7月 31日

2024-07-31 04:54:31 | Weblog

                          滴り・山滴り・苔滴り

 

 

 

 

             季語 滴りとは 崖や岩、苔などを伝わってしたたり落ちる水滴のこと。

             雨によるものではなく、地表から滲み出た水のしたたりの事です

 

 

 

                

 

 

 

          大岩穂八隅滴り神生るる             沢木欣一

 

          暗闇に滴りの音自決壕              栗田やすし

 

          戦禍聞く壕の滴り背に肩に            矢野孝子

 

          頼朝の祈願の岩屋滴れり             森垣一成

 

          空海の山滴れるあしたかな            中川幸子

 

          滴りや線描淡き磨崖仏              松井徒歩

 

 

 

                

 

 

 

          滴りに始まる流れあることを           稲畑汀子

 

          滴りの琅玕を踏むほとけかな           吉田鴻司

 

          滴りの力抜けたるとき落ちぬ           正木ゆう子

 

          オルゴールのやうに滴りをりにけり        本井英

 

          滴りの一打一音山ぐもり             鷲谷七菜子

 

          滴りの一千年の一つづつ             宮崎 寒水

 

 

 

                

 

 

 

               サイトから一部資料・写真お借りしています 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

7月 30日

2024-07-30 05:03:49 | Weblog

                        極暑・酷暑・炎暑・溽暑・猛暑

 

 

 

                

 

 

 

             東京は梅雨明けとなった日より暑い日が続いています昨日は都心で37.3度 栃木県佐野市では41度になり

             極暑・酷暑・炎暑・溽暑・猛暑いずれにしても摂氏35℃以上の日の事猛暑の中でコロナ感染者も

             増えているとか、どうぞ熱中症と合わせてご注意ください

 

 

 

                

 

 

 

          オリーヴ葉カレーに煮込み酷暑なる        細見綾子

 

          負け牛の目の血走れる炎暑かな          栗田やすし

 

          酷暑かな厨に一日水使ひ             鈴木みすず

 

          集塵車唸りて来たる酷暑かな           横井美音

 

          窯の熱足よりのぼる炎暑かな           梅田 葵

 

          干し魚の眼のぬけ落ちし極暑かな         内田陽子

 

 

 

                

 

 

 

          草むらも酷暑の夜勤もみな苛立ち         金子兜太

 

          極暑の夜父と隔たる広襖             飯田龍太

 

          家にゐる限り子が居り日日炎暑          上野さち子

 

          白づくめ灯台立ちて炎暑来る           森田 峠

 

          極暑歩む胃に穴多き課長たち           櫂 未知子

 

          箸とれど極暑の膳の興もなや           水原秋桜子

 

 

 

                

 

 

 

                サイトから一部資料・写真お借りしています 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

7月 29日

2024-07-29 06:05:24 | Weblog

                         朝顔・牽牛花  <季=秋>

 

 

 

                    

 

 

 

          朝顔に水やりしあと月待ちし          細見綾子

 

          朝顔やまだ濡れてゐる川草履          栗田やすし

 

          朝起きてまづ朝顔の花数ふ           太田滋子

 

          野朝顔からまる岩や自決壕           平千花子

 

          母の庭地を這つて咲く牽牛花          伊藤貴美子

 

          朝顔の蜜吸つて母忍びけり           上田博子

 

 

 

                     

 

 

 

                     

 

 

 

          朝顔の紺のかなたの月日かな          石田波郷

 

          朝顔や風にさらはれさうな母          鍵和田釉子

 

          今日二つ三つ朝顔の通り道           稲畑廣太郎

 

          海の色に朝顔咲かせ路地ぐらし         菖蒲あや

 

          休暇はや白朝顔に雨斜め            中村汀女

 

          朝顔の今朝もむらさき今朝も雨         水原秋櫻子

 

 

 

                     

 

 

 

                サイトから一部資料・写真お借りしています 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

7月 28日

2024-07-28 05:01:57 | Weblog

                     花火・遠花火・花火舟・打揚げ花火・煙火

 

 

 

             昨日隅田川の花火大会が開催されました 開始直前の雷雨で開始も危ぶまれましたが

             91万人が訪れたそうです もともとは 飢饉と疫痢の流行で犠牲となった人々の

             慰霊と悪疫退散を祈って、幕府(8代将軍吉宗)が催した水神祭に続き享保18年(1733)に

             両国橋周辺の料理屋が公許(許可)により花火を上げたことが「両国の川開き」の由来とされています。

 

 

 

                

 

 

 

          花火見る茣蓙の上なる一家族           細見綾子

 

          大花火開きて湾の船照らす            栗田やすし

 

