12月 21日

2024-12-21 06:01:46 | Weblog

                    冬至・冬至湯・柚子湯・冬至南瓜・一陽来復

 

 

 

                

 

 

 

            今日は、今年最後の二十四節気「冬至(とうじ)」です 二十四節気「冬至」、天文的には

            太陽黄経が270度に達し、太陽が軌道上一番遠くに離れています。そのため、日照時間が一年で一番

            短い日になります 無病息災を願って「ん」の付く食べ物を食べると元気になるという言い伝えです

            かぼちゃ(なんきん)れんこん、にんじん それと小豆粥

 

 

 

                

 

 

 

          蔵の窓冬至南瓜は顔のごと         細見綾子

 

          子は遠し妻と二人の冬至粥         栗田やすし

 

          職退くと決めて柚子湯に身を沈む      国枝隆生

 

          冬至南瓜鉈振り上げて分けてゐし      小田智子

 

          柚子風呂の柚子手で掬ひ匂ひかぐ      太田滋子

 

          影つれて信号待てり冬至の日        牧 啓子

 

 

 

                

 

 

 

          ありたけの日受を村の冬至哉        正岡子規

 

          鉈で割る冬至かぼちやのいびつなる     小田二三枝

 

          子の臀を掌に受け沈む冬至の湯       田川飛旅子

 

          冬至けふ息安かれと祈るかな        石田波郷

 

          松の葉が刻む朝日も冬至かな        林 翔

 

          柚子風呂に離れ住む子を思ひけり      藤原照子

 

 

 

                

 

 

            一陽来復の意味

            陰が極まって陽がかえってくること。陰暦11月または冬至の称

            ② 冬が去り春が来ること。
            ③ 悪い事ばかりあったのがようやく回復して善い方に向いてくること。と出ていました

 

 

          縁談をかさね一陽来復の柱かな        田中花楠

 

          一陽来復の雪となりにけり          久保田万太郎

 

          一陽来復長湯を妻にのぞかるる        山口いさを

 

          一陽来復雑木林に射す薄日          棚山波朗

 

 

 

                

 

 

 

                サイトから一部資料・写真お借りしています

                

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12月 20日

2024-12-20 06:04:18 | Weblog

                             初雪・新雪

 

 

 

                

 

 

 

          立山の新冠雪を胸にしまふ         細見綾子

 

          門柱のシーサーに舞ふ初の雪        栗田やすし

 

          新雪に風の紋様まぎれなし         国枝洋子

 

          宅急便初雪乗せて届きけり         岸本典子

 

          初雪や山小屋閉づる槌の音         中野一灯

 

          初雪や波止場で啜る貝の汁         内田蒼天

 

 

 

                

 

 

 

          初雪を頂上にして富士黒し         山口誓子

 

          新雪の富士現はれし草の上         飯田龍太

 

          初雪に授業中断してをりし         岡田順子

 

          新雪に足跡残すは咎のごと         古賀まり子

 

          初雪や嬰の産着の白づくめ         栗山妙子

 

          富士初雪日向はどこも鉄くさし       加藤楸邨

 

 

 

                

 

 

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12月 19日

2024-12-19 05:56:54 | Weblog

                              マスク

 

 

 

            マスクは三冬の季語ですが、2020年の2月から春も夏も秋もそして冬もマスクが手放せない状況になって

            しまいました風邪・インフルエンザだけでなく新型コロナウイルスの感染をたった一枚のガーゼ・布・

            不織布で減少させてくれました日本人はマスクを付けることに余り抵抗は無いようですが俳句の季語として

            季感が薄れているように感じます

 

 

 

                

 

 

 

          宝くじ売場にマスクして並ぶ        栗田やすし

 

          桃色の大きなマスク遅刻生         河原地英武

 

          終電車マスクばかりを吐き出せり      篠田法子

 

          マスクして立ち読みしたり古本屋      与後玲子

 

          女医さんの鼻を隠さぬマスクかな      兼松 秀

 

          マスクして敵の陣地に入る心地       ころころ

 

 

 

                

 

 

 

          マスクして人に逢ひ度くなき日かな     稲畑汀子

 

          マスクして隠さふべしや身の疲れ      林 翔

 

          咳こぼすマスクの中の貌小さし       吉田鴻司

 

          肝心な事言ふマスクはづしけり       石垣 弘子

 

          マスクしてゐても猫にはわかるらし     北川沙羅詩

 

          浮かぬ顔悟られまひぞマスクして      大宮良夫

 

 

 

                

 

 

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12月 18日

2024-12-18 05:51:17 | Weblog

                           枯菊焚く・菊焚く

 

 

 

                

 

 

 

          枯菊焚く煙の青し東慶寺           矢野孝子

 

          枯菊を焚いて父の忌過ごしをり        下里美恵子

 

          枯菊を焚きて匂ひの深かりし         菊山静枝

 

