日曜の朝、どこにも行かないで、テレビを見ていました。
どこかで展覧会をやっているのか、生誕何年なのか、そういった前置きもなく、NHKの「日曜美術館」が突然に渡辺崋山さんの絵を振り返っていました。少し唐突な感じでした。でも、とにかく、好きは好きなんだから、タイミングはそれほど気乗りしないけど、パッと見てしまった。好きなものは好き!
肖像画、風俗画、その生涯、その最後のあり方などは少し無念なんだけど、貧乏なおうちからずっと家族を支えるために絵を描き続け、亡くなった今も、私たちは彼を、絵を通じてしのぶことができています。それはありがたいことでした。
みんなから慕われる人は、作品なり、ことばなり、いろんなカタチでいつまでも慕われるものなんでしょう。そのためには、焦る必要はなくて、とにかく、目の前の人に誠実に対応するしか、私たちはできません。たくさんの人をいっぺんに幸せにしてやろうなんて、できる人もいるかもしれないけど、私はそんな人、見たことはありません。目前の誠実に一生懸命にならなくては!
とにかく、目の前の人をしあわせにすること、ですね(自分を振り返ると、それさえできていません。だから、私がアカンタレであるのは明らかです。ああ、情けない)。
三十すぎの渡辺崋山さんは、江戸から東の方角、今の千葉県北部・茨城県南部あたりを旅をしたそうです。その時にスケッチをたくさんして、それがそのまま残って、江戸から地元の田原藩(愛知県東部)で閉じ込められる謹慎になったとき、自らのスケッチに色を塗ったそうで、それらが現在まで伝わり、愛知の個人の方が所蔵しているということでした。
その中で、なんだか脱力系の絵が、「釜ケ原」という題名の作品です。それをマネして描いてみました。私みたいないい加減なマネでも、何となく似ている雰囲気もあるから、ほんとにリラックスした絵です。私はたぶん、実物を見たことはないと思うけど(ひょっとして見たかもしれない)、いつかこんなのん気な旅をしてみたいです。
もうオッチャンだから、こんな旅なんてできないだろうか。
いや、限定する必要はないな。
行きたいときに行く。今は花粉がしんどいけど、とはいうものの、今年はそれほどでもないし、38年目にしてとうとう花粉症を卒業か?
とにかく、行きたいときに行けばいいんです。むしろ、行きたい時をちゃんと見つけるのが大事です。