みんなの畑だより

柴田農園より、日々ののんびり畑便り。無農薬無化学肥料で育つ元気な野菜と畑、暮らしの記録。

台風のあと

2011-09-22 14:08:05 | その他

久々の台風直撃でした。強い雨と風、夕方には雨漏りの音・・・震災で壊れた瓦屋根をブルーシートで覆っているのですが、風でシートがあおられたようで、のっけてあった瓦がゴンッゴンッと転がる嫌な音・・台風が足早に過ぎて行ってくれたことが幸いでした。

畑は大きな被害なく、しかしながら小さな被害がいたるところで見受けられます。せっかく取れ始めていたキュウリとオクラがかなり痛めつけられてしまったことが残念ですがもう秋ですし、仕方ないです。これから芋が太る予定の里芋の葉っぱもずいぶん倒されていて、あぁーあ、という感じですが、また復活してくることに期待しています。

昨日は1日熱が高くって、ほとんど布団の上で苦しんでいたのですが、今朝には下がって午前中はトマトを片付けました。けっこうあっさり回復するものだなぁ、と我ながら感心してトマトを抜いていたんですが、でもやっぱりまだ本調子じゃない、だるい、ということで、珍しく日中からブログを書いています。

 

最近うれしい気持ちで見た画像の紹介です。 http://yfrog.com/hs22700244j 

19日明治公園で行われた脱原発集会の様子。ほとんど報道はされていないようですが、6万人もの方が集まったそうです。この日私も東京にいたので、行きたいな、とちらりと思ったのですが、ちょうどハナが熱を出していたこともあり、見送りました。この写真を見る限り、ちびっ子を二人も連れて行かなくって良かった・・・ちなみに夫は茨城からこの集会に参加するために出掛けていったのですが、なぜか実際行ったのは代々木公園で行われた脱原発集会・・・デモ行進にも参加して、昨日今日と筋肉痛中です。よ、弱い・・・

もう1つ、この脱原発集会での講演。以下人様のブログより転記させて頂きます。心に残る、忘れてはならない言葉がいっぱいです。


 

9月19日東京・明治公園で行われた「さよなら原発1000万人アクション」。
ニュースでは あまりとりあげられていませんがものすごい数の人出でした。

集会では、呼びかけ人の大江健三郎さん、落合恵子さんなどのスピーチに加え、
事故以前から長きにわたって福島県で脱原発を呼びかけ、事故後も福島で
さまざまな活動をしている武藤類子さんがスピーチをしました。
みなさんと分かち合いたいと思います。

以下、スピーチの全文です。
http://hairoaction.com/?p=774


みなさん、こんにちは。
福島から参りました。
今日は福島県内から、それから避難先から
何台もバスを連ねてたくさんの仲間と一緒にやって参りました。
初めて集会やデモに参加する人もたくさんいます。
それでも
「福島原発で起きた悲しみを伝えよう」
「わたしたちこそが原発いらないの声をあげよう」と
声を掛け合い、誘い合ってやって来ました。

はじめに申し上げたいことがあります。
3.11からの大変な毎日を
命を守るためにあらゆることに取り組んできた
みなさん、ひとりひとりに
ひとりひとりを深く尊敬いたします。

それから
福島県民にあたたかい手を差し伸べ、つながり
様々な支援をしてくださった方々にお礼を申し上げます。
ありがとうございます。

そして、この事故によって
大きな荷物を背負わせることになってしまった
こどもたち、若い人々に
このような現実を作ってしまった世代として
心から謝りたいと思います。
本当にごめんなさい。

さて、みなさん。
福島はとても美しいところです。
東に紺碧の太平洋を臨む浜通り。
桃、梨、りんごと、果物の宝庫の中通り。
猪苗代湖と磐梯山のまわりに黄金色の稲穂がたれる会津平野。
そのむこうを深い山々が縁取っています。
山は碧く、水は清らかな、わたしたちのふるさとです。

3.11 原発事故を境に
その風景に目には見えない放射能が降り注ぎ
わたしたちは被曝者となりました。

大混乱の中で、わたしたちには様々なことが起こりました。
素早く張り巡らされた安全キャンペーンと不安の狭間で
引き裂かれていく人と人とのつながり。

地域で、職場で、学校で、家庭の中で
どれだけの人が悩み、悲しんだことでしょう。

毎日、毎日、否応無く迫られる決断。
逃げる、逃げない。
食べる、食べない。
こどもにマスクをさせる、させない。
洗濯物を外に干す、干さない。
畑を耕す、耕さない。
何かにもの申す、黙る。
様々な苦渋の選択がありました。

