新しい政府ができました。早速支持率は65%だなんて、日本の人って調子がいいというのか、お気楽というのか、信じやすいですね。いや、ひょっとして情報操作か? やり方がそうなるようになっているのか。何かカラクリがあると思うな。
今までの不正をちゃんと検証してもらいたいけど、そこは武士の情けで見逃してあげるんでしょう。徹底的に調べ上げてもらいたいけど、今までその政府を担ってきた人だから、責任の一端はあるし、全てを白日の下にさらすことはできないのかな。
みんな勝ち馬に乗りたいし、政府が下さるものを有り難く享受したいらしい。政府に守ってもらおうと、何かあれば、おすがりするつもりかな。か弱い子ヒツジなんですね。
振り返って、自分はどうだろう。国なんて、何にも関係ないぜ、自分だけが頼りだなんてウソぶいてるけど、国家に守られているんだろうか。いや、縛られているというのが正しいかな。
どこかで独立国が作れるものなら、作りたいけど、それはただの無人島での遭難になるし、サバイバルもできない軟弱オッサンだから、やはり、国家という枠の中にはいるんでしょう。いや、いさせてもらうのかな。
でも、そうなると、自分とは、どういう存在なのか、何をしてこれからここにいるのか、世界を飛び越えて自分の作品が独り歩きなんて、とてもできないし、何か世界を渡り歩ける方法があれば、飛び歩くんですけど。無理だなあ。
何をゴニョゴニョ言ってるんでしょう。孔子さんに訊いてみますか。
43【行くに径(こみち)に由らず】……物事をなすのに、近道を求めたり小細工をしたりせず、正々堂々としたやり方をとる。〈雍也〉
→弟子の子游が魯の武城の長官になり、孔子が「立派な部下がいるのか」と尋ねたときの答え。さて、「近道」を行かないとすると、どこを通る?
→弟子の子游が魯の武城の長官になり、孔子が「立派な部下がいるのか」と尋ねたときの答え。さて、「近道」を行かないとすると、どこを通る?
44【可もなく不可もなし】……①良くも悪くもなく、平凡である。 ②一つの立場に固執せず、中道・適切であること。〈微子〉
→さて、孔子のスタンス(立場)はどちら?
43番、お弟子さんの子游さんが部下に関して話し合っています。子游さんが話した内容が『論語』の中に残されています。これに対して孔子さんは特に何もおっしゃられてないから、なかなかいい部下を持ったなということになるんでしょうか。
子游さんは部下はどんな人だったんでしょう。
私の部下は、何かを行うのに、抜け道・小道・細い道を無理やり通ろうという強引なことはなくて、わりと当たり前の、真っ正直な道を行きます。そして、用がない限りは、私のところに来ないのです。
というだけの内容でした。
単純なことだけど、世の中って、径(こみち)ばかりが騒がれます。やれ、私はこんなの見た。こんなことで得をした。こんなすごいものを見た。みんなが自分の手柄を大騒ぎします。もちろん、私も世の中の流れに乗って、つまらないことで大騒ぎしている気がします。
でも、そんなのは長続きしないし、誠実さがないし、功名心だらけで、いつも価値観や権威を転覆する(させる)ことばかりに熱心な不逞の輩です。
部下としてやって欲しいことは、単純なことでいいから、バカ正直で、非効率かもしれないけど、丁寧に仕事をしてくれたら、もうその人に任せてたら、とにかく何とかなるさと思えるはずです。
そういう真面目さ。みんながどれくらい大事と思えるかです。何か言いたいのを我慢して、じっと任せて、結果を待つ。でも、そうした信頼できる人を見つけないことには、すべては何も始まらない。
今の世の中は、能率・効率優先で、バカ正直なのは認めてもらえない気がするけど、そういうのを大事にする世の中になって欲しいし、自分もそうなりたいです。
でも、それは大事なことでした。今も、世の中では、みんなが抜け道を探し、お年寄りでさえしつこい抜け道・儲かる道にはまってしまう。
実は、そんなの絶対に存在しなくて、抜け道を作ったヤツだけが儲かって、いつかはバチが当たるだけです。当たらないこともあるかもしれないけど……。
だったら、どうせ、行くならシンプルに当たり前に行こう。抜け道はないのだ、当たり前の道をコツコツ行くしかないと念じて行きたいのです。
2つ目の「可もなく不可もなし」というのは、中途半端なものだという使われ方をしています。できれば、そこを抜け出したいし、できれば、まわりのみんなに「OKすなわち可!」と言ってもらいたい。
そんな分かりやすいことを孔子さんは求めません。とても素晴らしい。でもないし、まるでダメというのでもない。何とも言えないポジションにいたいというのです。
それがなぜいいんでしょう。中途半端なポジションですけど、適当な位置、そんなに絶賛されるわけでもなくて、非難も受けない。何とも言えないところ、ニュートラルな存在になって、全体を見まわして、自分がどうあるべきか、何ができるか、どんな風にみんなが動いたらみんなの幸せになるか、そんなに踏み込まないで、一歩引いたところで考えていきたい。
でも、決断する時はバサッと決断する。そういう人になれたら、いいかもしれない。
★ 43・大道(だいどう) 44・中庸(ちゅうよう)