シニア・ピアジャッジ 新津やすこ
米国には1、400ヵ所以上の地ビ-ル醸造所 があり、地ビ-ルは「クラフトビ-ル」と呼ばれ ています。米国のクラフトビ-ル業界の成長は 年々拡大しており、2006年の売り上げは前年比12%も増えて います。ビ-ルのイベントも各地で行われており、米国最大の「グ レ-ト・アメリカン・ビアフェスティバル」には、三日間で4万6千人 以上の愛好者が集まります。25年前に開かれた第1回に参加した 醸造所は十数ヵ所だったそうですが、現在では4百ヵ所以上もの醸 造所が参加しています。道内では今年、札幌、石狩、北見などで地 ビ-ルのイベントが開かれましたが繰り返し開くことで、消費者に魅 力を伝えていくことができるでしょう。ところで、北海道と米国のクラフ トビ-ルには意外な接点があります。1994年の地ビ-ル解禁以前 に米国の醸造所で北海道向けの地ビ-ルを醸造し、「蝦夷麦酒」の 銘柄で販売している会社があります。ススキのでビアバ-を経営す るフレット・カフマン氏の会社、えぞ麦酒では、「ひぐま濃い麦酒(ビ- ル)」「北狐レッド麦酒」「なまらにがいビ-ル」など、北海道ゆかりの 名前で販売しています。醸造しているオレゴン州のロ-グ・エ-ル社 は米国でも人気のクラフトビ-ル醸造所です。日本の地ビ-ルよりホ ップの苦みがきいた本場の味です。