12月 31日

2013-12-30 23:26:09 | Weblog
             ( 大晦日・大年・年惜しむ・行く年 )

今年も一年拙いブログにお付き合い頂きありがとうございました

今日で3050日目の記事です おかげさまでgooブログ  1,969,413ブログ中5552位 本当に多くの
方々にご覧頂いているようで重ねてお礼申し上げます
来年も懲りずにお付き合い頂けます様に  m(--)m by こころ


第九聴き凶作の年暮れんとす          栗田やすし


音楽に涙湧きたり年惜む            沢木欣一


大晦日こぼせしほどの雨降りぬ         細見綾子


父祖の地に闇のしづまる大晦日          飯田蛇笏


大年や灯ゆるめず滑走路             奥坂まや


行く年の湾にただよふ荒筵            秋元不死男


除夜の鐘僧の反り身を月光に           山田 弘子


店頭に大鯛を焼く大晦日             松沢満里子


大年や藁に落ちゐし雁の羽            神尾久美子









その前に一本つけよ晦日蕎麦            鷹羽狩行


年越の蕎麦仏にも供へけり             島薗久子


宵寝して年越蕎麦に起さるる            水原秋桜子


家族皆法被着て売る晦日蕎麦            関口美子



 


大晦日妻の自転車磨きけり            佐藤とみお


年惜むジャズの流るる喫茶店           鈴木みすず


捨て切れぬ煩悩すてに除夜詣           篠田法子


大年の檜の香とばして佛彫る           栗田せつ子


除夜の鐘十まで数へ寝落ちけり          山本悦子


行く年や豪華客船出航す             伊藤旅遊


ここへきて是も非もあらぬ晦日蕎麦        鈴木みや子





   ☆ 2014年も皆様にとって素晴らしい一年になりますように  ☆  
















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12月 30日

2013-12-29 00:16:16 | Weblog
            ( 小晦日・年の暮・歳晩・年つまる・ )



年の瀬や黒き運河にビール瓶         栗田やすし


吾子負うて鶏小屋覗く年の暮         沢木欣一


年つまる焼き灰牡丹の根におきて       細見綾子


声高な露店の地割り小晦日           川澄祐勝


ふるさとの鰤の届きて年つまる         渕 千鶴子


歳晩やひしめく星を街の上           福永耕二


年の瀬や浮いて重たき亀の顔          秋元不死男


歳晩の街が終点福祉バス            長谷川 宏


年つまる日割の家事のひとつ消し        千手 和子


年の瀬のもっとも暗き易者の灯         深沢暁子















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12月 26日

2013-12-26 00:10:31 | Weblog
                ( 万両・千両・百両 )



千両か万両か百両かも知れず            星野立子


万両や幾代湧きつぐ隠し井戸            吉田知暁


万両や着丈合ひたる借衣裳             飯田龍太


いくたび病みいくたび癒えき実千両         石田波郷


寺町の劣りし寺の実万両              森澄雄


千両より万両赤し東慶寺              中村勢津子


万両や市の女の声透る               原田 逸子


千両や日陰をつねの遊女塚             中村翠湖


百両へ万両の鉢運ばるる              姉崎蕗子


かろやかに渡る飛び石実千両            江東千代





千両






百両 (からたちばな)






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12月 24日

2013-12-23 18:54:46 | Weblog
                ( クリスマス・聖夜・聖樹・聖誕祭 )


白髪また増えて聖夜のケーキ食ぶ              栗田やすし


金銀の紙ほどの幸クリスマス                 沢木欣一


クリスマス冬木の肌の照るをせめて             細見綾子


きざはしによべの聖樹の星ひろふ               能村登四郎


へろへろとワンタンすするクリスマス             秋元不死男


聖夜はや紅をおびゆく星得たり                阿波野青畝


花舗の燈や聖誕祭の人通る                  大野林火


大聖樹より現れしベルボーイ                 岩垣子鹿


おほかたは星の子の役聖夜劇                 伊藤トキノ


聖樹の灯心斎橋の灯の中に                  石原八束


エレベーター聖樹映して昇りけり               藤田岳人


クリスマス二人の吾子のサンタなり              小林好美
















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12月 22日

2013-12-21 18:55:29 | Weblog
           ( 冬至・冬至湯・柚子湯・冬至南瓜・一陽来復 )



