居り 津田清子
男言葉の少女らも良し縷紅草 水野真由美
手に触れてくだける恋や縷紅草 牧 冬流
☆ 先の日曜日のNHK俳句選者で、片山由美子の話の中に和語と漢語の
話があった。簡単に言ってしまえば和語は大和言葉で、漢語は中国漢から
伝わった言葉、和語は大和言葉であるがゆえに日本人の心情的な部分を
捉えるのに有効の言葉となる。まさに俳句的,短歌的,詩歌向きな言葉と
いえるのでしょう。 そのほかに外来語つまりカタカナで表記する言葉を加えれば
俳句を補足する効果を得られる。童謡「ふるさと」はすべて和語の詩であり、抒情を
かもす効果を得ていると思います。初学の頃には勉強したこれらの事も忘れていて
久々に意識して作句活動をしてみようと思っています。
余談ですが、人を数える ひとり(和語)ふたり(和語)さんにん(漢語)よにん(和語)
ごにん(漢語)・・・・・・・・とやはり日本人はその使用に際しても器用なんですね。
俳句にしたてて、 「四五人の」と詠めば漢語の効果
「ひとりふたりと」と詠めば和語の効果が得られるはずなのです
( 檜扇・ひおうぎ )
檜扇のうしろ清少納言かな 平井照敏
檜扇の金の月夜でありにけり 佐々木六戈
☆ ここのところの九州、四国、中国地方の集中豪雨での被害、お見舞い申し
あげます。俳句の友達も多く、本当に心配しています。
東京に生まれ住んででは地すべり、崖崩れは想像の域でしかありませんが、
ニュース等の画像では道路も寸断されているところも多く、少しでも早く復旧され
また天候が安定するようにお祈りいたします。
どうぞお気をつけてお過ごしください。
( 噴水 )
噴水の力ゆるめばやや青む 岡本 眸
噴水の水をちぎつて止りけり 山田弘子
指揮者あるごとく噴水はたとやむ 森田峠
☆ このころころのブログも8月で5年目を迎えます。多くの方々に書き込みや
その都度のメールを頂き、それを力に続けてこられました。感謝です
これからもなるべく体験的俳句の話を書いて行こうと思っていますが、
後で振り返ってみると独り善がりの文章も多く、恥ずかしくも熱心な自分が
そこに居ました。 出来る限り続けて参りますので応援宜しくお願いします。
☆ 2006年の今日は連衆との出雲崎への旅をしていました。
荒海や佐渡によこたふ天の川 ばせを
( 両国の花火・隅田川 )
例年ならとっくに梅雨の気配もないのに、今年は戻り梅雨なのでしょうね。
産土の両国の花火はころころにとって幼い頃の最も印象深い景色でした
もろ肌を脱いで力士や大花火
両国中学校の同級生は二所関部屋、朝日山部屋、春日野部屋、の部屋住みで
学生服の詰襟から出た顔は幼くても、部屋の浴衣をもろ肌にして,一緒に花火を
見ながら西瓜を頬張る彼らの体はもはや中学生の健康優良児とは違って
相撲取りの体になりつつありました。
あらぬ方に両国を見し花火かな 星野麦人
夕飯や花火聞ゆる川開 正岡子規
( 大阪天神祭 )
学問の神様、菅原道真公をお祀りする大阪天満宮の夏祭りが「大阪天神祀」。
日本三大祭りの一つでもあり、その歴史は1000年にものぼり、日本でも最も古い
祭りの一つです。
大阪の川の天神祭かな 雪木月斗
天神祭しんどき暑さいたりけり 成瀬桜桃子
くらやみの船紅や天神祭 金子 晉
☆ 明日はいよいよ隅田川の花火です。梅雨明けはとっくに宣言
されているのに・・・明日は両国の友人のマンションへ・飲むぞ!
( 向日葵 )
今日22日は国内46年ぶりとなる皆既日食。確かに小学校の校庭でガラスに
蝋燭の煤をつけたもので見た覚えがあります。今はその方法では目を痛めるとか
・・・晴れてくれればよいのですが。
日蝕の闇や牡丹の生動す 細見綾子
日蝕や街の底ゆく金魚売 秋元草日居
日蝕のはげしきときに揚羽とぶ 百合山羽公
向日葵や信長の首斬り落とす 角川春樹
向日葵のみひらく宙の渇きかな 藤井寿江子