6月 30日

2017-06-30 18:51:49 | Weblog
              ( 夏越の大祓・茅の輪くぐり・夏祓・形代 )



陰暦六月晦日に行う祓いの称、この神事は形代に半年間の穢れを託し川に流したり
茅の輪をくぐる  深川八幡の大祓いの写真です



漁に出る支度でくぐる茅の輪かな                  高野岩夫



車椅子の母と夏越の祓受く                     熊田鹿石



白絹を禰宜が引き裂く夏祓                     坪野洋子



里宮に響く夏越の触れ太鼓                     内田陽子



吹かれ来て茅の輪くぐれり山の蝶                  茂里正治



のれんかけ替へて夏越の祓かな                   吉田みち子



惜命や形代に息吹きかくる                     清水弓月



雨傘をつぼめ茅の輪を潜りけり                   関根近子



汐の香の海女がくぐれる茅の輪かな                 町田しげき




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6月 29日

2017-06-29 18:11:24 | Weblog
             (  黄菅・夕菅  )



海鳴りや黄菅群れ咲く葦毛崎            栗田やすし



夕菅やどの家の灯もつつましき            泉直樹



黄菅咲く一目百とも五百とも             大久保橙青



夕菅の芽吹けり水の中にまで             都合ナルミ



夕菅や単線果つる海の町               舩橋 良



日光黄菅とその名覚えてまた霧へ            加藤楸邨



夕菅や網走行の一車輌                 佐藤三祢







武蔵黄菅



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6月 28日

2017-06-28 17:57:12 | Weblog
             (  百合  )



佐渡の百合海の夕日の色なせり           栗田やすし



胸の辺にひらかむと百合うすみどり         石田あき子



山腹を覆ひて揺るる百合百花            横井正子



薬屋の百の抽斗百合の花              太田滋子



嫁ぐ子の白きうなじや百合の花 川口 洋子



純白の放つ光に百合の花 今橋眞理子



霧のつぶ百合にぶつかりゐたりけり 小川軽舟



百合咲きていまだ花粉をこぼさざる 細見綾子



バケツに百合煙草を買いに産屋より 沢木欣一







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6月 27日

2017-06-27 18:02:14 | Weblog
             (  花魁草・草夾竹桃  )



一むらのおいらん草に夕涼み            三橋鷹女



宵闇の花魁草の紅深め               竹田節



花魁草外人墓地に咲きいでし            岡本 眸



寺領とておいらん草の盛りなる           青山ふじ



亡き母を語るもまれに花魁草            三田きえ子



花魁草甲斐山中の一軒湯              岡田日郎



香を放つ花魁草や暮近し              矢野愛乃



花魁草一村朽ちて風の中              関戸靖子







花魁草風にのりくる化粧の香           こころ







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6月 26日

2017-06-26 18:45:40 | Weblog
             (  橡の花・栃の花  




橡の花肩に落ちたり善光寺              細見綾子



栃の花日ぐれは逸る水の音              菅井静子



橡の花ひそかな紅を身の奥に             渡辺恭子



塩の道明るき雨に橡咲けり              倉田信子



雨雲を突き上げ咲けり栃の花             澤田正子



栃咲くや少女あふれるケーキ店            松本照子



健脚と奥社でわかれ栃の花              藤原照子



橡の花谷に貼り付く流刑子や             平松公代



木曽駒を離れぬ雲や橡の花              坪野洋子
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6月 25日

2017-06-25 05:50:16 | Weblog
            (  蛍袋、釣鐘草、提灯花  )




風吹くや釣鐘動く花の形              正岡子規



そばかすの蛍袋は野辺育ち              朝倉和江



魚釣りし辺りや螢袋咲く              中村たか



かはるかはる蜂吐き出して釣鐘草           島村元



螢袋かすかに揺れぬ何かゐる             田畑 龍



蛍袋俯くままに花盛り                安井和子



ももいろの釣鐘草の音色かな              柴 敦子



野面積隙間に蛍袋かな                高橋幸子





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6月 24日

2017-06-24 03:10:25 | Weblog
             (  蓮の花・白蓮・紅蓮・蓮華  )




てのひらに蓮の紅玉つゝみたし            沢木欣一



蓮の花開かんとして茎動く              滝沢伊代次



蓮ひらく祈りの十指解くやうに            伊藤範子



伸びきつて大蓮の花せめぎあふ            幸村志保美



白連の大揺れしたり一揆寺              中斎ゆうこ



古代蓮宝珠のごとき蕾あぐ               伊東とみ子



風の道見えて蓮の葉うら返る             服部萬代



花蓮田つつ切つてゆく七尾線              児玉真知子



駅裏に旧知の蓮田金沢へ                細見綾子






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6月 23日

2017-06-23 03:58:19 | Weblog
              (  沖縄忌  )




今日23日は沖縄忌、沖縄慰霊の日となっています
国籍を問わずその墓碑銘に刻まれた名は23万8千余名
島人の多くの犠牲にやっと戦火が果て、日本軍の組織的反抗が
収束した日が今日23日。写真は月桃の花



白百合の群れ咲く岬沖縄忌            栗田やすし



沖縄忌胸へ海鳴りたたみ来る            北 さとり



慰霊の日枇杷色に雲暮れんとす          栗田せつ子



白蝶の低く飛び交ふ慰霊の日            都合ナルミ



沖縄忌ペンのかするる宛名書き           国枝隆生



薬莢も露店に並び沖縄忌              伊舎堂根自子



沖縄忌いしじに小さき星条旗            牧野一古



水音と機織る音や沖縄忌               山崎祐子
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6月 22日

2017-06-22 03:57:07 | Weblog
               (  朴の花・朴散華・厚朴の花  )




散華てふ哀しき言葉朴の花              栗田やすし



庇にもおよぶ寂光朴ひらく               井沢正江



山襞は雲湧くところ朴の花               武田稜子



浮雲を追ふ浮雲や朴の花                小原米子



朴咲けり遠くにありて老いし父母            落合よう子



一山にまぎれず朴の走り花               藤原かつ代



朴の花山気をほしいままの白              細見綾子



朴咲くや津軽の空のいぶし銀              沢木欣一              
  







緩和病棟窓の高さに朴の花       こころ
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6月 21日

2017-06-21 16:30:29 | Weblog
                (  糸瓜の花・花糸瓜  )




糸瓜咲いて痰のつまりし仏かな            正岡子規



吾子に来し週番日誌糸瓜咲く             中根美保



花糸瓜子規の眺めし玻璃戸越し            近藤文子



乾ききる畑を這へり花糸瓜              牧野一古



鶏小屋の屋根に人をり花糸瓜              徳丸峻二



さらし井や糸瓜の花に水を打つ             松瀬青々



昼月や棚をいろどる花糸瓜               芝田緑光







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