東京で暮らしていると、あまり意識する機会がないのだが、たまに東京以外の街で夜を過ごしてみると、東京の夜がいかに明るいかということを改めて思い知らされる。何年ぶりかで名古屋の街を歩いてみたのだが、名古屋駅周辺は賑わっているが、駅から栄に至る地域は特にこれといったものはなく、道路の広さが余計に空虚な感じを強調しているかのように感じられる。
私は東京の夜の風景が好きだ。仕事の関係で深夜の鉄道やタクシーを日常的に利用しているが、一番心惹かれるのは工事現場の夜景と鉄道の保線作業の風景だ。不景気だと言われながらも、都心では大規模な建築工事があちこちで進行している。東京駅周辺でも、東京駅そのものが工事中で、駅前の中央郵便局、少し離れたところの旧東洋信託・住友信託・東銀ビルの再開発、旧富士銀行本店の再開発、パレスホテルの再開発などいくらでもある。巨大なビルの建築作業は安全上の配慮もあり深夜の工程は外からうかがい知ることができないが、仮設照明に照らし出された鉄骨は、なぜか力強く感じられ、そこに未来への漠然とした希望のようなものが漂っている。
山手線の終電で帰るときなどは、他の路線は既に一日の業務を終了しているので、様々な作業が展開されている。保線車両がゆっくりと動きながら、その周辺を多くの保線作業員が仕事に取り組んでいる様子は頼もしい。夜が明ければ何事も無かったかのように、利用する側も運行する側も振舞っているのだろうが、その背後で誰にも知られることなく粛々と線路や機器の保守作業が行われている様子を眺めていると、ほんとうに大事なことというのは外からはわからないものなのだと、妙に感心してみたりする。
名古屋の夜も、そうした意味では東京と同じことがあるはずだ。ただ、自分の体験した時間帯は昼間の延長のようで、人々の日常が続いている時間帯だったので、特に面白いものを感じなかっただけなのだろう。ただ、総じて活気というか生気に乏しい印象が残ったのは、工事現場に遭遇しなかった所為かもしれない。
私は東京の夜の風景が好きだ。仕事の関係で深夜の鉄道やタクシーを日常的に利用しているが、一番心惹かれるのは工事現場の夜景と鉄道の保線作業の風景だ。不景気だと言われながらも、都心では大規模な建築工事があちこちで進行している。東京駅周辺でも、東京駅そのものが工事中で、駅前の中央郵便局、少し離れたところの旧東洋信託・住友信託・東銀ビルの再開発、旧富士銀行本店の再開発、パレスホテルの再開発などいくらでもある。巨大なビルの建築作業は安全上の配慮もあり深夜の工程は外からうかがい知ることができないが、仮設照明に照らし出された鉄骨は、なぜか力強く感じられ、そこに未来への漠然とした希望のようなものが漂っている。
山手線の終電で帰るときなどは、他の路線は既に一日の業務を終了しているので、様々な作業が展開されている。保線車両がゆっくりと動きながら、その周辺を多くの保線作業員が仕事に取り組んでいる様子は頼もしい。夜が明ければ何事も無かったかのように、利用する側も運行する側も振舞っているのだろうが、その背後で誰にも知られることなく粛々と線路や機器の保守作業が行われている様子を眺めていると、ほんとうに大事なことというのは外からはわからないものなのだと、妙に感心してみたりする。
名古屋の夜も、そうした意味では東京と同じことがあるはずだ。ただ、自分の体験した時間帯は昼間の延長のようで、人々の日常が続いている時間帯だったので、特に面白いものを感じなかっただけなのだろう。ただ、総じて活気というか生気に乏しい印象が残ったのは、工事現場に遭遇しなかった所為かもしれない。