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緑内障

2007-12-15 11:30:00 | 健康・病気

神経伝達物質過剰が原因か                                                  東京医科歯科大などマウスで確認

神経伝達物質のグルタミン酸が目の網膜内に過剰に存在すると、                            緑内障と同じ視神経の障害が起ることを、東京医科歯科大の田中                            光一教授(分子神経科学)と東京都神経科学研究所のグル-プが                           マウスで確認した。遺伝子操作で傷害を起こさせたマウスは、眼圧                           が正常範囲でも症状が進む「正常眼圧緑内障」のモデル動物として                           病態の解明に役立つほか、新薬の効果の検証や、視神経を再生さ                           せろ遺伝子治療の実験にも利用できるとしている。緑内障は、何ら                           かの原因で視神経が萎縮し、視野が狭くなる病気。眼球を満たす房                           水の排出異常などで眼圧が高まると、視神経が圧迫されて死滅す                            る「高眼圧緑内障」になりやすい。しかし、正常眼圧緑内障の詳しい                           原因は不明だった。網膜に入った光の情報は、神経細胞から放出さ                           れるグルタミン酸によって視神経へと伝わり、脳に送られる。しかし、                           グルタミン酸は高い濃度では神経細胞に毒性があり、脳卒中で死亡                           した人の脳内でグルタミン酸濃度が上昇し、神経細胞を死滅させて                           いる。田中教授らは、伝達に使われなかったグルタミン酸を輸送体と                           いうタンパク質が回収し、周りの細胞に吸収させるプロセスに着目。                           遺伝子操作で、輸送体がまったくできないマウスをつくり、視神経の                           状態を観察した。その結果、いずれのマウスも眼圧は正常だつたが、                          輸送体がないマウスは生後約2週間で、半数にしたマウスは生後約                           1ヵ月で視神経が萎縮。光の情報が、視神経の束を伝って眼球から                           出て行く<出口>にあたる「視神経乳頭陥凹(かんおう)」も、人の緑                          内障患者と同様に拡大していたという。

※緑内障=緑内障は、末期になるまで自覚症状がなく、糖尿病網                            膜症と並んで国内の失明原因の上位を占める。日本緑内障学会の                           調査によると、40歳以上の約5%に発症、そのうち約7割は正常眼                           圧緑内障とされる。

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