週末、大阪のツイン21の古本市に行ってきました。25日の最終日に行きました。
私が、古本屋さんなら、どんな本を仕入れたいだろうと思って、ブラブラ本を眺めていました。お店意識で回ろうとしたんですけど……。
そして、あまり売りたい本はないのだ、ということに気づきました。何もプランがありませんでした。あるのは、ただ読みたい本が見つかっただけでした。
5冊の本を買って1600円だなんて、私は商売するにしてもミミッチイことしかできないから、たぶん、無理という気もしてきました。古本屋がダメなら、何をやればいいんだろう。買った本のそれぞれをメモしてみます。
1 韓国・サハリン鉄道紀行(宮脇俊三) 1994 文春文庫
サハリンの鉄道のことが書いてあったから、それだけで買ってしまいました。私って、サハリンには弱いんですよね。
小5のころだったか、サハリンと大陸の海峡は? と、先生に質問されて、「間宮海峡です」と答えてからだったか。いや、もっと前なのかな。もうずっとサハリンです。チェーホフさんに影響されたんだろうか。近藤重蔵さんも知ってた気がする。なのに、松浦武四郎さんを知らなかったなんて!
2 若きサムライのために(三島由紀夫) 1996 文春文庫
久しぶりに、何十年ぶりに? 三島由紀夫さんの本を買いました。小説ではないから、買いました。猪木正道さんとの対談が面白そうだから、買ってしまった。自衛隊のこととか話し合っているみたいです。ミシマさん、今さらだけど、どうして、あんなことになってしまったんでしょう。私には、今もわかりません。まあ、私なんかにわかるものではないのかもしれない。
3 わた史発掘(小沢昭一) 1987 文春文庫
小沢昭一さんの自分史の本みたいで、どこか他のところでいろいろ語ってそうなんだけど、自分の参考にしてみようと買ってみました。読まない可能性もあります。字がつまっているみたい。
4 論語知らずの論語読み(阿川弘之) 1981 講談社文庫
最近気になった阿川佐和子さんのお父さんによる「論語」エッセイで、これも読まない可能性もあるけど、ここでスルーしたら、二度と出会えないかもと思って、買ってしまいました。これは少し気合いが要りました。でも、そういう本があとで有り難くなる時もあるし、出会いを大切にしました!
★ というところで、スモウを見ることにして、特に千秋楽の結びの一番、大関・貴景勝と幕内の一番下の徳勝龍との取り組みを見てしまいました。
徳勝龍は、プレッシャーでのどがカラカラになっている様子で、ああ、緊張している、難しいのではないか。簡単に押し込まれてしまうんじゃないの、と思って見てたんです。彼が33歳だなんて、昨日くらいまで知りませんでした。名前は見たことがあったけれど、初入幕なのかな、若手の人? と思ったら、すごいベテランの人で、何度も転落してまたはい上がるというのを繰り返して来たそうです。
そして、貴景勝との取り組みは、真っ向からぶつかって、ずっと攻め続け、気力もイマイチだった相手を押し込んでしまいました。もうビックリで、本人はすぐに涙だったし、奈良市役所のロビーにつめかけたみなさんも大喜びだし、お祭り騒ぎでした。
ベテランだけど、何もかもが新鮮で、本人も優勝をイメージしたところはあったけれど、まさかそれが実現するなんて、という驚きもあって、もらい泣きしてしまった。いい優勝シーンでした。私はおまつり好きだったのかな? そうじゃないと思ってたけど、新鮮な喜びは、見てて感動しました。もらい泣きした。
そう、みんなわりと感動を求めてたような気がする。国技館に詰めかけたみなさんも、何だかホッとして、徳勝龍が素直に喜びを表現するのをほほえましいこととして受け入れてましたね。恩師の近大の監督さんが亡くなって、一緒に戦ってもらっている気がしたという談話は、みごとだなと感心しました。
さて、5です。
5 日本の黒い夏 冤罪・松本サリン事件(熊井 啓 編著)2001 岩波書店
これは単行本で、これだけで800円もしました。奮発しましたね。内容は、熊井さんやその他の人たちの記事と、2000年にロードショーされた「日本の黒い夏」という映画のシナリオが入っています。映画は見ていないけど、熊井監督は、「謀殺・下山事件」(1981)から、ずっと支持してきましたので、今からでも遅くないから、映画も見てみようと思いました。
忘れていた監督さんの、作品世界を読ませてもらおうと思って買いました。帰りの電車でチラッと見たら、すでにおもしろかった。
今からでも、続きを読まなくちゃという感じです。