河童食堂で遅めの昼食をすませ、いったんロッヂに戻りました。
靴下脱いで、畳の上にごろんと寝ころんだら、「もう、歩きたくないよ~」と身体のあちこちから悲鳴が・・・(最近、運動不足だったから)。
しかし。
せっかく上高地まで来たのに、大正池を見ずして帰るわけにはいきません。
30年前、初めて大正池の畔に立ったとき、今まで見たことのない不思議な風景に惹き付けられました。
青い湖面に、突如姿を現している立ち枯れた木々。
ここは、焼岳の噴火で梓川が堰き止められてできた池なのです。
命を枯らし、湖面に突っ立っている木々は、孤独で物悲しい存在でありながら、時の流れのなかで、いつのまにかすっぽりとその風景に溶けこんでしまった、そんな感じです。
疲れ気味の子どもたちにはっぱをかけながら、ロッヂを出てそのまま右岸を歩くことにしました。
夕方になり雲行きもあやしくなってきました。
ときおりゴロゴロと雷鳴が・・・
こんな山の中で、夕立にあったらこわいよ~と内心おびえながら、それでも、ここまで来て引き返すわけには行かない!と先へ進みます。
ウェストン碑(日本アルプスを世界に紹介した人)を通り過ぎ、田代橋を渡ってしばらくすると、コンコン、コンコン、と何かが木をつつく音。
前を歩いていたご夫婦が指差してる方向を見ると・・・、キツツキでした。
姿を見るのは初めて!
遠すぎて写真にとれませんでした。残念。
曇っているせいか薄暗く、人影もまばらで、おまけにあいかわらず山の方からゴロゴロ聞こえてきます。
だんだん疲れて無口になってきたころ、田代池に到着。
もやがかかって、幻想的でした。
田代池
そして、ようやく大正池に着きました。
残念ながら、私が思い描いていたように青空の下で見ることはできませんでしたが、夕暮れの大正池は人影も少なく、静かで、湖面にもやが立ちはじめ、神秘的な雰囲気が漂っています。
大正池
ただ、以前見たときより池が小さくなって、枯れ木も少なくなったような気がしました。
どうやら私の錯覚ではなく、周囲の山から土砂が流れ込み、どんどん縮小しているそうです。
私の記憶では池の真ん中に立っていた枯れ木のところにも、今ではひょいひょいっと、砂や石を渡って行くこともできました。
何十年か何百年か先に、この美しい池も姿を消してしまうのでしょうか。
そんなことはおかまいなく、鴨が水辺で羽根を休めたり、湖面を気持ちよさそうにすいすいと泳いだりしています。
ふと見ると、水辺にいる鴨のほんの1メートルくらいのところで、長女が鴨とにらめっこして(あるいは見つめあって?)いました。
なかなか自然と共存するのが上手な子ですねー
夜にはナイトウォーキングなどもあったようですが、さすがにもう歩けません。
せめて星だけでも見ようと表に出ると、山々の間をぬってまあるいお月様が姿を現しました。
カーディガンをはおり、懐中電灯を持って、河童橋まで行ってみました。
日中の賑わいも今はなく、暗闇と静寂の中、梓川の流れる音だけが心地よく響いています。
満天の星を期待したのですが、月が明るすぎてそれほどたくさんは見えませんでした。
それに、周囲をこれだけ高い山々に囲まれていると、夜空が狭く感じられるのはしかたないですね。
長い、長い一日が終わろうとしています。
さすがに今夜はぐっすり眠れそう・・・
続く・・・
靴下脱いで、畳の上にごろんと寝ころんだら、「もう、歩きたくないよ~」と身体のあちこちから悲鳴が・・・(最近、運動不足だったから)。
しかし。
せっかく上高地まで来たのに、大正池を見ずして帰るわけにはいきません。
30年前、初めて大正池の畔に立ったとき、今まで見たことのない不思議な風景に惹き付けられました。
青い湖面に、突如姿を現している立ち枯れた木々。
ここは、焼岳の噴火で梓川が堰き止められてできた池なのです。
命を枯らし、湖面に突っ立っている木々は、孤独で物悲しい存在でありながら、時の流れのなかで、いつのまにかすっぽりとその風景に溶けこんでしまった、そんな感じです。
疲れ気味の子どもたちにはっぱをかけながら、ロッヂを出てそのまま右岸を歩くことにしました。
夕方になり雲行きもあやしくなってきました。
ときおりゴロゴロと雷鳴が・・・
こんな山の中で、夕立にあったらこわいよ~と内心おびえながら、それでも、ここまで来て引き返すわけには行かない!と先へ進みます。
ウェストン碑(日本アルプスを世界に紹介した人)を通り過ぎ、田代橋を渡ってしばらくすると、コンコン、コンコン、と何かが木をつつく音。
前を歩いていたご夫婦が指差してる方向を見ると・・・、キツツキでした。
姿を見るのは初めて!
遠すぎて写真にとれませんでした。残念。
曇っているせいか薄暗く、人影もまばらで、おまけにあいかわらず山の方からゴロゴロ聞こえてきます。
だんだん疲れて無口になってきたころ、田代池に到着。
もやがかかって、幻想的でした。
田代池
そして、ようやく大正池に着きました。
残念ながら、私が思い描いていたように青空の下で見ることはできませんでしたが、夕暮れの大正池は人影も少なく、静かで、湖面にもやが立ちはじめ、神秘的な雰囲気が漂っています。
大正池
ただ、以前見たときより池が小さくなって、枯れ木も少なくなったような気がしました。
どうやら私の錯覚ではなく、周囲の山から土砂が流れ込み、どんどん縮小しているそうです。
私の記憶では池の真ん中に立っていた枯れ木のところにも、今ではひょいひょいっと、砂や石を渡って行くこともできました。
何十年か何百年か先に、この美しい池も姿を消してしまうのでしょうか。
そんなことはおかまいなく、鴨が水辺で羽根を休めたり、湖面を気持ちよさそうにすいすいと泳いだりしています。
ふと見ると、水辺にいる鴨のほんの1メートルくらいのところで、長女が鴨とにらめっこして(あるいは見つめあって?)いました。
なかなか自然と共存するのが上手な子ですねー
夜にはナイトウォーキングなどもあったようですが、さすがにもう歩けません。
せめて星だけでも見ようと表に出ると、山々の間をぬってまあるいお月様が姿を現しました。
カーディガンをはおり、懐中電灯を持って、河童橋まで行ってみました。
日中の賑わいも今はなく、暗闇と静寂の中、梓川の流れる音だけが心地よく響いています。
満天の星を期待したのですが、月が明るすぎてそれほどたくさんは見えませんでした。
それに、周囲をこれだけ高い山々に囲まれていると、夜空が狭く感じられるのはしかたないですね。
長い、長い一日が終わろうとしています。
さすがに今夜はぐっすり眠れそう・・・
続く・・・