子は遠し妻と二人の冬至粥         栗田やすし


蔵の窓冬至南瓜は顔のごと         細見綾子


かち割りて冬至南瓜の鬱金かな        小林京子


窓すこし開けて柚子湯の湯気逃がす     片山由美子


深川や紺屋干場の冬至雲           宮坂静生


柚子湯して厨に残す柚子ひとつ        明比ゆき子


藁にまだ青さの残る冬至空           福田甲子雄


句を詠んで笑はむための冬至粥        石原八束


子の臀を掌に受け沈む冬至の湯        田川飛旅子


病む膝に柚子を寄せたり冬至風呂       石原進子


柚子湯沁む無数の傷のあるごとく        岡本眸








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12月 21日

2013-12-20 18:36:03 | Weblog
                ( 焚火 )


焚火して小学校の屋根普請            栗田やすし


崖上の食後の焚火犬も居て            沢木欣一


船焚火消えぬ火の粉に水暗し           細見綾子


隆々と一流木の焚火かな             秋元不死男


紙屑のピカソも燃ゆるわが焚火          山口青邨


立膝の海女の囲める磯焚火            佐藤露草


山中の馥郁たるは焚火あと            吉田鴻司


ふかぶかとおうなのわらふ焚火かな        夏井いつき


帰らねばならぬ焚火を見てをりぬ         西村和子
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12月 19日

2013-12-18 20:46:27 | Weblog
              ( 温め酒・燗酒・熱燗 )



熱燗の二号徳利やほやなます             栗田やすし


こんにやくで飲む酒熱し窪垣内            沢木欣一


温め酒妻にもすすめ風木忌               林 徹


燗熱し獄を罵しる口ひらく                秋元不死男


東京に待てる友情温め酒                山田弘子


亭主健在おでんの酒のよいお燗             富安風生


温め酒雨なら雨を褒めてをり              能村研三


心までぬくもらずとも燗熱し               下村梅子


骨酒の燗熱ければ舌鳴りぬ               鈴木鷹夫


母の忌の熱燗にみな多弁なる             若山智子


老いざまの似てきし夫婦温め酒             小川茂子







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12月 17日

2013-12-17 01:23:40 | Weblog
             ( 冬空・冬青空・寒天・寒空・凍空 )



冬空に堪へて女も鱈を裂く             細見綾子


冬空をふりかぶり鉄を打つ男            秋元不死男


凍空へ銀杏並木の槍ぶすま             内田園生


歌舞伎座のうしろに住みぬ冬の空          久保田万太郎


靴と靴叩いて冬の空青し              和田耕三郎


凍空の鳴らざる鐘を仰ぎけり            飯田蛇笏


こぼれでる重油に青し冬の空            長谷川櫂


筑波見ゆ冬晴の大いなる空に             楚人冠


逃げて行く風船ひとつ冬の空            斉藤小夜


凍空へ貨車連結の音響く              鈴木みすず


あをさぎの巣は冬空にかけておく          夏井いつき











 
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12月 16日

2013-12-15 20:22:04 | Weblog
                ( 寒鰤・鰤・鰤場 )


鰤あげ場提灯をどる男の肩            細見綾子


年取の大鰤梁につるしたり            滝沢伊代次


鰤敷や隣鰤場も指呼の中             鈴鹿野風呂


手秤りの寒鰤の潮雫かな             友岡子郷


寒鰤のどさりととどく朝の市           荻野輝子


二三言言ひて寒鰤置いてゆく           能村登四郎


酒すすむ氷見の寒鰤刺身かな           山口耕堂


半島のだく一湾の鰤場かな            高木 一水


寒鰤の目の美しさ揃へ売る            猪狩紫水









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12月 15日

2013-12-15 02:51:04 | Weblog
              ( 冬牡丹・寒牡丹 )



もの焚けば綾子師のこと寒牡丹             栗田やすし


地の冷えに牡丹花びらこぼさざる            沢木欣一


寒牡丹包める蕚のうすみどり              細見綾子


日と月のごとく二輪の寒牡丹               鷹羽狩行


冬牡丹格子戸暗き民芸館                遠藤比呂志


寒牡丹夕影まとふこと迅し                有馬朗人


人とゐてひとの恋しき冬牡丹               環 順子


寒牡丹見に来て風を見てゐたり              鍵和田釉子


花よりも散華くれなゐ寒牡丹               山田弘子


寒牡丹白光たぐひなかりけり               水原秋櫻子















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