          顔映る夜汽車の窓や遠花火            矢野孝子

 

          フィナーレは煙の中や大花火           武藤光晴

 

          驟雨きてずぶ濡れとなる花火の夜         上杉美保子

 

          舟宿の障子にひびく揚花火            日野圭子

 

 

 

                

 

 

 

          闇がなほ濃き闇つくる花火後           能村登四郎

 

          海女の鶏波止にあそべり昼花火          福永耕二

 

          花火の夜兄へもすこし粧へり           正木ゆう子

 

          だんだんと幼き顔に遠花火            有馬朗人 

 

          遠花火終るとみえて矢つぎばや          橋閒石

 

          体じゅう言葉がめぐる花火の夜          大高 翔

 

 

 

                

 

 

 

 

                 サイトから一部資料・写真お借りしています 

 

          

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

7月 27日

2024-07-27 05:18:31 | Weblog

                          パリオリンピック開催

 

 

 

                

 

 

 

             2024年7月26日から8月11日まで、第33回オリンピック競技大会がフランス・パリを

             中心に開催されます。パリでオリンピックが開催されるのは1900年、1924年に続き

             3回目となります。本大会では、32競技329種目が実施され、開会式ではパリ中

             心部を流れるセーヌ川が舞台となります。

 

 

 

          テニス部に入り忽ち日焼娘に          山田弘子

 

          テニスの娘水飲みに来る立葵          榊原弘子

 

          若き妻水泳焼けの火の躰            辻田克巳

 

          水泳に太郎二郎を誘ひけり           寺田寅彦

 

 

 

 

                

 

 

 

          柔道着二人で絞り草萌ゆる           大串 章

 

          黒帯の柔道衣手に卒業す            鈴木篁舟

 

          夕焼の間に合うようにマラソン         小泉 静

 

          彎曲し火傷し爆心地のマラソン         金子兜太

 

 

 

                

 

 

 

          ヨットの帆切つ先揃ふ大海原          西村美枝

 

          ヨット航く4という字が傾いて         河盛鷹郎

 

          サーフィンの浜にレイ編む皺深く        吉岡靖子

 

          太陽をはらんだ海だサーフィンだ        白澤良子

 

 

 

                

 

 

 

                

 

 

 

                   サイトから一部資料・写真お借りしています 

 

             

 

                

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

7月 26日

2024-07-26 05:14:10 | Weblog

                             冷奴・冷豆腐

 

 

 

            冷奴の語源ですが 大名行列の「槍持奴」の奴たちが着ていた半纏に由来していると

            いうのです。 どういうことかというと、奴たちが着ていた半纏には、釘抜紋といって、

            四角いシンプルな図柄の紋が染められていました。 ... 冷たい豆腐が「冷奴」、湯豆腐

            のことは「湯奴」とか「煮奴」と呼ばれるようになったそう

 

 

 

                      

 

 

          妻の留守昼は冷奴で済ます            栗田やすし

 

          冷奴胡坐で父と酌みし日よ            国枝隆生

 

          冷奴柾目の著き利休箸              佐藤とみお

 

          冷奴くづして食ぶる一人の餉           山本法子

 

          子等去つて夫と無言の冷奴            牧 和代

 

          冷奴かえでの一葉添へにけり           利行小波

 

 

 

                    

 

 

 

          もち古りし夫婦の箸や冷奴            久保田万太郎

 

          下戸われに酒豪の子とは冷奴           伊東 白楊

 

          二人の膳すぐに整ふ冷奴             山根きぬえ

 

          兄弟の夕餉短し冷奴               加藤楸邨

 

          何ごとも半端は嫌ひ冷奴             鈴木真砂女

 

          庭竹に残る雨だれ冷奴              鷹羽狩行

 

 

 

                    

 

 

 

            サイトから一部資料・写真お借りしています 

 

 

 

          

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

7月 25日

2024-07-25 05:23:25 | Weblog

                        夏の蝶・揚羽・小灰(しじみ)蝶

 

 

 

                     

 

 

 

          黒揚羽廃墟の城の水汲み場            細見綾子

 

          魂魄の塔を仰げば揚羽来る            栗田やすし

 

          夏蝶来伊勢の家並の古格子            矢野孝子

 

          夏蝶の離れては来る矢立句碑           武藤光晴

 

          雲走る三角点に夏の蝶              国枝洋子

 

          夏の蝶尼僧の墓に翅休む             太田滋子

 

 

 

                

 

 

 

          山の子に翅きしきしと夏の蝶           秋元不死男

 

          おのれより巨き影つれ揚羽蝶           福永耕二

 

          もつれゆく蝶を行かしめ烏蝶           後藤夜半

 

