4月30日

2009-04-30 00:34:43 | Weblog

      ( 東石楠花 )

 

草ひきし泥手のままの四月尽      細見綾子

 

夜具の下畳つめたき四月尽       橋本多佳子

 

惜春の帯にはさみし句帖かな       高木 美雪

 

惜春の少年の子規セピア色               岩田佳世子



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4月29日

2009-04-29 09:28:06 | Weblog

     ( 石楠花 ) ( 昭和の日 )

 

石楠花を隠さう雲の急にして      阿波野青畝

 

石楠花にひびきて深き渓の水     深見けん二

 

ゆさゆさと石楠花散らす雌鹿たり       渋谷道


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4月28日

2009-04-28 17:44:03 | Weblog

     ( ハンカチの花 )

 

赤塚植物園では夏の花、ハンカチの花がもう咲いています。
勿論、ハンカチも夏の季語として秀句が多く詠まれています。

 

ハンカチの花降る八十八夜かな      岡田史乃

 

子の旅の日数のハンカチ揃へけり     寺岡捷子

 

波止かなし殊に紫ハンカチは        岡本 眸

 

ハンカチを洗つて今日を消しにけり     岩垣子鹿


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4月27日

2009-04-27 17:46:28 | Weblog

     ( 白山吹 )

 

白山吹息がかからば曇るべし       伊東 肇

 

ふるさとや白山吹の町のうら        室生犀星

 

高麗山の白山吹や海が見ゆ        永井龍男

 

今日の花は白山吹です。一般的に白山吹と云われてますが、山吹は
五弁で、葉の出方も山吹は交互に白山吹は同じところから対にでています。

    ☆ 昨日の月をご覧になったでしょうか?
午後8時頃下弦(月齢1)の月が西の空低く見えました。
月齢は新月(満月の反対で弦がもっとも細く見えています)から数えて約15日で
満月を向かえるために十五夜の満月になります。
季語では秋の季語ですが,春の月の名句も沢山あります。
今夜は是非春の眉月を堪能してください

 

紺絣春月重く出でしかな         飯田龍太

 

春月の蝕極まりて星満てり        下村梅子

 

春月の一と夜は暗き丘とのみ      中村汀女



 

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4月26日

2009-04-26 00:46:53 | Weblog

     ( きらんそう・地獄の釜の蓋 )

 

  
    伊賀に来て摘めり地獄の釜の蓋     栗田やすし

 

今日は兄(俳号 野仏・忌日は25日)の七回忌の法要、全く月日の流れは
早い。存命ならばきっと良きライバルだったはずが、兄の逝き先は天国で
あっても、逆縁に残された父母,姉、そして妻子には地獄の悲しみだった。
今までもこれからも、私なりに兄を背負って俳句を続けて行くつもりである。

 

 1982年「奴凧」句会報 4月号より

 雛菓子の少しちらばる水子仏
 現世の水をかけあふ浅利かな
 霊峰に雲近くして初桜
 たをやかに古墳をつつむ朧かな
 春林に傾く馬頭観世音
 春雷の野に残されし石仏
 花冷えの木目たしかな微笑仏        宇佐美野仏

 

     子の指を発つて忌日の天道虫    ころころ

 

 

 



 

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4月25日

2009-04-25 18:23:41 | Weblog

      ( 踊り子草 )

 

板橋を踏めば踊子草をどる      森田峠

 

朝すがし踊子草が来て咲けり     大野一有

 

ぬきん出て踊子草は風の中      釘宮真由美

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4月24日

2009-04-24 00:06:46 | Weblog

      ( 著莪の花・胡蝶花 )

 

紫の斑の仏めく著莪の花       高浜虚子

 

著莪の花駆込寺の門内に       山口卓也

 

谷暗らし著莪と雑魚寝の仏たち    野田信章


 

 

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4月23日

2009-04-23 00:06:37 | Weblog

     ( 白牡丹 )

 

天平のこがねの蘂の白牡丹       有馬朗人

 

白牡丹といふといへども紅ほのか    高浜虚子

 

白牡丹そのまま月の牡丹かな      神蔵 器



 

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4月22日

2009-04-22 06:32:48 | Weblog

      ( 釣鐘水仙 )

 

今日22日は、漫画サザエさんが福岡の地方新聞に初連載された日とか、
登場人物の名前は海岸での散歩から生まれました。
我が家の前の家の軒に今年も燕が来ました。
毎朝燕の饒舌な鳴き声で起こされます。

 

燕が切る空の十字はみづみづし      福永耕二

 

煮豆屋も墓地も町内燕来る         岡本 眸

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4月21日

2009-04-21 00:02:42 | Weblog

       ( はないかだ・花筏 )

 

山地に生える,雌雄異株の落葉低木です。葉の表面の主脈の中央に淡緑色の
4 弁の花をつけます。
花筏というと散った桜が川を筏のように群れて流れている景色で私達は詠み
ますが、これは植物の花筏,別名嫁の涙ともいうそうです。
葉の中央に載った花や実を筏に乗った人に見立ててそう呼ぶようです。
植物園では先週に花がつき始めました。

 

     花筏一粒神の忘れもの     高橋良子

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