9月 30日

2024-09-30 04:38:53 | Weblog

                         草の穂・草の穂絮・草の絮

 

 

 

 

                     

 

 

 

          草の穂に実が入り一日海濁る          沢木欣一

 

          旅日焼かやつり草の穂にしやがむ        細見綾子

 

          穂芒や宿場果つれば道ほそる          栗田やすし

 

          菊坂や質屋の屋根の草は穂に          矢野孝子

 

          ひかりつつ草の絮とぶ飛鳥川          福田邦子

 

          灯台の高さへ飛べり草の絮           ころころ

 

 

 

                     

 

 

 

          伏せて乾すボート飛び越ゆ草の絮        中村汀女

 

          還らざる旅は人にも草の絮           福永耕二

 

          草の絮飛んで未来を創るかな          林 翔

 

          漂ひて冷ゆ林中の草の絮            鷲谷七菜子

 

          しばらくは水にあそびぬ草の絮         湯沢遥子

 

          聖水に名もなき草の絮浮ぶ           鈴木貞雄

 

 

 

                

 

 

 

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9月 29日

2024-09-29 05:06:29 | Weblog

                              椿の実

 

 

 

 

                     

 

 

 

          椿の実はじけ寺領の藤村碑           栗田やすし

 

          椿の実踏めばめり込む不破の関         武山愛子

 

          椿の実板張りひと間の五合庵          新谷敏江

 

          地の神に転がる大き椿の実           夏目悦江

 

          椿の実音たてこぼる土管坂           岡田佳子

 

          椿の実幹に当たりてより落つる         早川文子

 

 

 

                

 

 

 

          椿の実紅は嘆きのいろならむ          飯田龍太

 

          ぢりぢりと夕べ夜となる椿の実         奥坂まや

 

          椿の実いろづく前の空しめり          猿渡沢江

 

          椿の実形見のごとく頒ちけり          石田あき子

 

          紅さして神の椿の実なりけり          森田公司

 

          椿の実打てば火花のでるやうな          夏井いつき

 

 

 

                

 

 

 

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9月 28日

2024-09-28 05:19:36 | Weblog

                      柿・熟柿・渋柿・ころ柿・豆柿・富有柿

 

 

 

          柿実る幹黒き辺にまた逢はめ          沢木欣一

 

          柿の朱を点じたる空こはれずに         細見綾子

 

          柿熟す馬籠の空に昼の月            栗田やすし

 

 

 

                     

 

 

 

          掌に茶碗のごとく熟柿受く           河原地英武

 

          柿熟るる千年坐りゐる仏            栗田せつ子

 

          虫が食む木くづこぼれて柿日和         高橋幸子

 

          家苞に夕日まみれのあんぽ柿          武藤光晴

 

          老いばかり残るふるさと柿熟す         玉井美智子

 

          柿たわわ山慮へつづく石畳           磯田なつえ

 

 

 

                     

 

 

 

          柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺          正岡子規

 

          渋柿に遊びごころの鵙来をり          福永耕二

 

          お手玉も屋根より高く路地の柿         香西照雄

 

          八珍と言ふ名を賞でし佐渡の柿         中山純子

 

          ふるさとの四方の畑の出荷柿          阿波野青畝

 

          柿の種うしろに吐いて闇深し          秋元不死男

 

 

 

                     

 

 

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9月 27日

2024-09-27 04:41:11 | Weblog

                          草の花・草花・草花売

 

 

 

             この季語「草の花」草の花なら一年中有るじゃないか?と思われるでしょう

             季語としては「三秋」でひっそりと咲く秋の野草の花のことを言います

             「秋草」という季語も有りますが 「秋草」よりも、名も知れない草や雑草の花などをいいます 

 

 

 

                

 

 

 

          雑草の花のよろこび母子の座          細見綾子

 

          ショベルカー草の花ごと山崩す         河原地英武

 

          碧住みし根岸の路地や草の花          栗田せつ子

 

          この道はふるさとに似て草の花         国枝洋子

 

          草の花屈めば水の音かすか           久野和子

 

          廃坑に途切れし鉄路草の花           ころころ

 

 

 

                

 

 

 

          秋はいま露おく草の花ざかり          飯田蛇笏

 

          教会に子供の声や草の花            大石悦子

 

          草の花入江の見ゆる陶の家           飴山 實

 

          ありがとうを言いすぎるよ母よ草の花      芹沢愛子

 

          児が抱く小さきヴィオロン草の花        林 翔

 

          うつむけばかならず草の花のみち        皆吉爽雨

 

 

 

                     

 

 

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9月 26日

2024-09-26 04:35:01 | Weblog

                          栗・毬栗・虚栗・栗拾・笑栗

 

 

 

          頂上に子と来て若き栗のいが          沢木欣一

  

          毬のまま栗を銀座で売りてゐし         細見綾子

 

          満願寺仔猿飼はれて栗食めり          栗田やすし

 

 

 

                

 

 

 

          一袋焼栗買へり夜の駅             河原地英武

 

          毬栗の青きまま落つ不破の関          清水弓月

 

          手の痺れかばひて炊けり栗の飯         国枝洋子

 

          毬入れて武蔵の栗の届きたり          松本恵子

 

          丹波路や叩きて落とす栗拾ひ          石橋忽布

 

          大粒の栗の皮むく夕厨             太田滋子

 

 

 

                

 

 

 

          栗焼けば寝そびれあそぶ末子かな        水原秋桜子

 

          てのひらに柴栗妻がのこしけり         石田波郷

 

          栗を拾ひともにはにかむ父同士         林 翔

 

          栗打つや近隣の空歪みたり           飯田龍太

 

          栗剥きぬ父の帰りを待つやうに         櫂 未知子

 

          毬栗や冠者顔して木曽に入る          吉田鴻司

 

 

 

                     

 

 

 

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9月 25日

2024-09-25 04:38:31 | Weblog

                          新米・今年米・新糠

 

 

 

                

 

             山形県酒田市 山居倉庫
             酒田はかつて北前船による交易で栄えた港町その繁栄を支えた庄内米の保存倉庫として
             作られたものが山居倉庫ですNHKの「おしん」でもロケ地にもなっています

 

 

 

                     

 

 

 

          手に受けて象牙の艶の今年米          栗田やすし

 

          湯気親し土釜で炊きし今年米          梅田 葵

 

          桟橋に着く給食の今年米            栗田せつ子

 

          新米を海女担ぎくる船着場           野村君子

 

          一人居の父と分け合ふ今年米          太田滋子

 

          叔父罷る形見となりし今年米                ころころ

 

 

 

                

 

 

 

          野沢菜の届きぬ炊けよ今年米          水原秋櫻子

 

          今年米たしかな杓文字触りかな         能村登四郎

 

          新米の粒々青味わたりけり           福永耕二

 

          新米やミルクのやうなとぎ汁も         辻 桃子

 

          ありそめしこぼれ新米貨車ホーム        亀井糸游

 

          新米のレッテル光る配達車           西村美枝

 

 

 

                

 

 

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9月 24日

2024-09-24 04:08:53 | Weblog

                          むかご・零余子・むかご飯

 

 

 

            ムカゴはナガイモや自然薯などのヤマノイモ属の蔓になる肉芽の事で、秋になるとヤマノイモの蔓の

            葉の付け根辺りに沢山付き、地下の芋同様貴重な山の幸として食用になります .

 

 

 

                

 

 

 

          名月を三日のあとのぬかご飯          細見綾子

 

          ふだん着の師より給はる零余子飯        栗田やすし

 

          朽葉ごと袋にもらふ零余子かな         河原地英武

 

          山盛りの零余子艶やか道の駅          小里育湖

 

          大かたは取りこぼしたる零余子かな       菊山静枝

 

          父のこと母と語るや零余子飯          辻江けい

 

 

 

                

 

 

 

          みがかれて櫃の古さよむかご飯         杉田久女

 

          いたづらに零余子こぼして面白し        加藤 和子

 

          つま楊枝さしてむかごの配らるる        稲畑汀子

 

          四阿にとりためありし零余子かな        富安風生

 

          零余子飯出てより話弾みけり          平田マサ子

 