          枯菊を焚く無住寺に人集ひ          森 靖子

 

          枯菊のつよき香放ち折られけり        近藤文子

 

          焚き終へて枯菊の香の燃えのこる       ころころ

 

 

 

                

 

 

 

          庭下駄を用意枯菊焚く用意          稲畑汀子

 

          枯菊の焚かるる束の軽さかな         園池 澄子

 

          枯菊焚く棒が自在に火を叱る         河野南畦 

 

          枯菊に点じてはやき火のまはり        棚山 波朗

 

          枯菊を焚き来しにほひ母の髪         古賀まり子

 

          枯菊の終の香りは火の中に           信子 

 

 

 

                

 

 

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12月 17日

2024-12-17 06:53:39 | Weblog

                           浅草寺 羽子板市

 

 

 

            東京では、毎年12月18日から浅草寺のご縁日にあたり、この日をはさんだ三日間、境内で開かれる。

            はじまりは、今から約350年ほども昔の江戸時代初期(万治年間・1658年)頃だといいます。

 

 

 

                     

 

 

 

          観音へ羽子板市を抜けて来し           下里美恵子

 

          羽子板市手締めの声のよく透る          中山敏彦

 

          羽子板市富樫弁慶睨み合ふ            伊藤範子

 

          抽斗に色褪せぬ羽子見つけたり          千葉ゆう

 

          羽子板市抜けて六区にほろ酔へり         ころころ

 

 

 

                

 

 

 

          うつくしき羽子板市や買はで過ぐ         高浜虚子

 

          羽子板市三日の栄華つくしけり          水原秋櫻子

 

          羽子板市片割れ月も明治ぶり           林 翔

 

          羽子板市の播磨屋と書く箱火鉢          遠藤 はつ

 

          似顔みな紅さし灯る羽子板市           長谷川かな女

 

          羽子板市切られの与三は横を向き         石原八束

 

 

 

                

 

 

          声かけぬ羽子板市の清水屋に           石田波郷

 

 

            この清水屋さんは雷門に入って仲見世の右手、最初のお土産屋さん「旧清水屋」仲見世では唯一

            俳誌を扱ってました「雲母」「沖」「河」「馬酔木」あと数誌有ったと思いますそこの主が「河」の

            同人伊藤黄雀さんでここを通る俳人は俳誌が並ぶのを見てほとんど黄雀さんに声をかけて行ったそうです

            私も26~7才の頃、ここまで俳誌を買いに来ては黄雀さんとしゃべりして帰ったのを思い出します。

            もう代替わりをしてお土産専門になって屋号も変えて福光屋)現在でも商っています

            もともとは江戸時代末期、絵草子屋より始まった店という事です

 

 

 

          荷風忌の踊り子がガムを噛む楽屋         伊藤黄雀

 

 

 

                     

 

 

 

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12月 16日

2024-12-16 05:23:05 | Weblog

                        河豚・てっちり・河豚提灯・鰭酒

 

 

 

 

                

 

 

 

          河豚食へば海峡の星またたけり       栗田やすし

 

          島の宿河豚雑炊で宴果つ          谷口悦子

 

          奉納の生き河豚の口動きをり        平井正臣

 

          高山の辛き地酒やふぐと汁         二村美伽

 

          虎河豚の前歯折らるるとき鳴けり      森 靖子

 

          鰭酒に淡き火ともす誕生日         中山敏彦

 

 

 

 

                

 

 

 

          あら何ともなや昨日は過ぎて河豚汁     松尾芭蕉

 

          河豚食うて佛陀の巨体見にゆかん      飯田龍太

 

          一卓がインテリけなす河豚の鍋       秋元不死男

 

          河豚刺身何しんみりとさすものぞ      中村汀女

 

          中りたる河豚の話に尾鰭なく        稲畑汀子

 

          散華して南無河豚仏と供養する       水原秋桜子

 

 

 

                

 

 

 

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12月 15日

2024-12-15 06:43:18 | Weblog

                        襤褸市・ぼろの市・世田谷襤褸市

 

 

 

         毎年1月15日16日 12月15日16日で行われる世田谷襤褸市です安土桃山時代から楽市として有ったもので、

         元々は古着の売買が盛んに行われたことから、明治時代に「ボロ市」の名が付きました

         現代では古着のほかに、骨董品古本植木食料品神棚玩具寝具、新品の衣類、生活雑貨などが

         売られている。周辺の常設飲食店にはボロ市に合わせて臨時メニューを出すところもあります

        「ボロ市名物といえばやはり代官餅」この代官餅は昭和50年(1975年)の発売開始から、その場で蒸して

         ついた温かくてボリュームあるお餅を食べられることから、ボロ市を代表する名物として親しまれています。

         ボロ市のときだけ食べられるこの代官餅は、あんこ、きなこ、からみの3種類で、各650円で発売されています。

 

 

 

                

 

 

 