そして今
半年という月日の中で次第に鮮明になってきたことは
事実は隠されるのだ。
国は国民を守らないのだ。
事故は未だに終わらないのだ。
福島県民は核の実験材料にされるのだ。
莫大な放射能のゴミは残るのだ。
大きな犠牲の上になお原発を推進しようとする勢力があるのだ。
わたしたちは捨てられたのだ。

わたしたちは、疲れとやりきれない悲しみに深いため息をつきます。
でも、口をついてくることばは
「わたしたちを馬鹿にするな」
「わたしたちの命を奪うな」です。

福島県民は今、怒りと悲しみの中から静かに立ち上がっています。
子どもたちを守ろうと母親が父親が、おじいちゃんがおばあちゃんが。
自分たちの未来を奪われまいと若い世代が。
大量の被曝に曝されながら事故処理に携わる原発従事者を助けようと
労働者たちが。
土地を汚された絶望の中から農民が。
放射能による新たな差別と分断を生むまいと、障害を持った人々が。

ひとりひとりの市民が、国と東電の責任を問い続けています。
そして「原発はもういらない」と声をあげています。
わたしたちは静かに怒りを燃やす、東北の鬼です。

わたしたち福島県民は
故郷を離れる者も、福島の土地にとどまり生きる者も
苦悩と責任と希望を分かち合い、支え合って生きて行こうと思っています。

わたしたちとつながってください。
わたしたちが起こしているアクションに注目をしてください。

政府交渉、疎開、裁判、避難、保養、除染、測定、
原発・放射能についての学び。
そしてどこにでも出かけ、福島を語ります。
今日は遠くニューヨークでスピーチをしている仲間もいます。
思いつく限りのあらゆることに取り組んでいます。

わたしたちを助けてください。
どうか、福島を忘れないでください。

もうひとつ、お話ししたいことがあります。
それは、わたしたち自身の生き方、暮らし方です。

わたしたちは
何気なく差し込むコンセントの向こう側を想像しなければなりません。
便利さや発展が、差別や犠牲の上に成り立っていることに
思いを馳せなければなりません。
原発はその向こうにあるのです。

人類は地球に生きる、ただ一種類の生き物に過ぎません。
自らの種族の未来を奪う生き物が、他にいるでしょうか。

わたしはこの地球という美しい星と調和した
まっとうな生き物として生きたいです。
ささやかでも、エネルギーを大事に使い
工夫に満ちた、豊かで創造的な暮らしを紡いでいきたいです。

どうしたら、原発と対局にある新しい世界を作っていけるのか
誰にも明確な答えは分かりません。

できうることは
誰かが決めたことに従うのではなく
ひとりひとりが、本当に本当に本気で自分の頭で考え
確かに目を見開き
自分ができることを決断し、行動することだと思うのです。

ひとりひとりにその力があることを思い出しましょう。
わたしたちは誰でも変わる勇気を持っています。
奪われてきた自信を取り戻しましょう。

原発をなお進めようとする力が垂直にそびえる壁ならば
限りなく横に広がりつながり続けていくことがわたしたちの力です。

たったいま隣にいる人とそっと手をつないでみてください。
見つめ合い、お互いの辛さを聞き合いましょう。
涙と怒りを許し合いましょう。
いまつないでいるその手のぬくもりを
日本中に、世界中に広げていきましょう。

わたしたちひとりひとりの背負っていかなければならない荷物が
途方もなく重く、道のりがどんなに過酷であっても
目をそらさずに支え合い
軽やかに、朗らかに生き延びていきましょう。

//////////////////////////////


たかきびの収穫

2011-09-08 06:16:20 | 雑穀

はじめて、たかきびを収穫しました。

なす、ピーマンの風除けにと、毎年のように畑にはあったたかきび・ソルゴーでしたが、これまで収穫して食べてやろう、と真剣に思ったことはなかったし、気がつけば実は立ったままカビてて、いつ収穫するんだろう??と見上げるばかりだったたかきび。

今年はついに、ついに、雑穀のほうにまで気持ちが向いてきたんですね。よかったよかった♪

背の高いたかきび。上部の茎を刈り取って、束ね、ハウスに干しました。播種、雑草管理、収穫、ここまではほとんど手間なしでやってきましたが、雑穀はここからが問題です。脱穀、もみすり?、精白??、調整???やったことないのでわからないことだらけですが、とにかくまずやってみる、という今年の勢いにのって進みます。

