甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

銀河鉄道の夜 その1

2021年03月23日 21時07分25秒 | 本と文学と人と

 ここ最近、寝る前に「銀河鉄道の夜」に挑戦しています。何年目のチャレンジかって?

 なんとほぼ半世紀ぶりのチャレンジなのです。すごいですね。

 1975年の7月末に、この新潮文庫は鹿児島の天文館という繁華街の吉田書店というところで買ったみたいでした。それから、読もうと思ってずっと挑戦はしたけれど撃退されて、あっという間にほぼ半世紀が過ぎてしまいました。

 今やっと50ページくらい読んで、あと40ページくらい残っています。あの頃の願いをやっと今になってかなえているなんて、恐ろしいくらいにスローペースというのか、挫折しまくりというのか、ハードルが高かったんです。


 鹿児島の天文館に、今も吉田書店はあるのかなと調べてみたら、2008年くらいまではあったそうです。そのあと入居していたビルが取り壊され、本屋さんはなくなってしまった。

 何度かカゴシマにも行かせてもらったのだから、行くチャンスはあったと思うけど、もうなくなって、天文館にはジュンク堂系列のマルゼンさんができたようです。地元に古くからある本屋がつぶれて、全国系列の本屋が立ち上がるなんて、この悪い流れ、何とかしないといけないですね。

 どこもかしこも、都会支配の系列店になってしまって、地域のカラーというのがなくなっていくじゃないですか。

 若い時は、やっとうちの地元にも都会の風が吹くのかと、つい喜んでしまうところがあったけれど、どこも上から目線で、都会でこんなのが流行りだから、地方でもこれが売れるだろう。これが今売れてる本だぜ! みたいな雰囲気、もうガッカリです。都会は都会、田舎は田舎なのに、みんな同じようなものを欲しがっていると思われちゃうなんて、何と日本社会って、薄っぺらになったんですね! いや、そんなものなのか?


 天文館の本屋さんは、チェーン店がどっしり構えているみたいです。若い人はそれでいいです。だったら、年寄りと子どもたちくらいは、地元ならではの本に触れてもらえたらいいなあと思いますけど、果たして現在の日本に、どれくらいの地域ならではの出版文化があるのか、それはわからないですね。

 とにかく、田舎としては、地域レジスタンスで、ささやかに田舎らしさを出していけたらなあと思うし、そういうものを地域から発信・発掘する力を持ちたいと、生意気だけど思ってしまいます。

 そんな中から、啄木さんや、賢治さんや、蕪村さんや、蕭白さんなど、出てくると思うんです。


 ひとつの夢ですね。私の好きな渡辺京二さんや石牟礼道子さんは熊本からの発信だし、


 北原白秋さんなんて、コテコテの東京だろうけど、ベースは柳川なんだし、とにかく田舎の力で何かしていきたいのです。


 そうした地域から発信していく力、たとえば鹿沼市の川上澄生さんだってそうだし、そういう人がいたからこそ、今もその街は魅力的なんだし、後に生きる人たちの夢や希望になると思うんですけど……。だから、みんながその街への憧れを抱いてくれると思うんだけど。



 というわけで、田舎の本屋さんを大事にしようということでした。確かにそうでした。かつて伊勢市の駅前に惚れ惚れするような本屋さんがありました。建物も凝っていて、すごくいいなあと思ってたのに、しばらくしたらただの塾の建物になってたりしました。

 津市の駅近くに、頑張ってる本屋さんがあるなあと感心したのは三十年くらい前でした。今もあるのか不安だけど、何年か前に行ったら、本はほとんどなかった。

 本屋さんって、衰退産業なんだけど、それでも生き残ってほしい業種なんです。私だって、古本屋さんやりたいって、ずっと思っています。


 「銀河鉄道」から違う方向に行きました。今夜も少しでも進めて、今度こそ読み切ろうと思います。(つづく!)

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