          ぼろ市に若きひばりのブロマイド       佐藤とみお

 

          並べ売るマリアと仏ぼろの市         幸村志保美

 

          ぼろ市に売る軍服の金ボタン         関根切子

 

          一書欠く花の図鑑やぼろの市         森垣一成

 

          ボロ市や鈍き光の銀食器           鈴木みすず

 

          ぼろ市のランプ灯して売られけり       ころころ

 

 

 

                

 

 

 

          ぼろ市の由緒くはしき河童の図        有馬朗人

 

          ぼろ市の叩いて鳴らす鳩時計         大谷長平

 

          ボロ市や湯気の中より笹粽          小林実美

 

          ボロ市に来て遊びをり昼芸者         村山古郷

 

          襤褸市や大学芋の金色に           辻 桃子

 

          ぼろ市の客も膝つく赤絵皿          林 八重子

 

 

 

                

 

 

 

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12月 14日

2024-12-14 05:28:50 | Weblog

                        煤払・煤籠・煤逃げ・煤日和

 

 

 

            京都 西・東本願寺では12月20日が例日ですが浅草待乳山本龍院では6日に行われました

            昔は朝廷や幕府で、十二月十三日に行う年中行事の一つであった。今は寺社などは別として、

            大晦日近くに行う家が多い。煤払に使う篠竹を「煤竹」、この日老人・子供が邪魔にならないように

            別室に籠るのを「煤籠」、手伝わずにどこかへ出かけてしまうことを「煤逃」、その日に入る風呂を

           「煤湯」と言いますが 俳句ならではの季語ですね

 

 

 

                

 

 

 

          上野より富士見ゆる日や煤払ひ      沢木欣一

 

          大太鼓巫女持てあます煤払        栗田やすし

 

          蝋燭の火の大揺れに煤払ひ        河原地英武

 

          煤逃げや古書街裏の喫茶店        武藤光晴

 

          すす竹の笹千切れ舞ふ大手門       廣島幸子

 

          捨てられぬ書に書を重ね煤はらひ     ころころ

 

 

 

 

                

 

 

 

          むつかしや何もなき家の煤払       夏目漱石

 

          煤払車磨いて終りけり          小松和子

 

          我楽多のわれも一部ぞ煤払ひ       角川春樹

 

          吊鐘の中掻きまはす煤払         吉岡句城

 

          煤逃げと言へば言はるる旅にあり     能村登四郎

 

          煤拂て蕪村の幅のかゝりけり       正岡子規

 

 

 

                

 

 

 

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12月 13日

2024-12-13 05:07:29 | Weblog

                        落葉焚・焚火・夕焚火・朝焚火

 

 

           今では廃棄物処理法、消防法、自治体による条例によって焚火に制限が与えられています

           軽微な焚火は許されているようですがそれでも隣家とのコミュニケーションが良ければの話です

           畑で草を焼いても通報があるというのですから冬の風物詩としての景色が消えてゆくのは寂しいかぎりですね

 

 

 

                

 

 

 

          朝焚火して待ちゐたり漁舟          栗田やすし

 

          しばらくは焚火に酔ひを醒ましをり      河原地英武

 

          流木をくべて漁師の大焚火          高橋ミツエ

 

          火伏札配る漢に焚火の火           渡邉久美子

 

          焚火して待つ藍染めの寒晒し         丹羽康碩

 

          雇用票手に車座の焚火かな          ころころ

 

 

 

                     

 

 

 

 

          焚火より朱きつちくれに芽ぐむもの      沢木欣一

 

          船焚火消えぬ火の粉に水暗し         細見綾子

 

          一人退き二人よりくる焚火かな        久保田万太郎

 

          夜焚火に束ねし手紙焚き加ふ         大木さつき

 

          あつけなき落葉ばかりの焚火かな       星野立子

 

          あかあかと通夜の焚火をうち囲む       鈴木 昭次

 

 

 

                

 

 

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12月 12日

2024-12-12 05:28:47 | Weblog

                           冬鴎・都鳥・百合鴎

 

 

 

 

                

 

 

 

          ゆりかもめ水に羽根打ち胸打ちて      細見綾子

 

          羽ばたきは白波となり百合鴎        河原地英武

 

          東郷の立ちし艦橋冬かもめ         武藤光晴

 

          パンを撒く人に群れくる百合鴎       今泉久子

 

            百合鴎橋に干さるる諸子網         若山智子

 

          やつちや場の午後の静けさ都鳥       ころころ

 

 

 

 

                

 

 

 

          冬鴎越後の旅は白づくし          福永耕二

 

          都鳥空は昔の隅田川            福田蓼汀

 

          隅田川越えて色町都鳥           森 澄雄

 

          青空に切つ先ありぬ冬鴎          夏井いつき

 

          北欧の船腹垂るる冬鴎           秋元不死男

 

          下町は親し橋多く都鳥           山口青邨

 

 

 

                

 

 

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