 


こまごまとした仕事

2011-09-03 05:02:03 | 暮らし

大豆、小豆、ゴマ、小麦、米、切り干し大根に干ししいたけ、保管しておいて年中食べられる収穫物は本当に心強いものです。

が、その保存・保管には色々コツがいるようで、今年はいくつもしくじっています。

まずもち米。残り5キロほどだったので玄米で保管しておいたら、大量の虫がわく→庭のニワトリへ

洗わずにとってあったゴマ。発見したときは虫少々だったので、ふるってある程度除き日に干しておいたのですが、晴天が続かず放っておいたらますます虫が増えたので→庭のニワトリへ。幸せなコッコたち☆

洗ってから袋に入れて戸棚にしまってあったゴマ!にまで、まだほんの少しでしたが、虫が出始めていたので、急いで干しました。生きている虫がいると困るので、その後冷凍庫に入れてみた。ゴマは貴重だし、洗った手間を思うと、これはなかなか捨てられない。

大豆。しばらく前に虫が出始めているのに気づいたので、日に干してから虫食いを除いて選別し、いいものだけを密閉容器に入れて保管していたのですが、やっぱり不完全だったみたい・・・容器の中でさらに虫食いが進んでいるのをこの頃発見・・9月末には枝豆が出来るし、晩秋には新豆が取れるし、もうニワトリにやっちゃうかな~それが1番楽だよねぇ、と思いながらも、これからが秋の端境期かと思うと捨てられず、再び干す。(上の写真・干していたらアリ君がやってきてうろうろしている小さな虫を運んで行ってくれるのです。上の2匹のアリは豆の中に入り込んでいる虫を力を合わせて引っ張り出しているところ。えら~い。思わず手伝ってしまった。)

おととしの黒豆。少しカビっぽいか。残りわずかだったので選別して700グラムほど、すべて納豆にしました。無駄にせず全部食べきれるって気持ちがいい♪

小豆。3年前くらいの小豆なんですが、これには虫はついていず(年に何回かは干しています)、傷のある豆にはカビが・・利用するときに選別し新豆が出来たら残りは肥料にしちゃいます。

他にも、種取りのために追熟中の野菜だとか乾燥中の種だとか、今年は雨が多いせいもあるのか例年以上に虫やカビが出てしまうものがあって手間取りました。

色々やりたいことや作りたいものが増えていくと、その周辺のこまごまとした作業、調整や保管や片付けなど、も一気に増えて、何にも仕事らしいことはしていないのに、なにやらやるべきことがいっぱいあるなぁ、という感じ。何年も何年もかけてあらゆる失敗を重ねながら、いつか何でも出来るおばあちゃんになっているのでしょうかねぇ。先は長そうです。


とうもろこしの種取り

2011-09-02 03:36:49 | 種取り

晴れの日、とうもろこしの種をほぐす。

今年作ったとうもろこしは2種類。この種取りを続けているモチットコーンと、今年初めて作ってみたF1種のみわくのコーン、(だったかな)・・これまではモチットコーンしか作ったことがなかったのですが、夫の希望でF1の種も播いてみたのです。

そうしたらやっぱりすごいなぁ、と感心したF1の品種。なんと言ってもそろいがよい。そろって成育し、そろって収穫できるので、収穫時間かなり短縮(モチットコーンの場合は選びながら収穫するのでかなり時間・手間がかかる)しゅうかくしてて気持ちがいい、と夫も大喜びでした。  そして出来るのが早い!(早生種だからなのですが)例年は巷のとうもろこしとの交雑を防ぎたいということもあって、春なるべく早くモチットの種をまき、そろそろかそろそろかと収穫を待っているのですが、その間に近所の家庭菜園でしばらく後に植えられたとうもろこしの方が先に仕上がっていく様子を何度となく見てきました。

味はというと、みわくのコーン(だったかな)の方が、柔らかくって甘みが強かったように思いました。モチットコーンも十分に甘く、もちっとした食感があって問題なく美味しいと思うのですがね。

さてさて種取りの話、それでもやっぱりモチットコーンを作って行こうと思った今年のとうもろこし栽培。F1種に劣ると見られる部分は色々あるけどやはり、種を取り続けていけるという安心感は貴重です。地震や原発事故を経て、こんな想いがどんどん膨らんできているこの頃、その気持ちを確認できたことが良かったなぁ、なんて思っています。今後は収穫を始める初期の段階でいい株を選び、ますます自分達好みのトウモロコシに育っていってくれたらますます楽しそう♪