( 大晦日・大つごもり・大年 )
今年もいよいよ残すところ一日となりました。
皆様には拙いブログにお付き合い頂いて有り難うございました。
まだまだ世の中は不況のさなか。だからこそ俳句を胸に心だけでも豊かに
そして健康に過ごして行きたいと思っております。
皆様にも益々のご健吟をお祈りいたします。
佳い年をお迎えください。
父祖の地に闇のしづまる大晦日 飯田蛇笏
第九今大合唱に大晦日 木村 草女
大年や借り重ねたる人の恩 石塚友二
( 大晦日・大つごもり・大年 )
今年もいよいよ残すところ一日となりました。
皆様には拙いブログにお付き合い頂いて有り難うございました。
まだまだ世の中は不況のさなか。だからこそ俳句を胸に心だけでも豊かに
そして健康に過ごして行きたいと思っております。
皆様にも益々のご健吟をお祈りいたします。
佳い年をお迎えください。
父祖の地に闇のしづまる大晦日 飯田蛇笏
第九今大合唱に大晦日 木村 草女
大年や借り重ねたる人の恩 石塚友二
( 小晦日・こつごもり )
今年もあと二日になりました。 この拙いブログに貴重なコメントをお寄せ頂いた
皆様、大切な俳句の仲間の皆様、また先輩,先生。
今年も大変お世話になりました。 仕事を理由に句会を休むことが多かった一年。
来年はもう少し巧くスケジュールを調整して,参加して行こうと思っていますので、
今後ともご指導宜しくお願いします。
ここをご覧の皆様にとって,良い年を迎えられます事をお祈りいたします。
春や越し年や行きけん小晦日 松尾芭蕉
去年今年貫く棒の如きもの 高浜虚子
結社での二年間を振り返って,未だ戸惑いがあるのが韻律を云う人が居無い事。
具象に拘りすぎると,余韻が薄い事。作家個人の個性が出しにくい事。
これは私が初学の頃、俳句は世界で一番短い詩。短詩として教えを受け
詩である以上「調べ」も大切な要素であることをいまだに大切思っているからです。
一句における濁音の数、同母音の繰り返しによるリズム、平仮名の効果、
万葉言葉の斡旋による効果、などなど。俳句作者の写生から詩への昇華が
個性であろうと解釈しています。
入会して初めて結社誌を開いた時、同じような句が並んでいる事に驚きました。
それは私が即物具象の句に慣れていないことによるものでした。
初学から一結社に学ぶと分かりずらいかも知れないが、今年結社を離れた
連衆に通じた意見でもあり だからといって、けして否定する物でなく大いに学ぶ
べきでしょう、即物写生は基本だと思います。
私はかなり昔から細見綾子さんの句が好きでした。
偶然に出会った結社がその系統であり、なにか縁を感じて、そこに学ぶことに
納得しています。 何度もこのブログに書いてきたことに、長く俳句をしてきて
その最大の褒美は素晴らしい人たちに出会えたことでしょう。
来年も宜しくお願いします。
( 社会鍋・歳末・年の瀬 )
社会鍋横顔ばかり通るなり 岡本 眸
生くる銭いとしみ投げつ社会鍋 林翔
年暮るる何に寄らまく柱あり 細見綾子
鐘撞いて妻と二人の年暮るる 志賀 忠哉
独り居にふた役三役年詰る 白澤よし子
行人に歳末の街楽変り 中村汀女
「伊吹嶺」12月号より
師を偲ぶ板曼荼羅や萩は実に 山下智子
( 暦売り・古暦・数へ日 )
やっと一年の仕事を納めました。よく働いた一年です。
俳句のほうは・・・
何もしなくとも句歴だけは重なるもので、句歴など何も意味のないものです。
良い句に出会うことが俳句の楽しみ、喜び。
そのためには良い俳句仲間と良い師を得ている環境が本当に大切に感じます。
句会で一度も名前を呼ばれなくとも、結社誌で一句欄でも、それは恥ずかしいこと
ではありません。 結果が良いに越した事はありませんが、自分が思っているほど
他人は気にしていませんし、憶えていません。
自分らしい俳句詠みならばそれでいいではありませんか。
先日NHKで関東の漫才特集という番組に中で、ある漫才師が師匠に教えを請い
師匠曰く 「他の芸人の良い芸を盗め、ただしネタは盗むな」・・薀蓄がありますね
芸は教わるものではなく、体得してゆくものなのでしょう
これはある意味、俳句という文芸にも通じるような気がしました。
さて、あと残り少なくなった今年。 俳句人の目で過ごしてみます。
古暦水はくらきを流れけり 久保田万太郎
隠しごと巻いてしまへり古暦 田宮真智子
モナリザにいたづらのひげ古暦 有馬朗人
数へ日となりて傾くカレンダー 相馬沙緻
「伊吹嶺」12月号より
一つふふみ一つは妹へ一位の実 梅田 葵
( クリスマスイブ )
皆さんはどんなイブをお迎えでしょうか?
俳人は病める時も健やかなる時も、たとえ不幸の絶頂の中でもそこに居る自分と
それを見つめて居る自分を感じる時があると思います。
その覚めている自分に嫌気を感じつつも俳句の目、思考回路が働きます。
今日がどんな日であろうとも、是非クリスマスを詠んでみてください。
出来がどうあれ、ご自分のクリスマスを。 メリークリスマス !(^0^)
へろへろとワンタンすするクリスマス 秋元不死男
クリスマス二人の吾子のサンタなり 小林好美
聖歌隊吾子を交へて息白し 冨田みのる
兄に逢ふ降誕祭の浅き椅子 蓬田紀枝子
厨から母のハミングクリスマス ころころ
( 天皇誕生日・万両 )
天皇誕生日飛騨は戸毎の日章旗 原田登志子
サツカーに叫ぶ天皇誕生日 味元昭次
万両やつねのこころをたひらかに 森 澄雄
万両の万の瞳の息づきて 永方裕子
「伊吹嶺」12月号より
ちんぐるまほほけ吹かるる行者道 中野一灯
( 冬至 かぼちゃ )
山国の虚空日わたる冬至かな 飯田蛇笏
子の臀を掌に受け沈む冬至の湯 田川飛旅子
冬至の日しみじみ親し膝に来る 富安風生
身を乗せて冬至南瓜を切る夕べ 三村武子
「伊吹嶺」12月号より
山伏の隠れ径とや釣船草 国枝洋子