          ほころびの天衣となりし梅雨の蝶         原 裕

 

          蜜を吸ふ紋鮮やかに黒あげは           右高芳江

 

          夕映えの田水を飲めり夏の蝶           水野時子

 

 

 

                     

 

 

 

              サイトから一部資料・写真お借りしています 

 

          

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

7月 24日

2024-07-24 04:29:53 | Weblog

                      土用・土用入り・土用鰻・土用波・土用干し

 

 

 

            夏の土用とは暑さ本番となる立秋前の約18日前からでこの夏の土用の18日間、

            土用1日目を土用太郎、2日目を土用次郎3日目を土用三郎などと称されて俳句

            にも詠まれていますが、元々は農耕との結びつきから出た言葉のようです。

            因みに今年2024年土用の丑の日は7月24日と8月5日です土用の丑の日には鰻を

            食べて英気を養う風習がありますが、これは風聞によれば平賀源内が友人の魚屋の

            ために本来鰻の旬の冬から魚の売れない夏に「滋養の薬」と紹介して応援したのがはじまりとか

 

 

 

                

 

 

 

          土用入りはらわた苦き小魚食ぶ          細見綾子

 

          土用波小さきテント村灯る            栗田やすし

 

          馬の背に撒くや土用の浄め塩           内田陽子

 

          竹林へひびく太鼓や土用灸            澤田正子

 

          土用波裏側見せて崩れたり            吉田明美

 

          和紙の里土用次郎の太鼓打つ           松永敏枝

 

 

 

                

 

 

 

          土用太郎ぬるき湯にゐる越後出湯         杉本 寛

 

          土用三郎裏道を風抜けて             石川美佐子

 

          国引の注連の太さよ土用東風           吉田鴻司

 

          さびさびと土用の蜆汁啜る            佐藤鬼房

 

          土用鰻うの字大きく紺暖簾            蕪木啓子

 

          古梅酒の封印を解く土用入            石田あき子

 

 

 

                

 

 

 

                サイトから一部資料・写真お借りしています 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

7月 23日

2024-07-23 04:29:13 | Weblog

                           昼顔・鼓子花・容花

 

 

 

                     

 

 

 

          ひるがおの虹色砂上夢しかと           沢木欣一

 

          昼顔の野原横切り貰ひ乳             細見綾子

 

          昼顔や大聖堂は静まれり             野々垣理麻

 

          昼顔や陸より暮るる鹿島灘            渡辺慢房

 

          昼顔の柵にからめり無人駅            長谷川雅子

 

 

 

                     

 

 

 

          昼顔や捨てらるるまで櫂痩せて          福永 耕二

 

          昼顔のゆるりとからむ箒の柄           中嶋秀子

 

          いまダリは何をしてゐる昼顔よ          皆吉 司

 

          昼顔の花も電波を受けとむる           山口誓子

 

          昼顔や川ひろがりて京の果            長谷川櫂

 

          昼顔にひと日けだるき波の音           鈴木真砂女 

 

 

 

                     

 

 

 

                     サイトから一部資料・写真お借りしています   

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

7月 22日

2024-07-22 04:35:01 | Weblog

                               大暑

 

 

 

             大暑とは二十四節気のひとつ夏の最後の節気です 日付としての2024年の大暑は7月22日。

             期間としての2024年の大暑は7月22日~8月6日までです。

             大暑の食べ物としては鰻と言われていますが天ぷらも夏バテ防止の食べ物として考えられています

             これからまだ暑い日は続きますがこの大暑の期間に中暑(暑気あたり・熱中症)が多いので改めてご注意下さい

             昨今は再びコロナ感染者が増えていますマスク熱中症などにもご注意を

 

 

 

                

 

 

 

          洗ひ場の鯉が跳ねたる大暑かな          栗田やすし

 

          送電線弛みきつたる大暑かな           国枝隆生

 

          ボンネットバスで往き来や島大暑         岸本典子

 

          蛇口みな上向いてゐる大暑かな          篠田法子

 

          靴底に小石くひこむ大暑かな           国枝洋子

 

          信玄像の大股開き大暑かな            ころころ

 

 

 

                

 

 

 

          兎も片耳垂るる大暑かな             芥川龍之介

 

          漆黒のピアノ据ゑたる大暑かも          林 翔

 

          かたちよき濤たちあがる大暑かな         辻 桃子

 

          夜の大暑垂らす喪服の裾に臥て          桂 信子

 

          鄙びたる宿の大暑の熊の肉            中山純子

 

          大津絵の鬼の朱色の大暑かな           能村登四郎

 

 

 

                

 

 

                 サイトから一部資料・写真お借りしています   

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする