幸彩学習塾 オフィシャルブログ

埼玉県久喜市にある幸彩学習塾のオフィシャルブログです。
日々の塾での出来事を綴ります。

負けるが勝ち

2024年07月21日 17時25分02秒 | 日記・エッセイ・コラム
来週から夏期講習が始まる当塾では、先日、3年生に夏期講習の教材の配布を行いました。
配布した教材は2種類。
1つは1・2年のまとめも含めた基礎から標準の総復習の教材。
もう1つは入試問題をベースに作られた問題集です。
この2種類から、各自の志望や学習スタイルに合わせて選んでもらう形にしています。

ここでよく言われるのが「この時期から入試問題って早くない?」という言葉です。
「いま入試問題なんてやって、難しすぎてできなくて、自信を失ったら…」そんな心配を口にする方もいらっしゃいます。
でもここで私が意図しているのは、敢えて「負ける」「自信を失う」ということを経験させることです。

これまでの定期テストと入試は違うものだという意識を持たせること。
これまでの学習はまだまだ表面的で、深い学習にはなっていないこと。
難しい問題へのチャレンジで、思考の柔軟性を身に付けてもらうこと。
これを経験してほしい。
それもまた意図して、敢えて入試問題に取り組ませています。



この学習方法は、こういった意図を持っているため、全員に対してできるわけではありません。
こういう経験をすることで伸びる可能性のある人、レジリエンスの力を潜在的に持っている人、そういう皆さんに対しては敢えて入試問題にチャレンジをしてもらいます。
基礎基本をしっかりと丁寧に積み上げたほうが効果が得られる、そういう人には、そういった教材を用いて学習を進めていきます。
当塾は個別指導の塾なので、こういった意図に応じた学習内容の選択ができるのが強みでもあります。

私は「自信を失うのならば、早いほうがいい」そんなふうに思っています。
「自信がない」といってチャレンジをしなければ、自信を失うこともありません。でも反面、得られるもの少ないと思います。
自信がなくとも果敢にチャレンジしていけば、失敗したりして自信を失うかもしれません。
でもこと学習に関しては、いま自信を失ったとしてもまだ再起できる時間があります。
これを自信がないからと先送りし、入試の直前になって初めて入試問題にチャレンジして、そのとき上手くできなかったら…
そこから再起をかけるほうが、よほど大変なのではないかなと思います。

今ならば入試問題にチャレンジしても、できないのが当たり前です。
それにまだ時間もあります。
「そういう余裕が今ならあるんだよ」と生徒さんに話すと、入試問題にチャレンジしてみようとチャレンジせてくれる生徒さんも現れてきます。
ゴールを知り、自らの学習の足りない部分を知り、それに向けて歩み始めていく。それが今だからこそ余裕をもってできる、そのこと気づいてくれる生徒さんたちが、この夏も動き出してくれたように思います。

「負けるが勝ち」という言葉があります。
いま入試問題にチャレンジすることは、もしかしたら、できないという「負け」を経験することになるのかもしれません。
ただこの負けは、ただの負けではありません。
ここで負けたことで何かに気づき、入試に向けて何かに取り組み始めれば、最後には「勝ち」へと駒を進めることができます。

今の段階で大切なことは「負けないこと」ではありません。
負けてもいいから今の段階での本当の自分の実力を知り、
最後に「勝つ」ための準備をすることが、本当に必要なことなんだろうと思います。
そのためには敢えて「負ける」という経験をすること、それもまた必要なことではないかなと思います。

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ただし、必要な経験を経たら、本当の意味でしっかりと勝てるように、塾はもちろんそのあとは全力でサポートしていきます。

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