          老僧のもてなし嬉し零余子飯          真柄 嘉子

 

 

 

                

 

 

 

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9月 23日

2024-09-23 05:19:48 | Weblog

                     稲架・はさ・稲城・はさ木・田母木・稲棒

 

 

 

             稲架読み方は「はざ・はさ」竹や木を組んだ、刈った稲を掛けて乾かす設備のこと

             イネなどの穀物や野菜を刈り取った後に束ねて天日に干すための物です

 

 

 

                

 

 

 

          稲架襖裾の越後の子守唄            細見綾子

 

          棒列ね屋根より高き稲架襖           栗田やすし

 

          どこからも海見ゆる隠岐稲架組めり       国枝隆生

 

          稲架襖抜けて小原の芝居見に          都合ナルミ

 

          没日中谷戸の掛稲黄金さす           武藤光晴

 

          帳場まで掛稲匂ふ越の宿            横森今日子

 

 

 

                     

 

 

 

          棒稲架に村の奥行き定めなき          蓬田紀枝子

 

          姨捨や田毎の稲架に後の月           林 翔

 

          稲架を組む男のおけさ夕日を呼び        福田甲子雄

 

          群稲棒一揆のごとく雨に佇つ          角川源義

 

          単線となりてより増す稲架の列         秋川ハルミ

 

          しばらくは新稲架として雨はじく        能村登四郎

 

 

 

                

 

 

 

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9月 22日

2024-09-22 04:50:29 | Weblog

                        稲刈り・田刈、収穫・稲車・稲束

 

 

 

 

                

 

 

 

          水漬く稲陰まで浸し農婦刈る          沢木欣一

 

          静かなり棚田の稲を一人刈る          細見綾子

 

          風生れて大和の稲田刈り急ぐ          栗田やすし

 

          稲刈つて輪中の空のがらんどう         国枝隆生

 

          稲刈や浅間に太き煙立つ            高橋幸子

 

          田を刈りし足跡深き千枚田           小田智子

 

 

 

                

 

 

 

          稲舟と夜目にも分り漕ぎ来る          星野立子

 

          稲刈の海に出るまで雄物川           森 澄雄

 

          庄内は稲の刈りどき虹立てり          鷲谷七菜子

 

          稲を刈る音が明日香の霧ひらく         津田清子

 

          鎌一丁身一つ老の稲を刈る           鈴木定代

 

          子を乗せてこれがしまひの稲車         飯田楽童

 

 

 

                

 

 

 

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9月 21日

2024-09-21 04:50:59 | Weblog

                  曼珠沙華・彼岸花・死人花・まんじゅさげ・捨子花

 

 

 

                     

 

 

 

             彼岸花にはどちらかと言うと縁起の悪い名前がついていますがそれなりの理由が有るそうです

             彼岸花は球根植物です いつか先祖縁者が植えなければ増えません球根には毒があり子供たちに

             触らせないために、そしてその毒は水性なので丁寧に水にさらして毒ぬきをすれば球根はでんぷん

             なのでいざ飢饉などの非常食料となるから手を出さないようにという事だそうです。

             曼珠沙華は梵語で赤い花の意。

 

 

 

 

                

 

 

 

          行く水のまがね光りや曼珠沙華         沢木欣一

 

          寂光といふあらば見せよ曼珠沙華        細見綾子

 

          曼珠沙華空を映せし水たまり          栗田やすし

 

          彼岸花番場の宿へ一里てふ           山本悦子

 

          本郷の露地の深きに曼珠沙華          森垣一成

 

          千枚の畔をふちどり彼岸花           ころころ

 

 

 

 

                

 

 

 

          仏より痩せて哀れや曼珠沙華          夏目漱石 

 

          さみどりの直き茎よし曼珠沙華         石田波郷

 

          出雲路の雲紡ぐかな曼珠沙華          吉田鴻司

 

          あしもとに日のかがやける曼珠沙華       夏井いつき

 

          ダム開くや吹きすさぶ白彼岸花         澁谷 道

 

          白曼珠沙華はたりはたりと鶏番ひ        大石 悦子

 

 

 

                     

 

 

 

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